第13回:ボリューム・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第13回:ボリューム・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第13回:ボリューム・ペダルってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第13回:ボリューム・ペダルってどんなエフェクター?

ボリューム・ペダルは、その名のとおりペダル型の機材で、通る音の音量を足で変化させることが出来ます。ペダルをつま先側に踏み込むと100%の音量になり、かかと側に戻すと基本的にはゼロになります(音が止まります)。

足で操作ができるという部分がボリューム・ペダルの最大の武器で、演奏中にも音量が調整ができ、演奏が終われば瞬時に音を止めることができます。チューナー・アウトが付いているモデルが多いので、演奏の合間に直接チューナーのフット・スイッチを踏むことなくチューニングに移行できたり、ノイズをカットすることができたりと、使ってみると感動するポイントがたくさんあります。

ボリューム・ペダルには基本的にハイ・インピーダンス仕様、ロー・インピーダンス仕様の2種類があり、パッシブ(=電池を搭載していない)楽器の直後に接続する場合はハイ・インピーダンス。アクティブ(=電池を搭載している)楽器やワイヤレス機器、エフェクターのうしろに接続する場合はロー・インピーダンスを選びます。

エフェクターのうしろにつなぐ場合であっても、ボリューム・ペダルの手前までのエフェクターがトゥルー・パイバス仕様であり、かつそのエフェクターをオフにする場合がある時は、ボリューム・ペダルまでハイ・インピーダンスの信号がきますので、その場合はハイ・インピーダンス仕様のものを使用しましょう。

ボリューム・ペダルを置く位置によって、その効果が変わる点も面白いです。歪みエフェクターの前に置いた場合は、楽器本体のボリューム操作と同様に歪み量が調整可能です。歪みエフェクターのうしろに置いた場合は歪み量は変わらず、アンプのボリューム操作のように全体の音量が変わります。

空間系の前に置くと、音量を絞ったあとも空間系の残響音が自然に残ります。このあたりは用途と好みによって変えていいと思います!

ミニマム・ボリューム付きのモデルは、かかと側に倒した時の音量が設定できます。歪みの前に置いてクランチ〜ドライブを無段階に調整することもできます。

Ernie Ball / VP JR 250K
Ernie Ball / VP JR 250K
Ernie Ball / VP JR 25K
Ernie Ball / VP JR 25K
BOSS / FV-500H
BOSS / FV-500H
Jim Dunlop / DVP5
Jim Dunlop / DVP5
Volume Pedal

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。