ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!
文=今西勇仁(Limetone Audio)
第15回:オクターバーってどんなエフェクター?
オクターバーは、1オクターブ下、あるいは2オクターブ下の音を追加するというエフェクターで、最近はオクターブ上の音が追加できるものもあります。
ピッチ・シフターやハーモニー生成系のエフェクターでもオクターブ上やオクターブ下は出せるので、エフェクターに詳しい方ですと、“オクターブ下・上しか出せないオクターバーはもしや不便?”と思ったりもするかもしれませんが、まったくもってそんなことはないんです。
オクターバーは単にオクターブ下を追加するというよりは、音を太くする、存在感を出すといった、あくまで音作りとして使うことが多く、魅力的なサウンドを出す製品が多いため、ギタリスト、ベーシスト共に人気のエフェクターです。
当初は単音にしか反応せず、和音を鳴らすと上手くオクターブが鳴ってくれないということもありましたが、最近は和音に対応した製品も多く出ています。ポリフォニック(和音)と書かれていたりするので、そのあたりもチェックしてみて下さい。
接続順としては、楽器と歪みセクションの間が一般的です。原音にオクターブ音を追加してから歪ませたり、空間系で広げたりしたほうがキレイなかかり方をするため、基本的にはこのような接続順になります。
アナログ回路のオクターバーとデジタル回路のオクターバーではまた音が違ったりするので、そのあたりを気にしてみるとなお楽しめると思います!

著者プロフィール
今西勇仁(いまにし・ゆうじん)
ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。
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