第20回:リバーブってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第20回:リバーブってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第20回:リバーブってどんなエフェクター?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第20回:リバーブってどんなエフェクター?

リバーブは音に響きを追加するエフェクターです。お風呂で歌った時やホールで演奏した時など、その空間内で音が反射し、音の響きが生まれます。そういった響きをエフェクターで作り出せるので、あたかも広い空間で演奏しているかのような音を追加することができます。

リバーブには空間の広さや反響の大きさといったパラメーターのほかに、“何のリバーブか”を選択できるパラメーターがあります。これがとても重要で、リバーブのキャラクターを決める一番の大きな要素になります。なので、まずはリバーブ・タイプから決めるのがオススメです。

ルーム・リバーブだと、その名のとおり部屋の響きなので、わりと控えめで反射の音の長さも短いです。

ホール・リバーブは大きなホールのシミュレートなので響きの広がり方が大きくなります。

プレート・リバーブは、大きな金属板を振動させて反射音を生み出す大きな機器をシミュレートしたもので、金属板ならではのキラっとした明るいリバーブ音です。

スプリング・リバーブは、ギター・アンプなどに搭載されているバネを用いたリバーブをシミュレートしたものになります。それぞれの特徴を理解したうえで使うことにより、より自分のイメージに近い音を作ることができます。

さらに、例えばひと言でホール・リバーブといっても、想定しているホールの形や壁などの素材によっても音が違ったり、中にはシミュレートではなく実際にそのホールに行って残響を測定して作られたエフェクトがあったりと、奥が深いエフェクターです。

strymon / blueSky V2
strymon / blueSky V2
Electro-Harmonix / Holy Grail Neo
Electro-Harmonix / Holy Grail Neo
Reverb Pedal

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。