ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!
文=今西勇仁(Limetone Audio)
第21回:ルーパーってどんなエフェクター?
ルーパーは、演奏した音を録音し、それをくり返し再生することによって1人で多重演奏ができたり、使い方によっては様々な場面で活用できるエフェクターです。
フット・スイッチを踏むことで録音が始まるので、演奏のスタートと同時にフット・スイッチを踏み、フレーズを1周弾き終わったところで再度フット・スイッチを踏むと、そのタイミングで先ほどの演奏がくり返し再生されます。
その上に重ねて録音することも可能で、例えば最初に弦を叩いてパーカションのリズムを入力。次にベースラインを弾き、最後にコード系を演奏。さらに、それらに合わせてソロ・フレーズを弾き続けるというパフォーマンスができます。
アコースティック・ギターとの相性も良いですし、人によっては色々な楽器を接続しておいて、ベースやキーボード、ギターなどを即興で多重録音し、その過程を含めた演奏をSNSに投稿している方もたくさんいらっしゃいます。
“自分はバンド系だし……”という方でも、“ここぞ!”で鳴らす効果音的なものを事前に仕込み、タイミング良く踏んで再生させることも可能です。例えば事前にフレーズをルーパーに保存しておいて、それを曲の頭に再生しつつ、合わせて演奏することによって、“どうやってるの!?”と思うようなインパクトのある入り方を演出できます。
ルーパーの接続順は、基本的には一番最後になります。録音した音にあとからエフェクトをかけたいという場合は、そのエフェクターの手前につなぎましょう。

著者プロフィール
今西勇仁(いまにし・ゆうじん)
ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。
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