第23回:ダンブル系ペダルとは?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第23回:ダンブル系ペダルとは?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第23回:ダンブル系ペダルとは?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第23回:ダンブル系ペダルとは?

ダンブル系とは、故・アレクサンダー・ハワード・ダンブル氏が製作したアンプのことを指します。ほかのメーカーのアンプのように、楽器店にずらっと並ぶような販売形態はとられておらず、すでにダンブルのオーナーとなっているミュージシャンの紹介でしかオーダー/購入することができなかったため、ダンブル氏のアンプを入手することは極めて難しく、現在でもかなりの高値で取引がされています。

完全オーダーメイドのため仕様やサウンドは1台ずつ異なるのですが、いずれも音の反応が速く、クリーンはもちろんのこと、ドライブ・サウンドでも1音1音がハッキリ聴こえ、ピッキングをした瞬間に音がキャビネットから出ているようなスピード感があります。この手の反応が速いアンプはごまかしが効かないというか、使いこなすには一定以上の技術が必要になります。

エフェクターにもダンブル系を謳っているオーバードライブがありますが、あくまでも“ダンブル風のニュアンスを取り込んだ感じ”のアイテムのため、どんなアンプにつないでもダンプルの音が出せるかというと、そんなことはありません。ただ、アンプを吟味することによって、かなりそれっぽい音が出せるので、そういうものは手軽に入手できるダンブル系サウンドだと思って使ってみると楽しいと思います!

Shin's Music / Dumbloid
Shin’s Music / Dumbloid
FREE THE TONE / OVERDRIVELAND
FREE THE TONE / OVERDRIVELAND
Dumble Overdrive Pedal

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。