ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!
文=今西勇仁(Limetone Audio)
第35回:コンプレッサーを使うと演奏が下手になるって本当?
以前、“コンプレッサーを使うと演奏が下手になる”と言われていたことがあります。そんなことはないのですが、みなさん、なぜこんなことが言われるようになったか、わかりますか?
コンプレッサーは一定以上の音量を下げることによって全体の音量差をなくしたり、逆に小さい音量を持ち上げたり、サステイン(音が切れるまでの時間)を伸ばしたりすることを可能とします。
極端にかけすぎると、弦を強く弾こうが弱く弾こうが常に同じような音量がアンプから出てくるため、急にコンプがない環境になった場合に思うように弾けなかったり、手元で細かいニュアンスを作る技術が身につかないということになります。そのため、“コンプレッサーを使うと演奏が下手になる”ということが言われるようになったのだと思います。
ただ、それはレシオ(Ratio)という“音量を下げる比率”を極端に上げ、なおかつスレッショルド(Threshold)という“コンプレッションの量”をかなり増やした時に発生する事象です。通常はコンプがかかっていても音量差は生まれますし、ニュアンスの練習もできます。
現代のコンプは音量差を整えるというよりも、オンにした時のサウンドの変化に重きを置いた製品が多く、かけっぱなしで練習したとしても下手になる(上達しない)ということはありません。むしろ音作りが上手くなるので、ぜひ積極的に活用してみてください!

著者プロフィール
今西勇仁(いまにし・ゆうじん)
ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。
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