第58回:ラックのエフェクターって何?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第58回:ラックのエフェクターって何?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第58回:ラックのエフェクターって何?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio) 機材撮影=星野俊

第58回:ラックのエフェクターって何?

ラックとは、米国電子工業会(EIA)によって定められた規格に沿ったサイズの機器を縦にずらっと並べる棚(?)のようなものです。横幅が19インチ(482.6mm)、高さが1.75インチ(44.5mm)を1U(ユニット)とし、2U、3U……と必要に応じて機材の縦幅が増えていく規格になります。

1980〜90年代はラック・エフェクターが多く販売されており、当時はギタリスト/ベーシストともにラック・ケースにビッシリ機材を入れてライブを行なっていました。規格が統一されているので様々なメーカーの機材を並べてセッティングでき、小型のラック・ケースであればアンプ・キャビネットの上に置くことも可能。なおかつギタリストのうしろで光ってくれるので、とにかくかっこよかったです(笑)。

ただ、調子に乗ってたくさんケースに入れると、とにかく重い……。階段移動は絶対に無理で、ちょっとの段差でもキャスターを持ち上げないといけなかったりと、とにかく苦労の耐えない機材でした。

現在は技術の進歩により、フロア・タイプのエフェクターでも当時のラック・エフェクターの性能以上のものが作れますので、ラックを持ち歩く場面は減ってきました。ただ、レコーディング・スタジオでは今でも使用されていますし、たくさんのスタッフが動くような現場では、プロ・ギタリスト/ベーシストの機材として、まだまだ現役で活躍しています。

入出力の端子などがたくさん用意できるというメリットがあるため、そのメリットを享受したい場合はラックという選択になりますね!

Yamaha / SPX90
Yamaha / SPX90(上)、Alesis / MidiVerb Ⅲ(下)

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。