第60回:高い電圧を入れたほうが良い音になるんですか?|ギター・エフェクターの基礎知識100 第60回:高い電圧を入れたほうが良い音になるんですか?|ギター・エフェクターの基礎知識100

第60回:高い電圧を入れたほうが良い音になるんですか?|ギター・エフェクターの基礎知識100

ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!

文=今西勇仁(Limetone Audio)

第60回:高い電圧を入れたほうが良い音になるんですか?

良い音の感じ方は人それぞれですので、良い音か否かという表現は避けてご説明しますね!

まず、例えば9Vのエフェクターに9.8Vの電圧を加えると、わずかに音が変わります。正確に言うと、デジタル処理されているエフェクターの場合は変わらないですが、歪みエフェクターであれば音が変わるものがほとんどです。電圧が上がるにつれて、ややハリのある元気な音になります。

耐圧が18V以上である歪みエフェクターであれば、12Vや18Vといった高い電圧を入れると、その差はよりわかりやすくなります。

なぜ初めに9.8Vという言い方をしたかというと、新品の9V電池のから供給される電圧が、ものによっては9.6~9.8V程度あるためです。

最近は9Vではなく9.8Vを出力するパワー・サプライもあったりしますが、では高い電圧の方が音が良いかと言われると、決してそうではないと考えます。9Vが設計どおりの音であり、素直で変な癖がなく、扱いやすい音だと思います。ですので、何でもかんでも9.8Vや12Vを入力することはせず、“どちらの音が自分の好みか?”という基準で考えていただくといいです。

なお、10V以上の高い電圧を入力すると壊れてしまうエフェクターはたくさんありますので、注意が必要です。デジタル系のエフェクターには必ず決まった値の電圧を入力するようにしてください。こちらも故障の原因になります!

Custom Audio Japan / DC/DC Station IIの電圧表示
Custom Audio Japan / DC/DC Station IIの電圧表示

著者プロフィール

今西勇仁

今西勇仁(いまにし・ゆうじん)

ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。