ギター・マガジン2026年8月号の特集『にっぽんのペダル・ビルダーに会いにいく』では、国内の注目ブティック・エフェクター・ブランドのビルダー9名に登場してもらい、これまでの経歴や音楽の趣味、そしてペダル作りの哲学まで語ったインタビューを掲載。ギタマガWEBでは本誌に掲載した一部として、各ブランドのイチ押しペダルとビルダーのレコメンド・コメント、そしてギタリストASHによる試奏インプレッションをお届けする。今回はYouTubeチャンネルも人気の今西勇仁がサウンド・デザイナーを務める、ライムトーン・オーディオ。
取材/文=鈴木伸明 撮影=星野俊 デザイン=三本昌樹
Limetone Audio/JACKAL

豊富なメニューで追い込める王道ディストーション
“演奏が楽しくなる”をテーマにプレイヤー目線に立った高品質なペダルを世に送り出しているライムトーン・オーディオ。JACKALは、チューブ・アンプをフルアップしたような王道ディストーションを作り出す看板モデルだ。
ドライブ量の幅は広く、3つのトーン・コントロールにより、細かな音作りが可能となっている。バイト・モードは、その名のとおり噛みつくようなピッキングのエッジを強調し、プレイのニュアンスをくっきりと浮き立たせる。
特筆すべきはプレキシ・モードで、プレキシ・マーシャルを思わせる、歪みを抑えたクランチ寄りの深みあるビンテージ・トーンを演出。ボディ内部には、バランス、レゾナンス、プレゼンスのトリムが用意され、それぞれ広い幅でコントロールできるため、どこまでもサウンドを追い込めるだろう。
Builder’s Voice

今西勇仁 50〜60万円もするアンプ・ヘッドを持ち歩くのは大変なので、そこに匹敵するクオリティを目指して作りました。すべてのノブが12時で良い音にして、そこからどうプラスしていこうかってワクワクできるような設計です。また、ディストーションにはギター本体のボリュームを絞るとモコモコしてしまうものも多いと思うのですが、これは良い感じのクランチになっていくように考えています。いつもの機材で手軽に良い音を出せる1台になっていると思います。
ASH’s Impression
オンにすると粒の細かいディストーション。プレキシ・モードも再現性が見事です!

ASH バイパス音はロー・ミッドが出ている感じです。オンにすると粒の細かい気持ちの良いディストーションが出せる。ギターのボリュームを下げると巻弦の質感がわかるぐらいのクリーンが出せますね。バイトをオンにすると粘りが増して、ニュアンスが出しやすくなる。オフにするとストレートな音像に。粘りのあるフレーズが好きな人はオン、アニソン系のサウンドではオフにするといいと思います。
プレキシ・モードは面白い。キャリッとした少しコンプレッションの掛かったビンテージの粒立ちが出ますよ。実際のプレキシ・アンプは、えげつない音量にしないと歪まないけど、あの雰囲気を見事に実現しているのが素晴らしい。歪みが減ったように感じるので、上級者向けのモードだと思いますが、僕は好きですね。内部トリムは音がかなり変化します。マーシャル好きのギタリストはすぐにお気に入りの音が見つかるだろうし、全体の音像としてはモダンなサウンドだと思います。
Brand Information
設立年: 2017年
所在地: 神奈川県
問い合わせ: limetoneaudio@gmail.com
公式HP: limetoneaudio.com