Intervew|Shinji(fuzzy knot)シドのギタリストによる新ユニットが始動! Intervew|Shinji(fuzzy knot)シドのギタリストによる新ユニットが始動!

Intervew|Shinji(fuzzy knot)
シドのギタリストによる新ユニットが始動!

V系ロック・バンド、シドのギタリストであるShinjiが新たなロック・ユニット=fuzzy knotを始動! 相棒はRayflowerやWaiveなどで知られる実力派ボーカリストの田澤孝介。90年代J-POPからの影響を色濃く受け継いだバラエティ豊かな楽曲では、シド以上に卓越したギター・アレンジが炸裂している。6/30に1stアルバムをリリースした本プロジェクト=fuzzy knotに関して、さっそくShinjiに話を聞いてみよう。

取材・文=編集部

どんなジャンルなの?って聞かれたら、もう“俺”としか言いようがない(笑)。

では改めて、fuzzy knotというプロジェクトについて教えていただけますか?

 シドよりもさらに自分のやりたいことを追求したユニットですね。普段のシドだったらシンセを入れるような場面も全部ギターで弾いたりとか、基本的に僕がやりたいことしかやってないです(笑)。

シドとはどう意識が違いますか?

 シドは新しいものを更新していくようなイメージがありますけど、僕個人のプロジェクトでやるとしたら、新しさよりも“らしさ”を大事にしようとは思っていました。

“らしさ”、ですか?

 そうですね。僕は90年代のJ-POPが好きなんですが、今の音楽業界にそういう匂いの楽曲があってもいいんじゃないかなと思ったりして。といっても、最初から“90年代風のものを作ろう”と狙ってやったわけではなく、自然体で作っていったら勝手にそうなってしまったんですけどね。メロディ・ラインやアレンジには影響があるのかなと思います。

90年代のJ-POPがお好きなんですね。

 特に最近、改めて影響を受けていたんだなと再認識することが多いですね。制作中に、今流行りの音楽や海外のトップ100をリサーチしたりすることがあるんですけど、YouTubeを観ていても最終的にたどり着くのは90年代の音楽だったりして。やっぱりあの時期の音楽って、メロディが凄くいいなと思うんですよ。だから古いと言われようが何だろうが、こういう音楽の魅力を僕が発信することで気付いてもらいたいんです。

その時代の邦楽は、間奏でギター・ソロがしっかりあるというのもギタマガとしては嬉しい部分です。

 最近はギター・ソロがあったとしても、あんまりチョーキングとかしないイメージですもんね。ビブラートもそこまでかけないし。チョーキングするのはもう古いんですかね?(笑)

そんなことないですよ! 「こころさがし」のギター・ソロで、ピッキング・ハーモニクスをかけながらのチョーキングに拳が上がりました。

 (笑)。そういうのが“なんかダサいよね”って言われてしまうのも分かるんですけど、もうfuzzy knotは“うるせえよ!”って感じでやっちゃおうと。僕らが今時のものを中途半端にやったところで勝てないだろうし、ギターのアプローチでもそうですけど、自分なりのやり方でやろうと。

6/30に1stアルバム『fuzzy knot』が発売されましたが、それと同時に2曲目のMV「Joker & Joker」が公開されましたね。

 これは凄く自分が出ている曲だなと思います。さっきも言った“らしさ”を強調したくて、それが今の音楽のシーンにポコっと落っこちてきたら、“これ、何だろう?”と思ってもらえるのかなと。わりとヘンテコな曲ではあるんですけど、そのヘンテコさとレトロ感で引っ掛かってほしいなと思います。

曲調はラテン風味のファンキー・チューンですが、ギターが意外と歪んでいるというアレンジがShinjiさんらしさを感じます。

 ファンキーだったりスカ調だったりしますけど、何というジャンルで括っていいのかわからないですよね。“fuzzy knotってどんなジャンルなの?”って聞かれたら、もう“俺”としか言いようがないというか(笑)。

また、今作で活躍した機材を教えてください。メイン・ギターは「こころさがし」のMVでも持っているストラトですか?

 そうですね、SSHのストラトがメインです。あとは「Joker & Joker」のMVで持っているフェンダー・カスタムショップ製のテレキャスター、「#109」や「ダイナマイトドリーム」など激しい歪みの曲はフェンダーのModernシリーズです。

アンプやエフェクターは?

 全部リアンプしていて、基本的にはTwo-Rock。セッティングは全部変えましたね。ただ、「#109」だけは自分のTwo-Rockだと納得いったものが作れなくて、ちょうどスタジオにあったマーシャルをお借りしたのと、「トリックスター・シンドローム」など曲によってはRoccaforteも使いました。エフェクターも後がけです。

エフェクターで特に活躍したものは?

 歪みも全部違うんですけど、何かのエフェクターに足すような感じでケンタウルスを使うことが多かったと思います。あとは、Free The ToneのRED JASPERとかSONIC DRIVEのプロトタイプ、クリーンだとエキゾティックのSP Compressorもかけたりしました。ディレイやリバーブなど、空間系はほとんど卓ですね。ちなみにシドのライブではクランチをG-LifeのBLACK BUSTER、激歪みでFRIEDMANのBE-ODを使うんですけど、今作ではFRIEDMANはそんなに使わなかったですね。

では最後に今後の展望を教えてください。

 やっぱりライブがやりたいですよね。自画自賛なんですけど僕らのライブ、相当いいと思うんですよ(笑)。

楽しみです!

◎fuzzy knotの初ライブ決定! 11月14日(日)@Zepp Tokyo 

INFORMATION

『fuzzy knot』 fuzzy knot

MAVERICK/DCCA-78/2020年6月30日リリース

―Track List―

01.深き追憶の残火
02.ダンサー・イン・ザ・スワンプ
03.ダイナマイトドリーム
04.愛と執着とシアノス
05.トリックスター・シンドローム
06.Sunny Days
07.こころさがし
08.Joker & Joker
09.#109
10.キミに降る雨

―Guitarist―
Shinji

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