“ライバー”として自身のトークやパフォーマンスを配信できるプラットフォームの17LIVE。iOS/Androidアプリで簡単に配信/視聴が行なえ、リスナーはエールやギフトといった形でライバーの応援ができる。17LIVEではオーディションなどのイベントが積極的に行なわれており、上位入賞したライバーは全国誌や野外広告、リアル・イベントへの出演など、魅力的なプライズを受けることが可能だ。
ここでは、2022年の5〜6月に行なわれた楽器演奏ライバー向けオーディションでグランプリとなった、ギタリストの小野アキヒロ(17 ID:アキヒロ2021)のインタビューをお届けする。自身の活動や配信への思いを聞いていこう。
Presented by 17LIVE(https://jp.17.live)
取材:今井悠介 写真:小原啓樹
*本記事はギター・マガジン2022年10月号にも掲載されています。
自分が表に出る配信を考えた時に
17LIVEを見つけたんです。
ギターを始めたのはいつ頃からですか?
15歳からです。一番最初に影響を受けたのはサンタナの「哀愁のヨーロッパ」で、その後すぐにレッド・ツェッペリンにハマり、それから1960年代のヒッピー・ムーブメントの音楽を聴きあさったりもしましたね。若い頃はサンタナやクリームのほか、キング・クリムゾンなどのプログレを通り、アメリカン・ロックやウェストコースト/サザン・ロックも聴いていましたが、30歳くらいからジャズも聴き始めました。タック&パティに影響を受けて、自身でもボーカル・デュオの活動を行なっていましたね。
現在は配信以外でどのような活動をしていますか?
尺八奏者の松﨑晟山さんという邦楽界の重鎮と、箏、ピアノ、バイオリン、僕のギターという5人編成のOto Kazze(音風)というグループで演奏しています。ワールド・ミュージックやジャズ、タンゴなどのカバーが中心です。
個人の活動では、オリジナルやカバー曲を演奏したりもしています。オリジナル曲では流行りものではなく、普遍的な音楽を作りたいと考えているんです。誰が聴いてもすんなりと耳に入ってくるような曲ですね。
17LIVEを始めたきっかけは?
もともとYouTubeで音楽番組みたいなものを作っていたんですけど、そこでは裏方に徹していました。自分が出る配信をしようと考えていた時に17LIVEを見つけたんです。配信を始めて1年半ほどになりますね。
見せ方はとても大事な部分
少しの工夫で変えることができます。
配信のクオリティがとても素晴らしいです。自身のスタジオから行なっているのですか?
はい、プライベート・スタジオの一角で配信しているんです。カメラは4台あり、スイッチャーのBlackmagic Design Atem Miniで自動的にスイッチングするように設定しています。演奏中でも映像を自動で切り替えて演出してくれるので、1人での配信では便利です。
サウンドは、ZOOM G3からのアウトをミキサー/オーディオI/OのYamaha AG-06に入れています。入力が足りない場合はAG-06につなげたMACKIE. Mix12FXで補っていますね。Mix12FXには別のPCも接続していて、そちらではBGMの再生をしています。映像と音はMacBook Proに入り、OBS Studioで17LIVEの配信をしているんです。
配信をするうえで意識していることはありますか?
ライバーは比較的若い世代の方が多いですが、僕の年齢だからこそできる見せ方というのがあると思っています。20代の人と同じことを僕がやっても滑稽に見えてしまうと思いますし、そこは意識しているポイントかもしれません。リスナーからも“17LIVEっぽくない”、“ほかとは違った雰囲気だ”と言われることもあって、それは良い意味も悪い意味もあると思うんですが、良いと感じてくれた方たちが僕の配信に来てくださっているんでしょう。
アキヒロさんは、映像やスタジオ風景などの見せ方で独自の世界観を作り出せている印象です。
やはり配信において見せ方はとても大事な部分です。自宅の一室で配信する場合も、少しの工夫で見せ方を変えることはできると思います。その努力をやるかやらないかというのは、ライバーとして活動するうえで大事なことかもしれません。
アキヒロさんにとって、17LIVEとはどのような存在ですか?
現代のアメリカン・ドリームと言えるくらい、物凄く大きな可能性を秘めているプラットフォームだと思います。
Guitars
小野所有ギターの一部。Gibson ES-335は2020年製のもので、サテン・フィニッシュのマットな仕上がりになっている。チェリー・レッド以外のカラーで、ポジション・マークがドットのセミアコを探したところ、このモデルにたどり着いたそうだ。Les Paul Classicは2017年製で、ロック・テイストの曲で活躍しているとのこと。
Pedalboard
ペダルはコンパクトにまとまっている。左から、足で踏むことでバス・ドラムのようなサウンドを出力できるLogjam Prolog、ZOOM G3、KORG VP-10だ。ライブと配信用に同じものを2セット用意しているそう。
Studio
小野のスタジオ。4台のカメラを使い、自動的に映像をスイッチングするように設定して配信の演出を行なっている。左奥には、Gibson L-4Cなど小野がメインで使うフルアコが並ぶ。
小野アキヒロ プロフィール
おの・あきひろ●ブルースやジャズ、フュージョン、ポップスなどをバックグラウンドに持つギタリスト/ボーカリスト。ソロのほか、邦楽奏者とのグループ“Oto Kazze(音風)”やセルフ・プロデュース・バンド“The First Stage”でも活動している。
*本記事はギター・マガジン2022年10月号にも掲載されています。
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