マンスール・ブラウンの初来日直前インタビュー！　芸術的サウンドスケープのルーツを探る

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“音”そのものにはルールや境界はないからね

初登場ですので、まずはあなたのルーツから聞かせて下さい！

　もともとロック・ミュージック、特にバンドから大きな影響を受けている。デフトーンズ、ザ・スミス、コクトー・ツインズ、そしてニルヴァーナも好きだったよ。もちろんジミ・ヘンドリックスやエディ・ヴァン・ヘイレンのように、ギター的な観点でわかりやすいヒーローたちも好きだね。

学生時代に組んだバンド、トライフォース（Triforce）ではプログレッシブなスタイルも聴けますが、こういったロック的なルーツにはどういったアーティストが挙げられますか？

　それも同じような感じで、デフトーンズ、マイ・ブラッディー・ヴァレンタイン、アリス・イン・チェインズあたりだね。

あなたの単音弾きの音運びなどには、民族楽器な雰囲気も感じ取れます。そういった楽器から学んだりもしたのでしょうか？

　あらゆるジャンルの音楽を聴いてきたけど、実は僕がギターを演奏する時、インストゥルメンタリストたちから受けてきた影響を一切反映させていないんだ。正直に言うと、フェイバリットなボーカリストたちからの影響を取り入れていて、詩的な観点からアプローチすることのほうが多いね。

初めて買ったギターは何でしたか？

　スクワイヤーのストラトキャスターだよ。

その当時練習していたメニューやコピーした楽曲を教えて下さい。

　面白いことに僕は曲をコピーするようなことはなかったんだ。記憶にあるのは、様々なスタイルの音楽を聴いてきたこと。それらが僕の一部となっていったんだ。

あなたは様々な楽器を使って1人で音楽を奏でるスタイルでも演奏しますし、トラックメイキングもご自身で多く行なっていると思いますが、現在のスタイルはどのようにできあがっていったのでしょうか？

　僕が今のスタイルにたどり着いたのは、あまりにもたくさんのジャンルの音楽に興味を持ってやってきたからだ。ロック、アフロビーツ、R&B、クラシック、ジャズ、エレクトロ・ミュージックのいずれであっても興味を抱いてきた。

　そもそもどんなジャンルであっても、“音”そのものにはルールや境界はないからね。あらゆるタイプの音楽を聴いてきたことで無限の方法でサウンドを具現化できるようになったし、それにともなって様々な楽器を学んでいったんだよ。

日本のアニメ作品や近未来的な思考の大ファンなんだ

2022年のアルバム『Heiwa』や2018年の1stアルバム『Shiroi』は日本語としても“平和”と“白い”として通じる言葉ですが、その由来を教えて下さい。

　日本の文化が生み出してきたアニメ作品や、その近未来的な思考の大ファンで、そこから得たインスピレーションをもとに制作しているんだ。

「Serious」や「Kerene」など、浮遊感のあるユニークなリフやテーマがあなたの特徴の1つだと感じています。

　アフロハウスやトラヴィス・スコットのアルバム『Astroworld』にかなり大きく影響を受けていて、サウンドスケープを開拓していくことが、僕の音楽の大部分を担っているんだよ。

変拍子を駆使した楽曲もありますが、リズムや展開などはどのように考えていくのでしょうか？

　そういう風に考えながら音楽を作っていなくて、単にクリエイトするだけって感じだね。

最後に、6月の来日公演に向けての意気込みと、ライブを楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします！

　これだけは言わせてくれ。僕は神に心底感謝をしているし、君たちのサポートにも感謝しているよ！

作品データ

『Heiwa』
マンスール・ブラウン

輸入盤／2021年9月3日リリース

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―Track List―

1. My Prayer
2. Serious
3. Flight
4. Fade
5. Take Note
6. Heiwa
7. Kerene
8. Sweet
9. Want You
10. Arrival

―Guitarists―

マンスール・ブラウン