結成30周年を迎え、2025年2月に7枚目となる最新アルバム『viraha』をリリースしたBRAHMAN。本作に伴う全国ツアー、“BRAHMAN tour viraha”を3〜7月の4ヵ月にわたって敢行している。6月12日(木)に行なわれたZepp Hanedaにて、KOHKI(g)の使用機材を撮影することができた。本記事ではアンプ・セットを本人の解説と共にご紹介しよう。
取材・文=小林弘昂 機材撮影=八島崇
KOHKI’s Amplifiers
・Fender / ’59 Bassman LTD(Left)
・Soldano / SLO-100 Snakeskin & Hughes & Kettner / CC412 A30(Right)

新たに導入された2台のアンプ
KOHKIのアンプは2台。向かって左側に置かれたフェンダー’59 Bassman LTDはクリーン用、右側のSoldano SLO-100とHughes & Kettner CC412の組み合わせは歪み用だ。鳴らしているアンプはどちらか1台で、KOHKIの足下に置かれたABボックスで2台のアンプを切り替えている。
’59 Bassman LTDは2023年に中古で購入したもの。それ以前は長年Bad CatのBlack Cat 30Rを使用していたが、もう少しいなたい部分が欲しくなり導入を決めたとのこと。出力は45Wで、Jensenの10インチ・スピーカーP10Rが4発搭載されている。

本機はクリーン用で、BRIGHTの1とNORMALの2をチャンネル・リンクし、NORMALの1にインプット。各ノブは、VO. NORMALが3、VOL. BRIGHTが3、TREBLEが4、BASSが10、MIDDLEが10.5、PRESENCEが3.5にセッティングされていた。
SLO-100は2024年に行なわれた『viraha』(2025年)のレコーディングでレンタルした際に気に入り、その後改めて購入したもの。出力は100Wで、NORMAL/OVERDRIVEの2ch仕様。

KOHKIはOVERDRIVEを選択し、BRIGHTスイッチはオフ。各ノブは、PREAMPが3、BASSが6、MIDDLEが7、TREBLEが7、MASTERが3、PRESENCEが4、DEPTHが7にセッティングされていた。
キャビネットは以前から所有していたHughes & KettnerのCC412。CelestionのVintage 30が4発搭載されている。それまでのメインだったMesa/BoogieのキャビネットとSuper Lead Overdriveの相性があまり良くなく、試しにCC412を使ってみたところ上手くハマったのだとか。
マイクはSennheiserのE-906とShureのBETA SM57Aが立てられていた。

SLO-100の電源ケーブルには、FURUTECHのThe Astoriaというモデルが使用されていた。これはスタッフが用意したものとのこと。
Interview
Mesa/Boogieより腰高なんですよね。
最近はそっちのほうが好みで。
クリーン用のアンプがBad CatのBlack Cat 30Rから’59 Bassman LTDに変わりましたよね。導入したようと思ったキッカケは?
もうちょっといなたい感じがいいなと思って。もちろん前に使っていたBad Catも良いんですけど、ハイファイすぎない音のほうがよかったんですよね。クランチもBassmanのほうが太いんですよ。
セッティングのコツはありますか?
そんなにわかってないんですけど(笑)、一応チャンネル・リンクしています。wash?の(奥村)大ちゃんに教えてもらいました。これは聞いた話なんですけど、MIDDLEはMAXの状態がフラットって本当?

Twin Reverbなどの3Band EQが付いたモデルはTREBLEとBASSがゼロ、MIDDLEが10の状態でフラットというのは聞いたことがあります。
Bassmanもそうって聞いたんだよね。なのでMIDDLEはこんな感じです。BASSはベース・ギターの低域に近いというか。だからノブを動かしてもほとんど効かない(笑)。
そして歪み用のアンプもMesa/BoogieのTriple RectifierからSoldanoのSLO-100に変わりました。なぜこのモデルを選んだのでしょう?
新作のレコーディングの時にたまたまレンタルして、良かったんです(笑)。Mesa/Boogieより腰高なんですよね。最近はそっちのほうが好みで。前はけっこう下を出して、ベースとも被るような感じで重心低めに音を作っていたんですけど、もうちょっと棲み分けられたらいいなと思ってこのアンプにしました。
キャビネットはHughes & Kettnerなんですよね。
そうなんですよ。20年近く前からスペアとして持っていたんです。Soldanoを導入するにあたって、Mesa/Boogieのキャビをつないでみたら、あんまり良くなくて。こっちのほうが良かったんですよね。中のスピーカーはそのままです。
SLO-100のセッティングで気をつけていることはありますか?
僕、全然ハイを上げる人じゃないんですけど、初めてTREBLEを7まで上げました。昔ではありえなかったですね。でも耳に痛くなくて、キンキンもしないんですよ。あとはミドルに寄せてますね。ミドルでガッツリ前にくるような感じにしています。

OVERDRIVE chのPREAMPは3の位置にセッティングされています。
前は2.5だったんですけど、ちょっと上げました。でもそこまで歪んでないです。
ブリッジ・ミュートをするとズンとする程度ですか?
ズンとしないです(笑)。ギターがTLタイプなのでコリコリした感じ。クランチよりは歪んでいますけど、重たい歪みではないですね。ズンとさせたい時は足下のEP Boosterを踏みます。
Live Information
BRAHMAN 30th Anniversary 尽未来祭 2025
<日時>
2025年11月22日(土)・23日(日)・24日(月・祝)
幕張メッセ国際展示場9-11ホール
Open 10:30 / Start 12:00
<出演>
【11月22日(土)】
・BRAHMAN
・BACK DROP BOMB
・THA BLUE HERB
・EGO-WRAPPIN’
・黒夢
・LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS
・MONGOL800
・RHYMESTER
・Riddim Saunter
・SCAFULL KING
……secret
【11月23日(日)】
・BRAHMAN
・ACIDMAN
・The Birthday(クハラカズユキ、ヒライハルキ、フジイケンジ)
・G-FREAK FACTORY
・HEY-SMITH
・MAN WITH A MISSION
・マキシマム ザ ホルモン
・ORANGE RANGE
・SiM
・10-FEET
【11月24日(月・祝)】
・BRAHMAN
・ASIAN KUNG-FU GENERATION
・BUCK∞TICK
・DIR EN GREY
・Dragon Ash
・ELLEGARDEN
・GEZAN
・LUNA SEA
・SUPER BEAVER
・04 Limited Sazabys
<チケット>
・3日通し券/スタンディング……¥29,700
・3日通し券/サイド指定席……¥38,330(※スタンディング・エリア両サイドの指定席エリア/スタンディング・エリアの利用可能)
・各日1日券/スタンディング……¥13,330
※小学生以下保護者同伴に限り入場無料、ただし座席が必要な場合は要チケット
・イープラス https://eplus.jp/sf/word/0000169902
<お問い合わせ>
公演HP https://jinmiraisai.com/


