スティーヴ・ヴァイのシグネチャー・ギター“PIA” 限定生産の2機種とシリーズの特徴を紹介 スティーヴ・ヴァイのシグネチャー・ギター“PIA” 限定生産の2機種とシリーズの特徴を紹介

スティーヴ・ヴァイのシグネチャー・ギター“PIA” 
限定生産の2機種とシリーズの特徴を紹介

 スティーヴ・ヴァイのシグネチャー・モデルであるアイバニーズの“PIA:Paradise in Art”シリーズに、限定生産品としてPIA3761-EVGとPIA3761-PTPの2機種が加わり、その出荷が2020年10月28日(水)より開始された。

 PIA3761-EVGはボディ・カラーがエンヴィー・グリーン、PIA3761-PTPはパンサー ・ピンクのモデルだ。

PIA3761-EVG
PIA3761-PTP

 PIAは、スティーヴ自らが“the evolution of the JEM”(JEMの進化)と位置付けたシリーズだ。これに対応したピックアップストラップは本サイトですでに紹介したが、ギターそのものはまだ取り上げていなかったので、ここでPIAシリーズのギターの特徴を紹介したい。

 まず目を引くのがボディ上部のペタル・グリップ。寄り添う花弁(Petal)をイメージしてデザインされたもので、JEMのモンキー・グリップが変化したものだ。

 指板上のインレイは“PIAブラッサム・インレイ”と名付けられたもの。JEMの“ツリー・オブ・ライフ・インレイ”とも通じる植物的で流麗なデザインだ。

 21フレットから24フレットにかけての指板にはスキャロップド加工が施されている。

 3基のピックアップはいずれもディマジオ製で、名前はユートピア(UtoPIA)。スティーヴが近年嗜好するトーンの方向性をもとに音作りがなされたPIA専用のピックアップだ。そしてすべてのピックアップのカバーには、ギターのデザイン・コンセプトと完全に符合する美しい装飾が施されている。

 トレモロ・システムはスティーヴが30年以上にわたって愛用し続けているアイバニーズのEdge。ボディにはJEMから引き継がれたライオンズ・クロウ・キャビディ加工が施され、大幅なアープ・アップも可能にしている。

 アームは“ウルトラライト・トレモロ・アーム”。グリップ部は軽量かつ耐久性に富むカーボン・グラファイト製で、その軽さと握りやすい太めのグリップにより、繊細なアーム操作を可能にしている。

 トレモロのキャビティを保護するプレートにも“寄り添う花弁”があしらわれている。このプレートはネジではなくマグネットで固定されているので、花弁の穴に指を差し込むだけでプレートの着脱ができる。トレモロ・スプリングの調整もはかどるだろう。

 ギターの裏側はこのとおり。ネックはメイプルとウォルナットによる5ピース構造で、JEM同様にスティーヴが好むグリップにシェイピングされている。ボディのペタル・グリップ部やネック・ジョイント付近の滑らかなコンター加工もこの写真から見てとれる。

 コントロールは、ボリューム、トーン、5ウェイのPUセレクターという構成。ボリューム・ノブはハイ・パス・フィルターのオン/オフを切り替えるスイッチも兼ねている。

 以上がPIAの特徴だ。1987年以来の長い歴史を持つJEMシリーズの優れた部分を継承しつつ、斬新な改良と独自の装飾も加えられ、まさに進化形と呼ぶにふさわしいスペックとなっている。

Ibanez
PIA3761-EVG
PIA3761-PTP

【スペック】
Neck type: PIA 5pc Maple/Walnut neck
Body: Alder body
Fretboard: Rosewood fretboard w/PIA Blossom inlay
Fret: Jumbo Stainless Steel frets w/Prestige fret edge treatment
Bridge: Edge tremolo bridge
Neck pickup: DiMarzio UtoPIA (H) neck pickup
Middle Pickup: DiMarzio UtoPIA (S) middle pickup
Bridge pickup: DiMarzio UtoPIA (H) bridge pickup
Hardware color: Gold
Strings gauge: .009/.011/.016/.024/.032/.042 (D’Addario EXL120)
Case/bag : Hardshell case included

【価格】
460,000円(税抜)

【問い合わせ】
星野楽器販売 TEL:0561-89-6900 http://www.ibanez.co.jp