デレク・トラックスが『いとしのレイラ』の全曲を再現したライブ盤7月に発売 デレク・トラックスが『いとしのレイラ』の全曲を再現したライブ盤7月に発売

デレク・トラックスが『いとしのレイラ』の全曲を再現したライブ盤
7月に発売

 デレク・アンド・ザ・ドミノスの名盤『いとしのレイラ』の全曲を、デレク・トラックス率いるテデスキ・トラックス・バンドが再現したライブ・アルバム、『レイラ・リヴィジテッド』が2021年7月16日(金)にリリースされる。

 『レイラ・リヴィジテッド』(原題:Layla Revisited (Live at LOCKN’) featuring Trey Anastasio)の音源は、2019年8月24日にバージニア州アーリントンで開催されたLOCKN’ Festivalで収録された。ギタリストとしてはデレク・トラックスを始め、スーザン・テデスキ、トレイ・アナスタシオ、ドイル・ブラムホール2世が参加している。

 選曲は、エリック・クラプトン、デュアン・オールマンらが1970年にデレク・アンド・ザ・ドミノス名義で発表した『いとしのレイラ』(原題:Layla and Other Assorted Love Songs)を完全に再現したものになっている。またLOCKN’ Festivalでは演奏されなかった「庭の木(Thorn Tree In The Garden)」も、デレクとスーザンのデュオによるスタジオ・バージョンが収録される。

 このようなサプライズがなぜ実現したのか? それはやはりデレク・トラックスとデレク・アンド・ザ・ドミノスとの間に、浅からぬ「縁」があったからだろう。

 まずデレクは、かつてはデュアン・オールマンを擁していたオールマン・ブラザーズ・バンドに、最初はゲストとして、やがては正式メンバーとして参加し、長い期間、彼らと活動を共にしてきた。その間にデレクは、エリック・クラプトンのツアーにも同行している。またそもそも彼の両親が自分たちの息子に“デレク”という名を付けたのも、デレク・アンド・ザ・ドミノスが由来であった。さらには彼の妻でありテデスキ・トラックス・バンドのメンバーでもあるスーザン・テデスキの誕生日が、『いとしのレイラ』のリリース日と同じ1970年11月9日という偶然も、縁のひとつだろう。

 デレク本人は『いとしのレイラ』について次のように語っている。

 私がギターを弾き始めた頃には、デュアン・オールマンのスライド・サウンドに夢中になっていました。『レイラ』での彼のプレイは、今でも私にとって最高の思い出の一つです。その精神、喜び、無謀さ、そして必然性。私の父は、私と弟が寝る時にそのレコードをかけてくれて、私のDNAに深く刻み込んでくれたのです。

 『いとしのレイラ』の全曲をライブで再現するという大胆な試みが許されるのは、(エリック・クラプトン本人を除いては)あとにも先にもデレク・トラックス以外にはいないだろう。一方、我々ギター・ファンとしては、若き日のエリックとデュアンが残したギターのリフやフレーズを、現代の世界三大ギタリストのひとりと呼ばれるデレク・トラックスが、この時代にどう蘇らせたか?に大きな関心がある。

 アルバムに先立ってリリースされた「恋は悲しきもの(Why Does Love Got To Be So Sad?)」のビデオを見ながら、『レイラ・リヴィジテッド』が発売される7月16日を待ちたい。

作品データ

『レイラ・リヴィジテッド』
テデスキ・トラックス・バンド

ユニバーサル ミュージック/UCCO-1228/9/2021年7月16日リリース

―Track List―

CD1
01. アイ・ルックト・アウェイ/I Looked Away
02. ベル・ボトム・ブルース/Bell Bottom Blues
03. キープ・オン・グロウイング/Keep On Growing
04. だれも知らない/Nobody Knows You When You’re Down and Out
05. アイ・アム・ユアーズ/I Am Yours
06. エニーデイ/Anyday

CD2
01. ハイウェイへの関門/Key to the Highway
02. テル・ザ・トゥルース/Tell the Truth
03. 恋は悲しきもの/Why Does Love Got to Be So Sad?
04. 愛の経験/Have You Ever Loved a Woman
05. 小さな羽根/Little Wing
06. イッツ・トゥー・レイト/It’s Too Late
07. いとしのレイラ/Layla
08. 庭の木/Thorn Tree in the Garden
09. アイ・アム・ユアーズ(リハーサル)/ I Am Yours (Rehearsal)  *ボーナス・トラック

―Guitarists―

デレク・トラックス、スーザン・テデスキ、トレイ・アナスタシオ、ドイル・ブラムホール2世