フェンダーより、アコースタソニック・シリーズの最新モデルである“Acoustasonic Player Telecaster”(アコースタソニック・プレイヤー・テレキャスター)がリリースされた。販売は2021年11月17日(水)より世界同時に開始されている。
アコースタソニックは、アコースティックとエレクトリックのトーンを融合させた次世代型ギターのシリーズで、本サイトでもこれまでにAmerican Acoustasonic Stratocaster、American Acoustasonic Telecaster、American Acoustasonic Jazzmasterといったモデルを紹介してきた。
今回登場したAcoustasonic Player Telecasterは、メキシコのエンセナダに増設された新工場にて手作業で丁寧に作られたもので、フェンダーのクラフトマンシップとイノベーションにおける新時代を象徴するモデルといえる。
以下では本モデルの特徴に加え、エンセナダの新工場の情報も紹介しよう。
Acoustasonic Player Telecasterについて
Acoustasonic Player Telecasterのボディ・カラーには、バタースコッチ・ブロンド、シャドー・バースト、アークティック・ホワイト、ブラッシュド・ブラックの4種が用意されている。
Acoustasonic Player Telecasterのおもな特徴は次のとおり。
- 5年もの年月をかけて企画、製作、改良を重ねたモデル。アメリカ製のモデルと同様に創造性を刺激するよう、綿密に計算されてデザインされた。
- 3ウェイ・ボイス・セレクターとパワフルなブレンド・ノブで構成された簡潔な機能を持つ、アコースタソニック・モデルの中でも最もシンプルに洗練されたモデル。
- フェンダーとFishmanの共同設計によるパワフルなピックアップ・システムは、エレクトリック・トーンからアコースティック・ボイシングまで、シームレスに切り替え可能。
- 自然に響くテレキャスターの完全なホロウ・ボディはアンプラグドでも暖かく豊かなアコースティック・トーンを提供する。
- 豊かな音量とレゾナンスを持つボディのデザインがアコースティック・エンジンをより引き立たせ、アンプラグドでも十分なサウンドを実現し、ソファでのジャムやソングライティング・セッションに最適。
- Modern N4 Noiselessピックアップが、フェンダーのオーセンティックなエレクトリック・トーンをハムノイズを抑えて可能にする。
- 3種類のボイス・ペアによるアコースティックとエレクトリックのベストを表現できる合計6つの音色は、さまざまなプレイで新しいサウンドを生み出すことができる。
- ウォーターフォール・サウンドホール、フォアアームコンター、スキャロップド・ヒール、埋め込みバックプレートなどのプレミアムな構造要素は、ビジュアル、サウンド、快適性のためにデザインされている。
そして価格は187,000円(税込)と、これまでのアコースタソニックの中では最も手に取りやすいものとなっている。アコースタソニック1本でスタジオやステージ、作曲などのあらゆる音楽活動をこなしたいと思っていた人にとって、この価格は大きな魅力だろう。
本モデルに対するフェンダーのアコースティック&スクワイア部門のヴァイスプレジデント、ビリー・マルティネスによるコメントは次のとおり。
アメリカン・アコスタソニック シリーズの成功を通して、現在のミュージシャンが楽曲制作を追求する上で柔軟性と効率性を求めていることが分かりました。
アコスタソニック プラットフォームの拡張に専念したことで、この需要に応えると同時に、これまで以上のアクセシビリティを実現することができました。“Acoustasonic Player Telecaster”は、アコースティックヴォイシング、壮大なエレクトリックトーン、そしてパワフルなブレンド・ノブでアーティストの期待を超えられる、新たなオールインワンギターです。
次の2つの動画(いずれも英語)は、上がプロモーション・ビデオで、下はデモとなっている。
メキシコ・エンセナダの新工場について
世界的に好評を博しているアコースタソニックの新しいプラットフォームを作るには、新しい工場が必要だったという。その目的でメキシコのエンセナダに増設された新工場は、フェンダーのギターを35年間にわたって製造してきたメキシコ工場に隣接している。
このエンセナダ工場はフェンダーのコロナ工場を43%も上回る規模となり、アコースタソニック・プレイヤーの“メイド・イン・メキシコ”のすべての製品をここで製造することになる。そしてこの工場の増設により、エンセナダのコミュニティに100人以上の雇用をもたらし、将来的にも成長の余地があると考えられている。
この工場についての関係者のコメントは次のとおり。
エンセナダ工場の増設は、26ヶ月に及ぶ長い道のりでしたが、アコスタソニックのテクノロジーを世界中のプレイヤーに提供するためには必要不可欠なものでした。
エンセナダにはエンジニアリング、オペレーション、ギター製作の経験が非常に豊富にあり、今回の投資は、日々進化するプレイヤーの創造的な欲求に応えるため、まったく新しいギター製作プロセスに取り組む機会をチームに与えてくれました。
──エド・マギー(フェンダー オペレーションズ エグゼクティブ ヴァイスプレジデント)
ワールドクラスであるメキシコのエンセナダ工場から高機能な楽器である最新のアコスタソニック ギターを届けられることを誇りに思います。真のサウンド・イノベーションの限界を押し広げ、より手に取りやすいハイブリッドギターを求める新しいクリエイターに門戸を開くことで、フェンダーアコースティックの今後の成長に繋げられること間違いないでしょう。
──ビリー・マルティネス(フェンダー アコースティック&スクワイア部門 ヴァイスプレジデント)
この新工場を取材した模様は、今後、YouTubeのフェンダー公式チャンネル内の「Versatile by Design」シリーズにて順次公開されるようだ。すでに公開済みのエピソード1(下の動画・英語)では、フェンダーの開発最高責任者であるジャスティン・ノーヴェルが本モデルの特徴を語り、ギタリストのメリッサ・ドハティが試奏する様子を見ることができる。
シンプルに洗練され、価格的にも身近になったAcoustasonic Player Telecasterと、メキシコ・エンセナダ工場から送り出されるギターについて、今後も注目していきたい。
Fender
Acoustasonic Player Telecaster
【スペック】
BODY
Body Material: Mahogany
Body Shape: Modified Telecaster
Body Finish: Polyester Satin Matte
Body Top: Solid A Sitka Spruce
NECK
Neck Finish: Satin Urethane
Neck Material: Mahogany
Neck Shape: Modern “Deep C”
Scale Length: 25.5″ (648 mm)
Fingerboard Material: Rosewood
Fingerboard Radius: 12″ (305 mm)
Fret Size: Narrow Tall
Number of Frets: 22
Truss Rod Nut: 1/8″ American Series
Nut Width: 1.6875″ (42.86 mm)
Nut Material: Graph Tech® TUSQ®
Truss Rod: Bi-Flex™
Position Inlays: White Dot
ELECTRONICS
Controls: Master Volume, “Blend” Knob, 3-Way Switch
Special Electronics: 2-pickup configuration: Under-Saddle Piezo/N4 Magnetic
GUITAR HARDWARE
Bridge Pins: GraphTech Tusq®
Bridge: Modern Asymmetrical
Tuning Machines: Fender® Standard Cast/Sealed Staggered
Hardware Finish: Chrome
GUITAR MISC
Strings: Fender® Dura-Tone® 860CL Coated Phosphor Bronze (.011-.052 Gauges), PN 0730860405
Legal Notice: WARNING: Cancer and Reproductive Harm – www.P65Warnings.ca.gov.
GUITAR ACCESSORIES
Case/Gig Bag: Included: Deluxe 1225 Gig Bag
【価格】
187,000円(税込)
【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://fender.co.jp