革新的なピッチシフター“BIGSBY Pedal”がGamechanger Audioより登場 革新的なピッチシフター“BIGSBY Pedal”がGamechanger Audioより登場

革新的なピッチシフター“BIGSBY Pedal”がGamechanger Audioより登場

 Gamechanger Audio(ゲームチェンジャー・オーディオ)より、従来のギター用トレモロ・システムで生み出される弦のベンディングとビブラート効果を再現した革新的なポリフォニック・ピッチシフター、“BIGSBY Pedal”(ビグスビー・ペダル)が登場した。

 本機のアイディアは、ビグスビーのトレモロ・アームの独特な感触と音、デザインに対する長年の憧れから生まれたという。そしてビグスビーと、その親会社であるフェンダーとのパートナーシップのもと、2年の歳月をかけてこの刺激的なペダルが完成した。

 ルックスはごらんのとおり。ポール・ビグスビーが生み出した伝統的なトレモロ・アームへの敬意が十分すぎるほどに感じられるデザインとなっている。

BIGSBY Pedal
BIGSBY Pedal

BIGSBY Pedalのアルゴリズムについて

 BIGSBY Pedalにはピッチシフトをスムーズに行なうために開発された独自のハイブリッド・アルゴリズムが採用されている。このアルゴリズムは、ギター、マンドリン、バンジョー、バリトン・ギター、ベース・ギターなどの弦楽器の自然な音色と響きを維持するように丹念な調整が施されている。

 さらに従来の機械式トレモロ・システムの不完全さや不協和音をエミュレートするための追加アルゴリズムの“DETUNEパラメーター”により、本機が生み出すビブラート効果は、従来のトレモロ・システムの音とほどんと見分けがつかないものとなっている。

 さらにドライ信号(原音)とウェット信号(ピッチが変換されたエフェクト音)の切り替えがスムーズに行なわれるため、複雑なピッキング・パターンやリード・プレイにも、シームレスにピッチベンドを取り入れることができる。また従来のトレモロ・システムでは実現できないベンドの組み合わせが使え、コード弾きにピッチシフトを加えることも可能。ラップ・スティールやスライド・ギターのようなフレーズを生み出すこともできる。

BIGSBY Pedalの基本的な使い方

 本機は常にON状態になっており、フットペダルを踏むだけですぐに作動してピッチが変わる。

 ピッチのダウンは逆L字型をしたフットペダルの下端を、アップは上端をそれぞれ踏むことで行なうが、バック・パネルのINVERTトグル・スイッチを切り替えることで、ダウンとアップを逆方向にすることができる。

 なお本機をほかのエフェクターと一緒に使う際は、本機を先頭(ギターから直の位置)に配置することが推奨されている。

バック・パネル
バック・パネル

BIGSBY Pedalのコントロールについて

 フロント・パネルにある3つのローラー式ノブは、右からDepth、Blend、Rateだが、Rateのすぐ下にあるセレクト・ボタンを押すとそれぞれの役割が変わる。また状況に応じてノブが発光するようになっている。

3つのローラー式ノブ
3つのローラー式ノブ
青く発光したノブ
青く発光したノブ
赤く発光したノブ
赤く発光したノブ

Depth(下方向/上方向)

 Depthは0から12の範囲で調整可能。このノブを最大値の12にしてフットペダルを完全に踏み込むと、1オクターブ下のピッチまで下がる。最小値の0ではピッチシフトの効果はまったくなくなるが、これは本機をエクスプレッション・コントローラーとして使用する際(ピッチシフトを必要としない場合)に便利。

 またDepthを0から徐々に上げ、ノブがわずかに点灯したところで止めると、1/4音のピッチ設定となる。さらに0と1/4の間の微妙なピッチにアクセスすることもできるようになっている。

 そしてセレクト・ボタンを押すと、このDepthノブは上方向へのピッチシフト量を設定するものに変わる。

Blend/Tone

 Blendノブでは、本機の出力に送られるドライ信号(原音)の量を調整できる。ノブを下げきった状態ではウェット信号(エフェクト音)だけになり、従来のトレモロ・システムのサウンドが再現できる。

 またドライとウェットを適度に合成することで、コーラスやハーモナイザーの効果を生み出すことができる。そしてBlendを最大にするとドライとウェットの音量が等しくなる。

 セレクト・ボタンを押すと、Blendノブの役割は、ウェット信号の音の明るさを調整するためのToneに変わる。これでノブを下げきるとウェット信号はくぐもった暗い音になり、低音域の楽器を模倣するのに適したサウンドになる。逆にノブを最大にすると、ウェット信号の高域がブーストされ、音のアタックや弦全体のブライトネスが強調される。

Rate/Detune

 Rateノブを完全に下げた状態(ノブが暗い状態)では、本機によるピッチシフトがフットペダルの動きに正確に追従し、ペダルを踏み込んでいる間は静止した状態になる。

 Rateノブを上げるとオート・モードになり、ノブが点滅するとともに、ピッチシフトの深さが一定の速度でリズミカルに振動するようになる。

 セレクト・スイッチを押すと、RateノブはDetuneの役割になる。ノブを完全に下げた状態では均等なピッチシフトが得られるが、ノブを上げるにつれ機械式トレモロ・システムの不安定さが強調され、いわゆる調子っぱずれのサウンドに変わっていく。

KNOB LOCK

 セレクト・ボタンを押しながらINVERTスイッチを切り替えると、すべてのノブの設定がロックされる。このロック機能は、ライブ中に不用意にノブの設定を変えてしまわないようにしたい時に便利だ。

 以上で説明した各コントロールの具体的な使い方は、次の動画で確認できる。

BIGSBY Pedalの追加機能について

 BIGSBY Pedalには、本機を外部のフットスイッチやMIDIでコントロールすることや、本機を外部機器のエクスプレッション・コントローラーとして使用するといった追加機能も用意されている。それらの追加機能でどんなことができるかは、次の動画で見てほしい。

Gamechanger Audio
BIGSBY Pedal

【スペック】
Input Type: 1/4” Unbalanced TS
Input impedance: 1MΩ
Maximum input level: 9dBu
Output type: 1/4” Unbalanced TS
Output impedance: 100Ω
Maximum output level: 9dBu
Expression Input Type: 1/4” Unbalanced TRS (Exp out) / 1/4” Unbalanced TS (FSW in)
Input impedance (ring): 100kΩ
Output impedance (tip): 220Ω
Max input level: 20dBu
Max output level: 20dBu
MIDI Connector: 3.5mm TRS (mini jack), Type-B
Type: Optically isolated input, RF filtered
Frequency response: 20Hz to 20kHz (±1 dB)
Signal to noise ratio: 90dB (A weighted)
Operating temperature: 0º to 50ºC
Power Supply Connector Type: 9V DC, center negative 2.1 x 5.5mm plug
Input voltage: 9V DC
Input current: 220mA
Power consumption: 2W
Product Dimensions: WLH 220 x 110 x 86mm (8.6 x 4.3 x 3.3in)
Product Weight: 960g (2.11lb)

【価格】
52,800円(税込)

【問い合わせ】
メディア・インテグレーション MI事業部 http://www.minet.jp