ギター製作家であり、島村楽器の凄腕リペアマンとしても活躍しているルシアー駒木の著書『絶対に音が良くなる「ギター調整」』が、2023年2月18日(土)にリットーミュージックより発売される。
島村楽器が開催している「必ず音が良くなる調整会」は、参加者が持参したギターに、ルシアー駒木がその場で調整を施す恒例のイベントだ。「良い音」というのはギタリストによって異なるが、ルシアー駒木はそれぞれのギターの特性を考慮しながら、おもにはドライバーによる調整を行ない、参加者が理想とする音に近づけていく。
本書は、そうした著者が長年の研究の末に辿り着いたギター調整のノウハウとアイディアを1冊にまとめたものだ。
構成は次のとおり。
- 第1章 ギターの「良い音」って一体なんだろう
- 第2章 調整する際の考察要素は?
- 第3章 ギターの音色調整の準備ポイント
- 第4章 実際にギターの調整をしてみましょう!
- 第5章 追加・交換パーツで 音色を変える
- 第6章 最後にとっておきの反則技
- Q&A 音色調整に関して気になることを著者に質問!
- 付録1 木工作業を依頼してみよう
- 付録2 音色に大きな影響がある塗装について
本書の目標はあくまでも「ギターの音色を自分の好みに寄せていくこと」にある。そのためギターの演奏性や音程感を向上させるためのノウハウ(オクターブ調整など)は本書の対象外となっているが、読者はこの1冊を読むことで、ギターの調整内容と音色変化の関係性や、ドライバーを使用した著者の技法を学ぶことができる。そして自分のギターを自分の好みの音色にチューンナップしていくことができるようになるだろう。
ギターのリペアをテーマとした本をすでに何冊か読破している人でも、これまでは知らなかったノウハウが、この本の中に見つかるのではないだろうか。
ルシアー駒木 プロフィール
駒木敦(こまき・あつし)。ルシアー(Luthier)は弦楽器製作家/弦楽器職人の意。現在は島村楽器の浅草橋ギター&リペア工房の技術面の要として活躍。
ヴィンテージ・ギター販売からキャリアをスタート、その後ESPでアーティスト使用楽器の修理、雑誌掲載用などのオーダーメイド・ギターの製作、ギタークラフト&リペア講師業務、島村楽器での店頭でのリペア業務などを経て、現在では楽器開発から海外ギター工場での技術指導までを手がける。
国内アーティストはもちろん、アメリカやスウェーデンといった国外のアーティストからスペインの伝統的なギター製作現場まで高い信頼を得る国際派技術者。
近年はマハラージャンのゴールデンギターの製作も話題に。さらに自身の名を冠したギターも発売、本間昭光氏をはじめとしたプロ・ミュージシャンたちが使用している。
そうした経験を元にしたエレクトリック・ギター/ベース、アコースティック・ギターの入門書やメンテナンスDVDなども数多く手がける。
ラジオ「SAME’SBAR」への出演など、その活動の場をさらに広げており、 ウェブ連載中の『ルシアー駒木のギターよもやま話』は多くのフォロワーを抱える。
『絶対に音が良くなる「ギター調整」』
ルシアー駒木(著)
品種 | 書籍 |
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仕様 | B5変形判 / 112ページ |
発売日 | 2023.02.18 |
ISBN | 9784845638628 |