ギタリストの練習に欠かせない無料メトロノーム・スマホアプリ3選 ギタリストの練習に欠かせない無料メトロノーム・スマホアプリ3選

ギタリストの練習に欠かせない無料メトロノーム・スマホアプリ3選

スマホがすっかり生活に浸透した昨今、正確なチューニングでギターを演奏するために欠かせないチューナーも、アプリとしてスマホにインストールできるようになって久しい。ここでは、厳選した3本の“ギタリストが入れておくべきチューナー・スマホアプリ”を紹介しよう。

文=ワタナベダイスケ

METRONOME(ヤマハ)

METRONOME(ヤマハ)

ヤマハならではの安心感。便利なバイブレーション機能もあり

安心感のある「ヤマハ」ブランドの、定番メトロノーム・アプリ。テンポ、拍子、スタート/ストップのボタンがアプリ中央に集約され、円形のホイールで直感的にテンポ調整ができる画面レイアウトが秀逸で使いやすい。

シンプルな見た目ながら、画面を叩いてテンポを測れる「タップテンポ」や「ビート」による拍子の設定といったメトロノームの基本機能はしっかりと網羅。画面下部のメニューからは詳細な設定も可能となっている。

また「ミキサー」で、音符ごとにビープ音やベル、ドラム、ハンドクラップといった音色を割り当てたり、アクセントや各音符の音量を調整することもできる。よく使うセッティングは、「マイリスト」に保存していつでも呼び出せるようにしておこう。

さらに特筆すべき点は、スマホの振動機能を利用したバイブレーション機能。「バイブレーション」設定をオンにしておけば、ポケットの中や膝の上などに置いたスマホの振動でテンポを感じられる。あえてクリック音を鳴らしたくない場合などにも活用できそうだ。

写真左がヤマハ「METRONOME」アプリのホーム画面
写真左がヤマハ「METRONOME」アプリのホーム画面。基本的な操作は画面上部の遠景部分だけで行なえる。画面下部のメニューから各機能を呼び出すことができ、写真中央は「タップテンポ」、右は「ミキサー」を使用中の様子だ。バイブレーション設定のオン/オフは、画面右上の三本線のメニュー内にある。

iOS版アプリMETRONOME – Tempo & Beat(無料/App Store
Android版アプリ「METRONOME」(無料/Google Play

Metronome: Tempo Lite(Frozen Ape)

テンポアップ設定やカウントダウンタイマーなど機能が充実

「Metronome: Tempo Lite」は、ギター練習を効率アップしてくれる機能が充実したメトロノーム・アプリだ。

代表的な便利機能は、指定した小節数や経過時間に達するたびに自動でテンポを上げてくれる「オートメーター」と、小節数やカウントダウンタイマーに応じたカウンター表示や自動停止を設定できる「トラッキングとオートストップ」機能。また、BPMの+-やタップテンポだけでなく、速度記号でのテンポ設定ができるのも面白い。

画面中央に広告が表示されるのが気にはなるが、LED点滅や振り子、全画面点滅といった視覚効果を自由に組み合わせてテンポを把握できるようになっているのも特徴だ。

なお、このアプリにはiOS版では400円、Android版では160円の有料版が存在し、アプリ内からのPRO版へのアップグレードも同価格で用意されている。

有料版では、利用できるサウンドセットや画面テーマが増えるだけでなく、よく使う設定をリスト化して保存できる「セットリスト」や外部入力機器への対応などの機能追加も得られるため、無料版を使ってみて気に入った場合には、アップグレードも検討してみたい。

「Metronome: Tempo Lite」の特色は、一定の時間や小節が経過すると自動でテンポアップする「オートメーター」と、時間や小節数をカウントしたり自動停止したりする「トラッキングとオートストップ」(トラッカー)を詳細に設定できること。メリハリのあるトレーニングに活用しよう。

iOS版アプリ「Metronome: Tempo Lite メトロノーム」(無料/App Store
iOS版アプリ・有料版「Tempo – Metronome メトロノーム」(400円/App Store

Android版アプリ「Metronome: Tempo Lite」(無料/Google Play
Android版アプリ・有料版「Metronome: Tempo メトロノーム」(160円/Google Play

The Metronome by Soundbrenner(Soundbrenner)

無料版ではライブラリ容量こそ少ないが、機能性の高さは抜群

装着型の振動メトロノーム製品をリリースしているSoundbrennerによるスマホアプリだが、アプリ単体でも無料かつ高機能なメトロノームとして利用可能だ。アプリ画面下部の「メトロノーム」をタップすれば、BPMホイールを備えたわかりやすいインターフェースのメトロノーム・アプリがあらわれる。

画面下部のホイールではヤマハ「METRONOME」同様の直感的なテンポ設定ができたり、中央右の「・・・」では、設定した小節数でのメトロノーム自動停止や、テンポを徐々に上げるインクリメンタルテンポ指定(PRO版)ができたりと、今回紹介したアプリの機能をいいとこ取りしたような多機能ぶりが魅力。

非常に多機能なメトロノーム・アプリではあるが、初期状態でライブラリに保存できる設定数は5曲、設定を束ねるセットリスト保存数は1つのみ。無料アカウント登録をすれば10曲、2セットリストにまで保存容量を増やせるが、無料アカウントで使い続けるとなると容量不足を感じるかもしれない。

こうした高機能を徹底的に使い倒そうと思うなら、月額400円のサブスクリプションに加入するか、Soundbrennerのデバイスを購入することになるだろう。しかし無料アプリとして利用し続けたとしても、十分にハイクオリティな一本であることは間違いない。

振動メトロノームデバイスとの組み合わせや有料サブスクリプションへの加入で真価を発揮する「The Metronome by Soundbrenner」だが、無料アプリとして使っても十分に優秀なメトロノームとして機能する。インターフェースはシンプルで使いやすく(写真中央)、設定できる項目も豊富だ(写真右)。

iOS版アプリThe Metronome by Soundbrenner(無料/App Store
Android版アプリ「サウンドブレナーメトロノーム (Soundbrenner)」(無料/Google Play

いつも手元にあるスマホなら、メトロノームを使った練習を習慣化できる

正確な演奏を身につけるためにはメトロノームを使った練習が不可欠とわかっていても、つい面倒になってしまって習慣化できていない、なんて人は多いのでは。いつでも手元にあるスマホにメトロノーム・アプリをインストールしてあれば、日々の練習にもメトロノームを取り入れやすいのではないだろうか。自分にとって使いやすいアプリをここから見つけて、ぜひ活用してみてほしい。