Guitar Magazine Championship vol.10〜第2次審査 通過者発表! Guitar Magazine Championship vol.10〜第2次審査 通過者発表!

Guitar Magazine Championship vol.10〜第2次審査 通過者発表!

ギター・マガジン第10回誌上ギター・コンテスト  
最終審査は2026年1月17日(土)にライブ形式で開催

第10回ギター・マガジン誌上コンテスト“Guitar Magazine Championship vol.10”、第2次審査の結果をここに発表! 全国各地から寄せられた音源は、ジャンルもアプローチも実に多彩で、いずれも高い演奏力と独創性が光るものばかりでした。

例年以上にレベルが拮抗し、審査員たちが思わず唸るほどの激戦となった今回の審査。テクニックと表現力を兼ね備えた実力者たちが、ついに最終審査へと駒を進めます!

*本記事は、ギター・マガジン2026年1月号の同名記事を転載したものです。

クリエイティブ部門

  • 織田真琴(東京都)
  • 宇都達人(大阪府)
  • 山田元気(東京都)
  • 北川遼(徳島県)
  • 蛙弦六(埼玉県)
  • 栗原陸人(埼玉県)
  • 六弦人(東京都)
  • 高島佑太(東京都)
  • 奥山元基(東京都)
  • Foning Elaizah(カルナータカ・インド)

完コピ部門

  • 山本あかり(神奈川県)
  • 佐藤雅晃(愛知県)
  • 片田貴韻(大阪府)
  • 浦上力生(熊本県)
  • 長谷川大輔(埼玉県)
  • 島智裕(神奈川県)
  • 草野花奈(埼玉県)
  • 北村悠介(北海道)
  • 池田龍哉(東京都)
  • 塩谷順哉(大阪府)

*以上、敬称略。

以上の第2次審査通過者は、いよいよ最終審査進出となります。最終審査はライブ・パフォーマンス形式で開催! 最終審査員としてReiも登壇し、グランプリを決定します。日程は、2026年1月17日(土)、都内某所で行なう予定です!

今回の課題曲を担当したReiが、最終審査では審査員として登壇する。
今回の課題曲を担当したReiが、最終審査では審査員として登壇する。

第2次審査員による総評

第2次審査を担当したのは、ギタリストとして幅広く活躍し、本誌2025年10月号では本コンテストの音源を用いて模範演奏を披露した宮脇俊郎。そして、本誌をはじめ数々の教則本を執筆し、今回の課題曲「Delicious Days」の採譜を担当した安東滋の両名である。ここでは、その2人から寄せられたコメントを紹介しよう。


真剣にプレイへ向き合う方々が多いことに感動。この調子ならギター文化も当面は安泰ですね!
──宮脇俊郎

 今回の課題曲は、これまでのギタマガ・コンテストの中でも特にテンポが速く、またブルージィなセブンス系コード進行が主体という個性的な内容でした。そのため、コード音を忠実に追うアプローチから、大胆なリハーモナイズ的解釈まで、幅広い演奏がくり広げられるだろうとは予想していました。

 実際に応募作品を聴いてまず驚いたのは、その演奏技術の高さです。テンション音を含む広いインターバルのあるアルペジオを高速かつ正確に弾き切り、リズムもまったく破綻しない。さらにアウト寄りのジャジィなアプローチまで織り込まれた演奏もかなりあり、非常に刺激的でした。今回、私自身も演奏例として参加しましたが、このコード進行上でのフレーズ構築の難しさは痛いほどわかります。参加者の皆さんはその壁を軽々と超えてきた印象、本当にすごいです。

 クリエイティブ部門では、約2分という短い時間でいかに音楽的なストーリーを成立させられるかが評価の大きなポイントとなりました。テクニック一辺倒ではなく、タメやレガート、そして音色変化やダイナミクスを巧みに織り交ぜた演奏は、聴いていて非常に説得力があります。また、不協和音を活かしたダブル・ストップや、エフェクトを積極的に取り入れた挑戦的な作品にも耳を奪われました。

 完コピ部門では、Reiさんの演奏のニュアンスやスピード感に迫る演奏が多数あり、審査は非常に難航しました。テクニックだけではなく、ダイナミクスを失わないサウンド・メイクも評価ポイントになりました。

 ギター・ソロを伴う楽曲が少なくなりつつある現代において、これだけ真剣にギター・プレイへ向き合う方々が多いことに感動しました。この調子ならギター文化も当面は安泰ですね!  応募された皆様、素晴らしい演奏をありがとうございました。


皆さんの弾き姿や表情、熱量なども感じられて、そのあたりも実に興味深いポイントでした!
──安東滋

 コンテスト応募者の皆さん、お疲れさまでした! 第2次審査、いや~楽しませていただきました。エントリーされた渾身の作品群、思わず身を乗り出して聴き入ってしまう場面も続出でしたね。どれも力作揃いで、採点にはとても苦心しました。当落に関しては苦渋の振り分けであったことをこの場を借りてご報告しておきます。また今回は映像審査ということで、応募者の皆さんの“弾き姿”や“表情”、“パフォーマンスの熱量”なども同時に感じられて、そのあたりも実に興味深いポイントでした。そして審査過程では(その映像はあえて見ないで)出音だけを聴く審査スタイルも併用して選考を進めていきました。この措置によって出音のクオリティだけにフォーカスした、より客観性のある選考ができたと思います。

 白熱のクリエイティブ部門は、テクニカルなフレージング満載で弾き倒す人あり、ブルージィ系のニュアンスで聴かせる人あり、エフェクト処理で場面転換を彩る人ありと実に多彩。応募者の皆さんの演奏技術やプレイ・センスが凝縮された多様な演奏を聴くことができました。そのギタリストとしての“地力”と楽曲を彩る“アイディア”、そしてそれらを盛り込んで1つの“作品”として聴かせるバランス感覚、これらの総合力が当落を分けたポイントになったと思います。

 完コピ部門については、ピッキング・タッチやギター・トーンなど、Reiさんのプレイ・ニュアンスがどこまで再現できているか?……この“完コピ度”を基本に、各応募者のアレンジ面のアイディアも考慮して選考しました。