ギター・マガジンの楽譜集『ジャパニーズ・フュージョン名演選』が3月16日(月)に発売 ギター・マガジンの楽譜集『ジャパニーズ・フュージョン名演選』が3月16日(月)に発売

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ギター・マガジンの楽譜集『ジャパニーズ・フュージョン名演選』が3月16日(月)に発売

高中正義、CASIOPEA、PRISM、渡辺香津美など、日本のフュージョン史に輝く名演15曲のギター・スコアを収録

ギター・スコア集『Guitar magazine Selections Vol.4 ジャパニーズ・フュージョン名演選』が、リットーミュージックより2026年3月16日(月)に発売される。

“Guitar magazine Selections”は、雑誌『ギター・マガジン』が過去に掲載してきたギター・スコアをジャンル別に厳選し、それぞれを1冊にまとめた楽譜集のシリーズで、今回の『Vol.4 ジャパニーズ・フュージョン名演選』は、 『Vol.1 シティ・ポップ名演選』、『Vol.2 ジャズ・ギター名演選』、『Vol.3 ニッポンのロックンロール名演選』に続く第4弾にあたる。

今回の選曲は、日本のフュージョンの全盛期である1970年代後半から1980年代前半にかけてリリースされた楽曲が中心となっている。

アーティストごとの曲数は、高中正義、CASIOPEA、PRISM、渡辺香津美、松本孝弘(うち1曲はLarry Carlton & Tak Matsumoto名義)が各2曲で、THE SQUARE、今剛、クリエイション、鈴木茂、井上堯之バンドが各1曲。

曲名は下記のとおり。なお、曲名に続く文章は本書内の各スコアの解説文の冒頭を引用したものだ。

1. BLUE LAGOON/高中正義

 本書のトップを飾るのは高中正義「BLUE LAGOON」だ。リゾート感満載の、言わずと知れたギター・インスト界不朽の名曲で、本楽曲が収録された『JOLLY JIVE』は1979年リリース。つまり、本書でも登場するCASIOPEAの「ASAYAKE」と同年に誕生しているのだ。

 本曲のギターはやや歪み気味のメロディ、クリーンのカッティング、アコースティックのコード・ストロークなど、計6トラック以上がダビングされているが、ここではメロディとソロを中心にまとめた主要パートをGt-1、カッティングなどのパッキング・パートをGt-2として下段に配置した。

2. I REMEMBER YOU/高中正義

 1977年に発表された高中正義の2ndアルバム『TAKANAKA 』から、村上‘‘ポンタ”秀ーが参加したインストゥルメンタル曲、「I REMEMBER YOU」をピックアップ。Lch側のベーシック・トラックを上段に据え置き、Rch側のカッティングとセンター周辺のソロ・パートを下段にまとめた。

3. ASAYAKE/CASIOPEA

 高中正義と80年代ギター・インスト人気を二分したと言っても過言ではない、CASIOPEA。そのギタリストである野呂一生の名演から、ジャパニーズ・フュージョンの代名詞=「ASAYAKE」をお届けする。オリジナルのスタジオ録音は79年発表『SUPER FLIGHT』に収録されているが、今回は不朽の名盤『Mint Jams』(82年)に収録されたライブ・テイクでのスリリングな演奏をフィーチャーしていこう。

 印象的なイントロのカッティングは時代を超えて愛されている名フレーズ。それゆえに曲の骨格を担う最大の要素と言える重要な部分だ。また、ギター・ソロではライト・ハンドをくり出し大胆にプレイしているが、これは80年代初頭としては最先端で、ジャズの文脈で語られていたフュージョン界をあっと言わせたことだろう。

4. DOMINO LINE/CASIOPEA

 前曲に続き、82年にリリースされた伝説の名盤『Mint Jams』からの選曲。ライブ収録ならではの見せ場として、ドラム・ソロとベース・ソロがたっぷりと披露されていることに加えて、ある仕掛けがあることでもファンの間では有名(これは後述のポイント解説にて)。というわけで、ギタリストはもちろんのことベーシストやドラマーにも大人気の曲であるが、ここでは野呂の堅実かつ熱の入ったプレイに注目してみたい。

5. TRUTH/THE SQUARE

 日本のフュージョンを語る上で欠かせないバンド、T-SQUARE。ここではTHE SQUARE時代の87年に発表され、フジテレビ系F1グランプリ中継のテーマ曲としてもお馴染みだった代表曲「Truth」を紹介しよう。今回はそのメロディ全体をギターで再現できるよう、リリコンによるテーマにもタブ譜を付けた。安藤正容作曲による親しみやすいメロディは、ギターでも無理なく演奏できるだろう。

6. PRISM/PRISM

 1977年にリリースされたプリズムの1stアルバムから、和田アキラ作曲のタイトル曲、「PRISM」を紹介しよう。ギターはおもにセンターのメイン・パートとRch側のバッキング・パートで構成されているが、全編を貫くセンタ一定位のメイン・パートをGt-1として一段にまとめた。省略したRch側のバッキングについては、以下の解説でフォローしていこう。

7. CYCLING/PRISM

 前曲と同じく1stアルバムからの1曲。2017年にはデビュー40周年を記念してセルフ・カバー・アルバムがリリースされ、本楽曲も収録された。

 本楽曲は基本的にリードとバッキングの2本のギターが入っているが、誌面の都合上バッキングは適宜省略してある。コードが同じ部分は同セクションと同じプレイで代用可能だ。

8. UNICORN/渡辺香津美

 渡辺香津美の大傑作であり、日本フュージョン屈指の名盤としても君臨するアルバム『TO CHI KA』。80年にリリースされた本作では、名プロデューサー兼ヴァイヴ奏者であるマイク・マイニエリの一声で、マイケル・ブレッカーやトニー・レヴィン、ステイーヴ・ジョーダンなど、当時のニューヨークで活躍していた超一流のミュージシャンが参加したことでも話題になった。そういった強者たちを向こうに回して、一歩も引けを取らないばかりか、その素晴らしいギター・プレイで渡辺香津美が世界に羽ばたいた記念すべき1枚と言えるだろう。

 そんなアルバムの中でも、この曲は香津美の作曲センスの高さを浮き彫りにしたナンバーだ。ジャズ・フュージョン系の曲がテレビで流れるのが珍しかった時代に、テレビのCMに起用されるなどして、多くのファンに浸透した彼の代表曲のひとつがこの「ユニコーン」である。

9. MANHATTAN FLU DANCE/渡辺香津美

 前曲と同じく『TO CHI KA』収録の1曲。タイトルは渡辺がレコーディングに先駆けて作曲のためにニューヨークに滞在していた際、風邪(fluとはインフルエンザのこと)を引いたことからつけられた。トニー・レヴィンのベースとピーター・アースキンのドラムという素晴らしいリズム・セクションが生み出すタイトで軽快なシャッフル・ビートに乗せて進むこの曲は、明るくシンプルなメロディを持つさわやかな印象だが、コード進行は意外と斬新で難しいのが特徴。ギターはエッジの効いたディストーション・サウンドで、ほどよいディレイ以外の過剰なエフェクトはない。芯と粘りのあるギターのトーンは現在でも変わらない彼の魅力であるが、アドリブ・ソロがヒートアップしてすごい速さで指板を縦横無尽に駆け巡るプレイ・スタイルもまた然りだ。

10. AGATHA/今剛

 1980年にリリースされた今剛のソロ・アルバム『STUDO CAT』に収録された「AGATHA」をピックアップ。今剛はPANTA&HALや、松原正樹も在籍していたPARACHUTEのギタリストとして活動後、スタジオ・ミュージシャンとして活躍し、数々の名演を残している。そのプレイ・スタイルはミュージシャンからも絶賛され、レコーディングやライブなどで引く手あまたのギタリストとなった。

 本楽曲は、バッキング、リードともにテクニックとセンスを兼ね備えたプレイを堪能できる。また、クリーンやディストーションでそれぞれ数種類の変化が付けられているなど、こだわりを感じさせるサウンドも堪能してほしい。

11. SPINNING TOE-HOLD/クリエイション

 日本ロック界が本格的に胎動を始めた1970年半ば、その黎明期をリードした名ギタリスト=竹田和夫が率いた伝説のバンドがクリエイションだ。ここで取りあげた77年発表の「スピニング・トー・ホールド」は、当時活躍していた兄弟プロレスラー= “ザ・ファンクス”のテーマ・ソングとして起用されたことでも有名な代表インスト曲。レス・ポールの王道サウンドを重厚に聴かせる竹田和夫と、ストラトを鮮やかに奏でる当時の相方であった飯島義昭……このふたりのツイン・リードを柱にしたスピード感溢れるハーモニー・リフと、それをドライブさせるファンキーなリズム・アンサンブルが一番の聴きどころだ。

12. スノー・エキスプレス/鈴木茂

 鈴木茂の『BAND WAGON』から、ファンキーなナンバー「スノー・エキスプレス」を取り上げた。本アルバムは1975年にリリースされた初のソロ・アルバムだ。

13. 太陽にほえろ!のテーマ/井上堯之バンド

 スパイダース、PYGのほか、TVドラマ『太陽にほえろ!』、『前略おふくろ様』、『傷だらけの天使』などのサウンドトラックでもお馴染みのギタリスト、井上堯之。

 ここでは参考までに、サックス、オルガンのメロディについても、ほぼ固定の無難なポジションを選び、装飾音のニュアンスをある程度ギター風にアレンジしておいた。なおスペースの都合により、Rch側のコード・ストロークは省略した。

14. #1090千夢一夜/松本孝弘

 テレビ朝日『ミュージックステーション』のテーマ曲としてもお馴染みの1曲だが、ここではスロー・テンポでアレンジされた『Strings Of My Soul』(2012年)収録バージョンを採譜した。本楽曲の演奏に際して重要なのは、ピッキングの強弱やビブラートの深さと速さ、チョーキングやハンマリング&プリングなど、細かな部分のニュアンスだ。譜面では表しきれない細やかな表情は音源を参考にしてもらいたい。

15. Tokyo Night/Larry Carlton & Tak Matsumoto

 松本孝弘が、フュージョン界をリードしてきたレジェンド・ギタリスト=ラリー・カールトンと組んで制作した共演作品『TAKE YOUR PICK』(2010年)からピックアップ。譜面ではカールトンのパート(Lch側)をGt-1として上段に、松本パート(Rch側)をGt-2として下段に記譜している。 

『Guitar magazine Selections Vol.4 ジャパニーズ・フュージョン名演選』の中面
どのスコアも、最初のページに曲の紹介と譜面についての解説が載せられている。

以上の解説文から、THE SQUAREの「TRUTH」や井上堯之バンドの「太陽にほえろ!のテーマ」では、ギター以外の楽器による主旋律にギター用のタブ譜が付けられていることや、CASIOPEAの「ASAYAKE」と「DOMINO LINE」はアルバム『Mint Jams』のテイクを採譜したものであることなどが、おわかりいただけるかと思う。

また解説文を読みながら、この中の曲のいくつかが、当時のTV番組やCMに使われていたことを思い出す人もいるかもしれない。

日本のフュージョンの全盛期にこれらの曲を演奏したいと思っていた人は、この楽譜集を使って好きだった曲の完全コピーを目指し、それぞれのギタリストが持つ優れた音楽性や演奏技術を、改めて深掘りしてみてはいかがだろうか。

『Guitar magazine Selections Vol.4 ジャパニーズ・フュージョン名演選』の表紙

Guitar magazine Selections Vol.4 ジャパニーズ・フュージョン名演選

品種ムック
仕様A4変形判 / 96ページ
発売日2026.03.16
ISBN9784845644186