ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第11弾は、“ワン・コード(Am7)セッションで、ギター・ソロを決める!”というシチュエーションです。
【シチュエーション11】
Am7のワン・コード・セッションで、
クールなソロを決める!
現場の風景
- バックはみんなAm7コードを演奏。
- Aマイナー・ペンタとAマイナー・スケールを選択。
- なぜかフレーズがつながらない!?
それはまたとないチャンスの到来でもあった。“バックはみんなAm7コードで演奏してるからさ。クールでカッコいいギター・ソロを決めてよ、それも好きなだけ!”。そう言ってバンドのメンバーたちは演奏を始めた。
ベーシストは延々とA音を刻み、キーボード奏者はオルガンの音色でAm7コードを鳴らしっぱなしという状況。とりあえず、手に馴染んだAマイナー・ペンタ(Ex-1) でギター・ソロを弾きまくった。
しかし、コピーしたことのあるフレーズや手持ちのネタはすぐに枯渇。ここはひとつ、ペンタとは違うスケールを弾いて気分を変えたいところだ。
そこでひらめいたのが、ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソからなるAマイナー・スケール。ドレミ……の音階は、ギターを始めた頃から欠かさず練習していたので、ポジションは把握ずみ。Aマイナー・スケールで超速弾きをキメこんでいるうちはなんとかサマになったが、マイナー・ペンタとフレーズがつながらない。それにゆっくりメロディアスに弾こうとすると、なんだか超和風な雰囲気になってしまう。特にファを伸ばした時、自分の中にある演歌の血が騒いだような気がした(Ex-2)。
1コード・セッションと言えど、ペンタ一発ではやはりネタも枯渇してしまうもの。できれば、いくつかのスケールを使い分けたいものだが、このようなシチュエーションでは、ドリアン・スケールがハマりやすい。さて、ドリアン・スケールの覚え方は、本書orYouTubeにて。
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |