ネオ・カントリーで聴ける速いパッセージを弾く際など、開放弦の使い方が重要だったりするのです。しかし当然プレイ・キーによって使える音が限られてくる。今回は頻出キー別のストックとして覚えておきたい、3譜例をご用意しました!
譜例作成/演奏/文=森田こーよー 浄書=Seventh イラスト=山本蛸
Ex-1|キーGで使えるバンジョー・ロール・フレーズ
おもにキーG上でのGやG7の時に使える開放弦リック。1〜2小節目はGでの定番バンジョー・ロール・フレーズで、ここは3フィンガーで弾こう。3〜4小節目のピッキングは、親指と人差指のみを使い、高い弦に移動する場合は人差指、低い弦に移動する場合は親指を使うパターンだ。なお、ハンマリング、プリング、スライドでリズムが崩れやすいので注意。ロックンロールなソロの始まりに使うと、リスナーの耳を一気に掴めるはず!
デモ演奏
Ex-2|期待感を高めるキーAの煽りフレーズ
曲で一番盛り上げたい大サビへのつなぎに最適な、AやA7上で使える駆け上がる開放弦リック。開放弦を使ったフレーズの利点は、音を重ねながら滑らかに進めることだ。まるで、ピアノでいうサステイン・ペダルを踏みながら演奏している響きに近くなる。1〜2小節目での押弦した音は、直後の音と被るくらい伸ばすように意識しよう。また、2小節目以降のピッキングで中指より人差指のほうが弾きやすい場合は、それでもOK!
デモ演奏
Ex-3|スピーディーさを演出する、キーCの開放弦リック
キーC上で使えるノン・ストップ開放弦リック。このフレーズの肝は、2〜3小節目にある2弦4フレットの音を残しつつ、直後の1弦開放を弾くこと! また、8分音符が連続するフレーズだが、ハンマリング、プリング、スライドのタイミングでリズムが崩れやすくなるため要注意。なお右手は、3小節目2弦1フレットはダウン、3弦2フレットは中指でピッキングすることがポイントで、その後をスムーズに弾くことができる。疾走感のある明るい曲調でのソロにピッタリなフレーズだ。
デモ演奏
講師紹介
森田こーよー
もりた・こーよー◎1992年、鹿児島県奄美大島出身。カントリーやブルースを得意とするギター講師。フェンダーが世界的に行なったインディペンデント・アーティストを応援するコンテスト企画“Player Plus Studio Sessions”に選出、Instagramのフォロワーは3万を超え、めざましTVにて演奏が取り上げられるなど、注目度が上がっている。新たなレッスン・プログラムとして“Koyo Roots Studio”を設立。
■Koyo Roots Studio
https://krs-gt.com/
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