アルバート・キングの必殺技! “偉大なるワン・パターン”をTAB譜で解説! アルバート・キングの必殺技! “偉大なるワン・パターン”をTAB譜で解説!

アルバート・キングの必殺技! “偉大なるワン・パターン”をTAB譜で解説!

毎週、1人のブルース・ギタリストに焦点を当てて深掘りしていく新連載『ブルース・ギター・ヒーローズ』。今回はアルバート・キングのシグネチャー・リックでもある“偉大なるワンパターン・フレーズ”を分析!

文/譜例作成=久保木靖

フレーズ①
天空を切り裂く豪快なワイド・ベンド

フレーズ①
フレーズ①
図1&2

まず、アルバートのチューニングを確認しておこう(図1)。諸説あるが、1弦から6弦へ[C#-G#-E-B-E-B]である場合が多いようだ。1〜4弦は一般的なチューニング同様のフィンガリングだが、テンションがゆるゆるのため、音程差の大きなチョーキングがたやすくなる。

上の譜例は「The Hunter」のイントロを模したものだ。図2のようなCマイナー・ペンタトニック・スケールの一部を使ったシンプルなポジションニングながら、いきなり2音チョーキングが飛び出したかと思えば、3小節1〜2拍目のように1音半チョーキングをしたままさらに半音上げる(最終的に2音チョーキングとなる)など出音は変幻自在。このような大きな音程差のチョーキングを粘着質にくり返す場面も多々あり。

フレーズ②
定番のターン・アラウンド・フレーズ

フレーズ②
フレーズ②

こちらはブルース進行の11〜12小節目で見られる典型的なターン・アラウンドのフレーズ。「Crosscut Saw」ほか多くの曲で見られるものを集約したものだ。

図3

上の図3の実線で囲んだ部分が使われているが、これは点線で囲んだ図2のポジションのすぐ左に隣接しており、実はアルバートはソロのほとんどをこのペンタの2ポジションで弾ききっている。M3rd音を使っていないのでメジャー/マイナーの両キーのブルースで使用可能という万能アプローチだ(m3rd音は、メジャー・キーではブルーノート音となる)。

語彙は極めて少ないものの、肉感的とも言えるトーンとチョーキングを駆使して表現することにより、抜群の説得力を獲得していると言えるだろう。