この連載セミナーは月〜金の16時に毎日更新される練習ドリルです。
スケールではなく、あえてコード・トーン(コードを構成する音)に限定したフレーズを繰り返し弾いていくことで、コード進行の流れに沿ったポジションを感覚的に身につけることができるようになります。
毎日8小節のドリルを公開していくので、1日1分だけトライしてみましょう!
文:日下義昭
*この記事は書籍『色分けタブ譜で理解度UP!コード・トーン反復ギター・トレーニング!』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。
より効果的なコード・トーン練習のための5つのポイント
01 メトロノームを使ってさまざまなテンポで弾いてみる
譜例下の人差指~小指の指定は効率的な運指を行うために最適と思われるポジションを示したものです。ある程度慣れてきた段階で押さえやすい運指に変えても問題はありませんが、大事なのはなるべくいつも一定の運指をキープするということ。その場しのぎの適当な運指にまかせて弾いているとなかなかフレーズを体で覚えることができないばかりか、テンポが変わった時にリズムが乱れる原因にもなります。最初はひとつひとつの音を確かめられる程度の速さから弾きはじめて、徐々にテンポを上げていくことをお勧めします。
02 付録CDに合わせて弾いてみる
ひとりで弾いていると、途中で止める、ミスした箇所を何度も繰り返して弾くなど、どうしても実践とはほど遠い練習に陥りがちです。ある程度フレーズとポジションが把握できたら、バンドでセッションする感覚で付録CD と合わせて弾いてみましょう。
03 ルートとの位置関係で各コード・トーンのポジションを把握する
ギターの指板ポジションでは、5弦と6弦の位置関係をそのまま4弦と5弦に適用するなど、さまざまな法則を自分で“発見”していくことが何より重要です。ただコード・トーンのフレーズを弾くだけではなく、ルートと3rd、5th、7th、それぞれの位置関係をじっくりと研究してみましょう。
04 キーを変えて弾いてみる
ギターはポジションの“平行移動”によって簡単にキーを変えることができる楽器です。同じフレーズでも他のキーで弾いてみるとずいぶんと印象が変わり、そこから新たなフレーズのアイディアが生まれることもあります。
05 同じフレーズを別のポジションで弾いてみる
タブ譜で示している以外にも演奏可能なポジションは存在します。また、それを探していく過程で自分なりのフレーズに発展させられることも多々あります。音楽に“正解”はありません。ぜひとも可能性にトライしてみましょう!
色分けタブ譜で理解度UP!コード・トーン反復ギター・トレーニング!
コード進行の中で“使える音”を8~16 小節ループで体感マスターしよう!
仕様 | 電子版 |
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発売日 | 2016.04.25 |
ISBN | 9784845628063 |
日下義昭【くさか・よしあき】 プロフィール
ギタリストとして宇多田ヒカルなどのレコーディングに参加しているほか、作曲家として綾瀬はるか・玉木宏主演映画『雨鱒の川』、上川隆也主演舞台『隠蔽捜査』、西川きよし芸能生活50周年記念公演『コメディ水戸黄門』など、数多くの映画、舞台、テレビ作品で音楽を担当。
また、月刊誌『ギター・マガジン』(リットーミュージック)にてギター演奏に関するノウハウ記事や機材解説、新譜CD紹介などを担当しているほか、『これだけ覚えればOK!どんなソロでも弾ける5つのスケール指板図 』『Aのブルースからはじめるジャジィな深煎りギター』『何度でもやり直せる大人のギター教室』『どんな曲でも弾ける15のコード・フォーム 』『ギター表現力の引き出しが増える本』(すべてリットーミュージック)など、ギター関連の著書も多数手がけている。
2015年には初ソロ・アルバム『3-Dimensional Sounds for Electric Guitar』をキングレコードよりリリース。