“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えたーー“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。アメリカで生まれたこの名曲が渡英するとどうなるのか? ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズによるライブ音源で、“イギリスの月曜”を味わってほしい。
文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈
ギターが吠え続ける、
嵐の月曜日。
何しろ、ブリティッシュ・ブルースの父と言われるほど、圧倒的な影響力を持ったジョン・メイオールである。
エリック・クラプトン、ピーター・グリーン、ミック・テイラーという3大ギタリストが最初にブレイクしたバンドということで、ブルースブレイカーズは人気があったし、彼らがカバーした曲を通じてブルースの世界に深入りしていったファンは数知れず、だろう。
メイオール自身、相当なコレクターで、マニアックなカバーも多く、オーティス・ラッシュの存在もブルースブレイカーズを通じて、広く知られていったようなもの。
そんなメイオールにとって「ストーミー・マンデー」は、やって当たり前。スタジオ録音はないが、コンピレーション『ルッキング・バック』に、エリック・クラプトン在籍時(ベースにジャック・ブルース)のフラミンゴ・クラブでの未発表ライブが収録されていた。
アドリブが長く展開されていたのだろう、音源はいきなりクラプトン絶頂のギター・ソロから始まり、メイオールの歌う、3番の歌詞が出てきて「ストマン」だとわかったところで終わり、という珍しいものに。
それにしても、この時21歳のクラプトンのソロ、キレッキレである。