今、国産ギターがアツい。ということで、今回はギター・コレクターとしても知られる野村義男に登場願い、注目のブランドのギター10本の実力を確かめてもらった。
富山県富山市のギター・ショップ、“Blue Guitars”が自社工房にて製作/監修する、2018年に誕生したオリジナル・ブランドがstilbluだ。今回その実力をチェックするために用意したのは、2ミニ・ハムバッカー&1シングルコイルを搭載したModel-S。
動画撮影/編集=熊谷和樹 録音=嵩井翔平 取材/文=小林弘昂 撮影=星野俊 デザイン=ジャスティスマサキ
※本記事はギター・マガジン2023年1月号の『野村義男が弾く! 今注目の国産ギター10本』から一部抜粋/再編集したものです。
stilblu
Model-S #145 Light Aged
富山県の技術を用いて製作されるこだわりのSTタイプ
富山県富山市のギター・ショップ、“Blue Guitars”。その自社工房にて製作/監修され、2018年に誕生したオリジナル・ブランドがstilbluだ。
このModel-SはSTタイプをベースとし、2ピースのボディとライト・エイジド加工を施したオール・ラッカー塗装をデフォルトとしている。ブランドによると、ピックアップは“ミニ・ハムバッカーを基本としたレイアウトを推奨している”とのことで、この#145にはブランド・オリジナルのミニハムをフロントとリアに2基、センターにRaw Vintageのシングルコイルを搭載。
また、緑青による1つ1つ表情が異なるワンオフの銅製ピックガードを特徴としており、富山県高岡市の伝統工芸である”高岡銅器”の金属着色技法を活用してデザインされている。独自の音響特性をギターに付与する側面もあり、オリジナル開発のミニハムに高い親和性を持たせている。
使用する木材にもこだわりを持ち、柾目の5Aフレイム・メイプル・ネックは惚れ惚れするような美しさ。ロースト加工が施されているため、ビンテージ・ギターに近い鳴り方を再現する。
Nomura’s Impression
ひと言で表わすと“正しいエレキ・ギター”。
ミニハムって飽和しちゃうイメージがあったんだけど、それがなくて。しかもセンターのシングルコイルとのバランスも悪くない。センター・ピックアップのパワーがあるのか、ミニハムの出力を抑えているのかはわからないですけど、そういうのを考えたら、このピックアップの並びはアリなのかなって思いました。ひと言で表わすと“正しいエレキ・ギター”。
凄いですね! ピックガードに銅を使っているということで、使い込んでいったら色が良い感じに変化していくんだろうなと思います。たぶんこれのおかげでノイズも減ってるんじゃないかな?
あとはボディとネックのバランスが凄く良い。弾くと手が凄く振動するんですよ。“オレのギター、だんだん鳴ってきたぜ!”ってよく言いますけど、最初からその感じがあるという。だからアンプにつながずに弾いても嬉しい感じがします。お父さん世代の人たちが弾いてても凄く似合うんじゃないかな。大人の1本ですね。
stilblu
Model-S #145 Light Aged
スティルブルー / モデル-S #145 ライト・エイジド
【スペック】
●ボディ:セレクテッド・アッシュ(2P)
●ネック:マスターグレード・ローステッド・フレイム・メイプル(クオーターソーン)
●指板:マスターグレード・ローステッド・フレイム・メイプル(クオーターソーン)
●フレット数:22
●スケール:648mm
●ペグ:GOTOH SD91
●ピックアップ:stilbluオリジナル・ミニ・ハムバッカー×2(フロント&リア)、Raw Vintage RV-60t(センター)
●ピックガード:stilbluオリジナル緑青ピックガード(銅製/ブルー)
●コントロール:ボリューム、トーン×2、5wayピックアップ・セレクター
●ブリッジ:GOTOH GE108TS
●カラー:ホワイト・ブロンド
【価格】
498,000円(税込)
【問い合わせ】
Blue Guitars https://stilblu.com
TEL:076-433-0942
ギター・マガジン2023年1月号
『特集:ビートルズ『Revolver』』
2023年12月13日(火)発売