今、国産ギターがアツい。
日本の技術が光る作りの良さはもちろん、各ブランドのこだわりが詰め込まれた使用木材やパーツ、そしてオリジナリティ溢れるボディ・シェイプや独自のコントロールなどを採用し、“ギタリストの好み”が細分化された現代において、初心者からベテランまで様々なプレイヤーをカバーする懐の広いギターがたくさん生まれている。まさに国産ギター群雄割拠の状態なのだ。
今回はギター・コレクターとしても知られる野村義男に登場願い、注目のブランドのギター10本の実力を確かめてもらった。各モデルのページで野村による試奏動画を確認できるため、ぜひギター選びの参考にしてほしい。
動画撮影/編集=熊谷和樹 録音=嵩井翔平 取材/文=小林弘昂 撮影=星野俊 デザイン=ジャスティスマサキ
※本記事はギター・マガジン2023年1月号の『野村義男が弾く! 今注目の国産ギター10本』から一部抜粋/再編集したものです。
目次
- Four Spirals Basses & Guitars /Grace [麗]
- Sonic / TRM-DX-010R
- stilblu / Model-S #145 Light Aged
- Kz Guitar Works / Kz One Semi-Hollow Round Top 24F 3S23 Kahler #20200220
- Kigoshi Custom Guitars / Tiran 3SL
- ZEMAITIS / MFGV22 BK
- Providence / dS-205S RSV/LTD
- Sago New Material Guitars / Concept Model:Sonia Carbon Neck Ver.
- OOPEGG / Supreme Collection Trailbreaker Mark-I
- Tsubasa Guitar Workshop / The Luca Burst
- 総評コメント by 野村義男〜10本の試奏を終えて
ラインナップ
Four Spirals Basses & Guitars/Grace [麗]
Sonic/TRM-DX-010R
stilblu/Model-S #145 Light Aged
Kz Guitar Works/Kz One Semi-Hollow Round Top 24F 3S23 Kahler #20200220
Kigoshi Custom Guitars/Tiran 3SL
ZEMAITIS/MFGV22 BK
Providence/dS-205S RSV/LTD
Sago New Material Guitars/Concept Model:Sonia Carbon Neck Ver.
OOPEGG/Supreme Collection Trailbreaker Mark-I
Tsubasa Guitar Workshop/The Luca Burst
総評コメント by 野村義男
〜10本の試奏を終えて
全部のギターに言えるけど、本当に丁寧に作られています。
本日はお疲れ様でした。国産ギターを10本試奏してみて、いかがでしたか?
ここまでの本数のギターの弾き比べをしたことがないので、“1本1本こんなに音が違うの!?”っていうのを感じられたから、僕にとって凄く良い体験になりました。ありがとうございます。
野村さんのお気に入りの1本は見つかりましたか?
それぞれに必ず良いところがあったので、1本に選べないです。“今日の中で一番欲しいのはどれ?”と聞かれたところで、“あのギターとあの部分と、あのギターのあの部分と、あのギターのあの部分が一緒になってるやつ”ってなっちゃうかもしれない(笑)。今日は本当に良いギターを触ることができて嬉しかったですね。全部良かった!
10本試奏して見えてきた、現在の国産ギターの共通点はありましたか?
ステンレス・フレットは今時の流行りなんですかね? 話には聞いていたけど触ったのは今日が初めてだったので、ちょっと気持ちが盛り上がったというか、“こういう機会がなかったら体験できなかったな”と思いました。あとはピックアップが多いギターがいっぱいありましたよね。今の時代だからなのかな? ちょっと前だったらシンプルなほうに走っていたのに、今は色んなサウンドが出せるように作られている。
国産ギターと言えば作りの良さも魅力の1つです。
今日弾いた全部のギターに言えるけど、作りが丁寧! 本当に丁寧に作られています。木材の接着面がビタッと貼られているという部分もそうだし、杢目の選び方や、それも踏まえた処理の仕方とかもね。そういうところも細かく見ていくと、やっぱり凄く丁寧な作りなんですよ。それがメイド・イン・ジャパンのこだわりなのかもしれないな。
野村義男
のむら・よしお◉1964年、東京都出身。79年に芸能界デビュー。83年にTHE GOOD-BYEを結成し、その後、三喜屋野村モーター’S BAND、三野姫、Funk Rocket、RIDER CHIPSなど、数々のバンドで活動するほか、近藤真彦や宇都宮隆を始めとするアーティストのサポートも積極的に行なう。膨大な機材を所有する屈指のギター・コレクターとしても知られる。
ギター・マガジン2023年1月号
『特集:ビートルズ『Revolver』』
2023年12月13日(火)発売