今、国産ギターがアツい。ということで、今回はギター・コレクターとしても知られる野村義男に登場願い、注目のブランドのギター10本の実力を確かめてもらった。
各種エフェクターやケーブルでレコーディング/ライブには欠かせない製品を提供するProvidence。伝統的なボディ・スタイルでありながらブランドが得意とする電気まわりの技術を融合させた、このdS-205S RSV/LTDを野村はどう評するのか。
動画撮影/編集=熊谷和樹 録音=嵩井翔平 取材/文=小林弘昂 撮影=星野俊 デザイン=ジャスティスマサキ
※本記事はギター・マガジン2023年1月号の『野村義男が弾く! 今注目の国産ギター10本』から一部抜粋/再編集したものです。
Providence
dS-205S RSV/LTD
斬新なピックアップの組み合わせでオールマイティーに対応
VITALIZERを始め、各種エフェクターやケーブルでレコーディング/ライブには欠かせない製品を提供するProvidence。このdS-205S RSV/LTDは“Strider”というシリーズにラインナップされ、日本を代表するセットアッパー、志村昭三氏のサウンド・デザインのもと、伝統的なボディ・スタイルでありながらブランドが得意とする電気まわりの技術を融合させた1本。現代の音楽シーンに対応するためのポテンシャルを持ったモデルとなっている。
オール・ラッカー塗装とライト・レリックによるビンテージ・ライクなルックスが目を引くが、Jescarのステンレス・フレットや、繊細なアーミングも可能にするGOTOH GE101TSCブリッジなどを採用。
独自のピックアップ・パターンが特徴で、ピックアップ・ビルダー刈谷稔氏(Kariya-Pickups)の協力のもと志村昭三氏がサウンドをデザインしたヘヴィなハムバッカー(リア)と6φ極太ポールピース・タイプのシングルコイル(センター)を、そしてフロントにはB.P.M.製ミニ・ハムバッカーを搭載している。
Nomura’s Impression
ミニハムとのハーフ・トーンにすると凄く生きる音になるんです。
僕がこれまでに弾いてきたギターたちに凄く近い。身近なギターというか、家にある1本を弾いている感じがありますね。何の違和感もなかったもん。“このネック知ってる!”と思いました。
それぞれのピックアップが違っていて、センターのシングルコイルはゲインが低い印象はあったけど、ミニハムとのハーフ・トーンにすると凄く生きる音になるんです。単音のカッティングが弾きたくなって、それを狙ったんだろうね。こういうピックアップのレイアウトって流行ってるのかな?
ステンレス・フレットは弾いたことがなくて今日が初めてだったんですけど、なめらかで良いね! ウチのギターを全部これに換えたいです。そしてアームの効きが重いから、グッと下げて“いくぜ!”っていう感じで使いたいな。やっぱりクラシック・ロックとかの昔ながらの音楽に合うと思いますし、ミニハムが載っているのでジョニー・ウィンターみたいな音楽をやりたい人に良いかもしれない。
Providence
dS-205S RSV/LTD
プロビデンス / dS-205S RSV/LTD
【スペック】
●ボディ:アルダー(2P)
●ネック:メイプル
●指板:インディアン・ローズウッド
●フレット数:22
●スケール:648mm
●ペグ:GOTOH SD91-05M
●ピックアップ:eXⅡ-MH1CT1(フロント)、eXⅡ-S22(センター)、eXⅡ-H3CT3(リア)
●コントロール:ボリューム、トーン×2、5wayピックアップ・セレクター
●ブリッジ:GOTOH GE101TSC
●カラー:オーシャン・ターコイズ・メタリック(写真)、ブラック、オリンピック・ホワイト
【価格】
価格:オープン・プライス(市場実勢価格:244,200円前後/税込) ※受注生産
【問い合わせ】
パシフィクス
TEL:045-510-4060
http://www.providence.jp
ギター・マガジン2023年1月号
『特集:ビートルズ『Revolver』』
2023年12月13日(火)発売