現代でも世界最大の音楽見本市=SXSWが開催されるなど、アメリカで音楽都市としての側面を持つテキサス。古くはブラインド・レモン・ジェファーソンの故郷だったりと、ブルース黎明期からその側面は変わらないのである。ただ、“テキサス・ブルース”という言葉はよく聞くものの、“その実態って何?”と問われると、シカゴ・スタイルやデルタ・ブルースのように明確に答えられる人はそこまで多くないのでは? 今回の特集は、そんなテキサス・ブルース初心者に向けた超入門企画。それでは、レッツ・ゴー!!
Photo by Michael Ochs Archives/Getty Images
Contents
Introduction
テキサス・ブルースのざっくり歴史
ミシシッピ、モダン・シカゴ、ウェスト・コーストなどなど、ブルースにはその土地や時代によって地名でカテゴライズされるほど特徴が分かれている。インターネットが発達していない時代、アメリカという広大な土地ゆえに文化が平均化されづらいということも大きな要因だと思う。今回はその中でも、戦前からブルースの中心地のひとつであった“テキサス”に注目したい。テキサス・ブルースならではの特色を、時代の流れとともに追っていこう。
勝手に認定、
テキサス・ブルース5人衆
T-ボーン・ウォーカー、ライトニン・ホプキンス、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウン、アルバート・コリンズ、スティーヴィー・レイ・ヴォーン。ブルース好きなら必ず知っているこの5人ーー年代もバラバラだが、とある共通点がある。それは“テキサス・ブルース”。ほかにも名手はたくさんいるが、テキサス・ブルースについてあまり詳しくない方にはまず、その特色を知ってもらうためにこの5人を覚えてもらいたい。
テキサス・ブルース初心者が聴くべき
必聴ギター名盤、この10枚!
テキサス・ブルースの沼への入り口として、必聴名盤を10枚ご紹介しましょう! “テキサス・ブルース・ギタリスト5人衆”の名作と、その系譜を引き継ぐブルースマンたちをピックアップしました。Apple Musicでプレイリストも作成したので、ぜひそちらと合わせてチェックしてみて下さい。
テキサス・ブルースの常套句
さて、テキサス・ブルース流のフレーズとは、いったいどのようなプレイなのだろうか? 今回の『テキサス・ブルース超入門』特集で主役を担う5人のリックをもとに、その真髄に迫っていこう。