なぜA音が基準になった? | ギター知恵袋:060 なぜA音が基準になった? | ギター知恵袋:060

なぜA音が基準になった? | ギター知恵袋:060

ギター初心者に贈るQ&A集。あなたの疑問に答えます!

文:いちむらまさき
*この記事は書籍『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。

Q:
チューナーなしで音を合わせる場合などはA音で音を合わせるのが常識のようです。なぜでしょう?

A:

その昔、当時の弦楽器で最も低い弦の音程をA音と名づけたと言われています。

そこから、色々な弦楽器の開放弦の音程にA音を設定して製作されるようになり、リュート(ギターのルーツのような楽器)用のチューニング・グッズである音叉が1711年に誕生します。さらに1939年にはロンドンで国際標準ピッチとしてA音が440Hzとされたりもしています。その流れから、チューナーがなかった時代のジャズメンもA音でチューニングを合わせていました。

A音を合わせるための音叉には、A=440(Hz)と書かれている。
A音を合わせるための音叉には、A=440(Hz)と書かれている。

そしてその名残りというか、特に基準音をA音以外に変更する理由もないので、チューナーが浸透した現在でも、他楽器と規準を合わせる時にはA音が妥当としたままなのだと思います。

ちなみに現在は、国や音楽をやる場所によって多少規準ピッチが変わってきたりもしているのですが、そこはチューナーを使ってHz数値を確認することで合わせています。

『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます! 知らなきゃ損するギター知恵袋』

著者いちむらまさき
品種電子書籍
発売日2015/12/10
ISBN9784845621262

いちむらまさき プロフィール

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。

東京でギター/ウクレレ楽器教室も。

◎公式サイト→https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki