「部分転調」の極意 | ギター作曲100の裏ワザ:029 「部分転調」の極意 | ギター作曲100の裏ワザ:029

「部分転調」の極意 | ギター作曲100の裏ワザ:029

ギタリストならではの、目からウロコな作曲法があふれ出す!

文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
*この記事は書籍『ギター作曲100の裏ワザ 知ってトクするおもしろアイディア&ヒント集』(2010年/リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。

コードの流れを改造するには? ➡ 「逆Nの法則」を増やしてみる

 Dキーにしてみます。「D-A(onC♯)-Bm-A-G-F♯m-Em-D」。

 あれ?何か足りない気がしますね。そう、最終コード前の帰り道(セブンス)がありません。よって、セブンスを入れて「Em-A7-D」としてみます。

 さらに、逆Nの法則を使って「D-A(onC♯)-Bm-A-G-F♯m-Em-E7-A7-D」に。これが自分にとって気持ち良いものなら使えばいいし、気持ち悪いなら使わなければいい、これがコード作曲です。

 さらに改造してみます。この進行中、F♯mが最も押さえにくいので、ここを何かの分数コードに置き換えてみましょう。

 よくあるのはD(onF♯)です。これは部分転調として、「G-F♯m-Em」をGキーで捉えていることになります。本来はF♯m(♭5)というところを5(on7)にしている、裏ワザ025でも使った7m(♭5)の代わりの5(on7)です。

 ただ、Gの手前がAのままだとGキーに転調する流れが何となく唐突なので、A音は残したままGキーのダイアトニックに近い分数コードを選び、「D-A(onC♯)-Bm-Bm7(onA)-G-D(onF♯)-Em-E7-A7-D」と、ここまで改造できます。

コード進行の改造例
コード進行の改造例

『ギター作曲100の裏ワザ 知ってトクするおもしろアイディア&ヒント集』

著者いちむらまさき
品種電子書籍
紙版発売日2010.03.19
紙版ISBN9784845617968

いちむらまさき プロフィール

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。

東京でギター/ウクレレ楽器教室も。

◎公式サイト→https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki