【会員限定】横山健(Ken Yokoyama)が“The Golden Age Of Punk Rock Tour”江の島OPPA-LA公演で使用したギター 【会員限定】横山健(Ken Yokoyama)が“The Golden Age Of Punk Rock Tour”江の島OPPA-LA公演で使用したギター

【会員限定】横山健(Ken Yokoyama)が“The Golden Age Of Punk Rock Tour”江の島OPPA-LA公演で使用したギター

2024年10月に、NOFX、ランシド、バッド・レリジョンなど、パンク・ロック黄金時代の名曲をカバーしたアルバム『The Golden Age Of Punk Rock』をリリースしたKen Yokoyama。そのリリース・ツアー、“The Golden Age Of Punk Rock Tour”の江の島OPPA-LA公演で、横山健の機材撮影に成功した。本記事ではギターをご紹介しよう。

文=小林弘昂 機材撮影=星野俊

Ken’s Guitars

Navigator
N-LP-380LTD “Lemon”

2003 Navigator / N-LP-380LTD “Lemon”(前面)
2003 Navigator / N-LP-380LTD “Lemon”(背面)

レモン・バーストへ姿を変えた“Honey”のデモ器

この日、最も使用頻度が高かったのは、2002年にNavigatorからリリースされたシグネチャー・モデル、N-LP-380LTD。本個体は当時メーカーが用意していたデモ器で、横山は2023年に入手。

もともとはハニー・バーストだったが、入手後にESPによってレモン・バーストへとリフィニッシュされ、エイジド加工も施された。“Honey”に準じ、ペグはSperzelのロック式、ピックアップはSeymour DuncanのAntiquity(フロント)とJB(リア)を搭載。横山曰く“癖がない、ストレートな音”

今回の機材撮影はリハーサルの前に行なわれたのだが、この“Lemon”は本番前に横山が自宅から持ってきたため、ほかのギターと同じタイミングでの撮影ができなかった。そのため、以前撮影した写真を掲載する。

※この写真は2024年2月に撮影されたもの(撮影:西槇太一)

使用楽曲(12月1日@江の島オッパーラ)

  • 「You’ve Done Nothing」
  • 「All My Best Friends Are Metalheads」
  • 「Nervous」
  • 「Too Late」
  • 「Walk」
  • 「Time To Grow Up」
  • 「It’s A Fact」
  • 「Break The Glass」
  • 「All The Small Things」
  • 「Crazy」

Navigator
N-LP-320CTM “Skate”

Navigator / N-LP-320CTM “Skate”(前面)
Navigator / N-LP-320CTM “Skate”(背面)

黄金の90年代パンク・シーンを駆け抜けたギター

1995年に入手し、Hi-STANDARDの『Growing Up』(1995年)から『ANGRY FIST』(1997年)にかけてメイン・ギターとして活躍した、NavigatorのLPカスタム・タイプ。ボディ材はオール・マホガニーの50’sスタイルだ。ピックアップはSeymour DuncanのAPH-1(フロント)とJB(リア)を搭載。

ボディには90年代のストリート/パンク・シーンを象徴するブランドやイベントのステッカーが貼られており、まさに今回の『The Golden Age Of Punk Rock』にうってつけなギターである。この日のライブのラストでは本器でHi-STANDARDの「The Sound Of Secret Minds」が演奏され、ファンにとってこれ以上ないサプライズとなった。ちなみに今ではすっかり“Skate”という名前でお馴染みだが、実は意外にも名付けられたのは2015年のこと。

使用楽曲(12月1日@江の島オッパーラ)

  • 「The Story Of The Fallin’ Sleet」
  • 「Soothing」
  • 「International You Day」
  • 「21st Century Digital Boy」
  • 「I’m The One」
  • 「Holiday」
  • 「May16」
  • 「The Sound Of Secret Minds」
  • 「What Kind Of Love」

Fender Made in Japan
Hybrid Ⅱ Telecaster “Tiki”

Fender / Made in Japan Hybrid Ⅱ Telecaster “Tiki”(前面)
Fender / Made in Japan Hybrid Ⅱ Telecaster “Tiki”(背面)

改造多数の日本製テレキャスター

2022年の春に手に入れ、その年の“SATANIC CARNIVAL 2022”で初披露されたMade in Japan Hybrid Ⅱのテレキャスター。入手後に横山が描いた絵をボディにペイントし、リア・ピックアップをSeymour DuncanのJBに換装。それに合わせてブリッジを削り、ビグスビーB5を搭載したという改造ギターだ。

横山は“スッキリした音。ちゃんとハイ・ミッドが出ているからローがなくても寂しくない印象なんだけど、それはビグスビーが付いているからかも”とコメントしている。

使用楽曲(12月1日@江の島オッパーラ)

  • 「Soulmate」
  • 「Stickin’ In My Eye」

Solid Bond Custom Shop
SB-CSP-KY “Komajiro”

Solid Bond Custom Shop / SB-CSP-KY “Komajiro”(前面)
Solid Bond Custom Shop / SB-CSP-KY “Komajiro”(背面)

エッジィなサウンドが特徴のセミアコ

2019年に完成したSolid Bond Custom Shopのセミアコ・モデル。製作はT.S factoryが手がけている。ボディはメイプルとマホガニーのラミネート、ネックはホンジュラス・マホガニー、指板はエボニーという材構成だ。GroverのImperialペグやビグスビーB7などのゴールド・パーツを採用したことで、ゴージャスな雰囲気をまとっている。もともとはSolid Bondオリジナルのピックアップが2基搭載されていたが、リアのみSeymour DuncanのJBに交換。そうしたことでエアー感とエッジ感が共存した音になったとのこと。

横山は“使い勝手が良いので気に入っています”と語っている。この日のライブではランシドのカバー「Roots Radical」で使用されたが、その直前、今日が24歳の誕生日だというファンのために「Happy Birthday To You」を弾き語った。

使用楽曲(12月1日@江の島オッパーラ)

  • 「Roots Radical」

Gretsch
G6136T-KF FSR Kenny Falcon

Gretsch / G6136T-KF FSR Kenny Falcon(前面)
Gretsch / G6136T-KF FSR Kenny Falcon(背面)

日本人初のグレッチ・シグネチャー・モデル

2015年、日本人初のグレッチ・シグネチャー・モデルとして誕生したKenny Falcon。White Falconをベースに、Country Clubでお馴染みのキャデラック・グリーン・カラーを採用。ピックアップはもともとTV JonesのTV Classicが2基搭載されていたが、リアのみパワーが強いTV Jones製のカスタム・ピックアップに交換されている。マスター・ボリュームにAnti-dullサーキットを搭載しており、ボリュームを絞ってもキラキラとした高域が残るのが特徴だ。

2022年以降はKenny Falcon Ⅱの使用機会が多く、久しぶりの初代Fenny Falconの登場を期待していたが、この日は出番がなかった。


2004 Gibson Custom
Historic Collection
1958 Les Paul Junior Reissue “Komago”

2004 Gibson Custom / Historic Collection 1958 Les Paul Junior Reissue “Komago”(前面)
2004 Gibson Custom / Historic Collection 1958 Les Paul Junior Reissue “Komago”(背面)

『Indian Burn』から活躍中のP-90搭載器

2021年10月に行なわれた木村カエラとのYouTube配信ライブで初登場した、2004年製Historic Collectionの58年リイシュー・レス・ポール・ジュニア。それからはしばらく出番がなかったが、P-90のサウンドが前作『Indian Burn』(2023年)とマッチし、今年の“Indian Burn Tour”から徐々に使われるように。購入時からブリッジがBadassに交換されており、ペグとピックガードも換わっていたとのこと。

この日はステージ袖に用意されていたものの、ライブでは使用されなかった。

Picks

Jim Dunlop / Tortex Standard 0.88mm

ピックはJim DunlopのTortex Standard 0.88mmのオリジナル・モデルで、横山が描いた様々なイラストがプリントされている。以前まではオニギリ型を使用していたが、最近はティアドロップ型にシフト。

The Golden Age Of Punk Rock Tour

2024年12月1日(日)
江の島オッパーラ

【Setlist】
01. The Story Of The Fallin’ Sleet(ユア・マム)
02. Soothing(サタニック・サーファーズ)
03. International You Day(ノー・ユース・フォー・ア・ネイム)
04. 21st Century Digital Boy(バッド・レリジョン)
05. I’m The One(ディセンデンツ)
06. You’ve Done Nothing(フェイス・トゥ・フェイス)
07. All My Best Friends Are Metalheads(レス・ザン・ジェイク)
08. Nervous(ガンズン・ワンカーズ)
09. Too Late(スナッフ)
10. Walk(HUSKING BEE)
11. Time To Grow Up(ボディジャー)
12. It’s A Fact(ザ・ヴァンダルズ)
13. Roots Radical(ランシド)
14. Break The Glass(ザ・スーサイド・マシーンズ)
15. All The Small Things(ブリンク 182)
16. Crazy(オール)
17. Soulmate(ノー・ユース・フォー・ア・ネイム)
18. Stickin’ In My Eye(NOFX)
19. Holiday(ザ・ゲット・アップ・キッズ)
20. May16(ラグワゴン)
21. The Sound Of Secret Minds(Hi-STANDARD)
22. What Kind Of Love(スナッフ)

作品データ

『The Golden Age Of Punk Rock』
Ken Yokoyama

PIZZA OF DEATH RECORDS
PZCA-108
2024年10月16日リリース

―Track List―

01. Soothing
02. It’s A Fact
03. Stickin’ In My Eye
04. Too Late
05. International You Day
06. I’m The One
07. All My Best Friends Are Metalheads
08. You’ve Done Nothing
09. Time To Grow Up
10. Roots Radical
11. Crazy
12. All The Small Things
13. Break The Glass
14. 21st Century Digital Boy
15. Holiday
16. May16

―Guitarists―

横山健、南英紀