大柴広己の愛用ギター&アンプ 『JUNK HOPE』で使われたビンテージの数々 大柴広己の愛用ギター&アンプ 『JUNK HOPE』で使われたビンテージの数々

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大柴広己の愛用ギター&アンプ 『JUNK HOPE』で使われたビンテージの数々

デビュー20周年を迎えたシンガーソングライター、大柴広己。自宅スタジオでレコーディングした最新アルバム『JUNK HOPE』では、様々なギターが登場した。ビンテージ好きの大柴が所有するギターと、宅録のメインとして活躍したフェンダー・アンプを一挙に紹介!

文=編集部 撮影=大谷鼓太郎

1966 Gibson
J-45

1966 Gibson J-45(Front)
1966 Gibson J-45(Back)

ビンテージの良さを教えてくれた“始まりの1本”

大柴広己が人生で初めて“自分のギター”として購入した1本が、1966年製のJ-45。入手当初はブレイスが剥がれていたりと、プレイできるコンディションではなかったが、地元の楽器店でオーバーホールしてもらい、その後25年以上愛用し続けている。ブリッジもイチから作り直され、アジャスタブルだったものからノーマル・サドルに。さらに、ネームドのオリジナル・トラスロッド・カバーに交換し、ピックアップにL.R.BaggsのAnthem SLを追加している。

1956 Gibson
J-45

1956 Gibson J-45(Front)
1956 Gibson J-45(Back)

その音色に衝撃を受けた56年製

長年1966年製J-45を愛用してきた大柴が、3年ほど前に出会って衝撃を受けたという1956年製。以来レコーディングでのメインとなり、“デジタルのシーケンスの中にビンテージのアコギを入れてみるという発想”をもたらしてくれた1本だという。“自分の中ではベストな太さのネックで、サウンドはバーンってはじけるような感じ”と語る。パーツの交換などはなく、フル・オリジナルの状態で使用。

TRUTH
TN-35 PROTO 2

TRUTH TN-35 PROTO 2(Front)
TRUTH TN-35 PROTO 2(Back)

大柴のアイコン的存在、通称“青鬼”

アルバム『JUNK HOPE』のジャケ写にも写る大柴のメイン・アコギ、通称“青鬼”。愛知県のギター工房、フォーエムが手がけるTRUTHによる1本で、バインディングやピックガードなどのターコイズのような深いブルーがブラックのボディに映える。20年以上の長きにわたる使用でピッキングの傷なども増え、ピックガードの上からさらに、色味を守るための透明なピックガードが追加されている。

1982 Martin
D-28

1982 Martin D-28(Front)
1982 Martin D-28(Back)

唯一のローズウッド・ボディを持つ、同い年

大柴と同じバースデイ・イヤーの本器は、ライブの空き時間に購入したという1本。今回撮影したアコースティックの中で唯一のローズウッド・ボディで、サウンドは“煌びやかさもありつつ、低音はドシッとした音がします。スタンダードなD-28の音よりも、ズドンとしたビンテージらしい音色ですね”とのこと。アルバム『JUNK HOPE』では「僕とギターと星空と」で本器の豊潤な音色が聴ける。ピックアップにはFishmanの初期Matrixを装備。

1967 Martin
00-18

1968 Martin 00-18(Front)
1968 Martin 00-18(Back)

小粋なカスタムを施した、思い出の1本

音楽事務所との最初の契約金で購入した、思い出の1967年製マーティン00-18。“重たいペグのほうが低音が出る感覚がある”と、グローバー製ロトマティック・ペグの搭載も重要なポイントだという。ブルー・ドットのブリッジ・ピンへの変更は音のためではなくワンポイントのおしゃれだそうで、ボディの指板横に“Bonne journée”と書かれたステッカーが貼られるなど、控えめなカスタムが好印象。ピックアップには初期のFishman Matrixを搭載している。

Tears
TJ-45 50s

Tears TJ-45 50s(Front)
Tears TJ-45 50s(Back)

使い勝手の良い“ビンテージ・サウンド”

アコースティック・ギターのプロ・ショップ、バードランドがプロデュースする“Tears”のTJ-45 50s。50年代のジャンボ・スタイルを意識した1本で、ニカワでの接着など作り方からビンテージを踏襲している。新品で入手した時から“ビンテージらしい音色がした”そうで、気を使わずにライブなどに持ち出せるため、現在はソロでの弾き語りやサポート仕事などで活躍。ピックアップはカルロス製で、“硬さがなくダイナミック・レンジも広い”とのこと。

1994 Fender
40th Anniversary Stratcaster(Made in Japan)

1994 Fender 40th Anniversary Stratcaster(Front)
1994 Fender 40th Anniversary Stratcaster(Back)

レコーディングのメインとなった日本製ストラトキャスター

ストラトキャスターの誕生40周年となる1994年に作られた、日本製のアニバーサリー・モデル。購入時にネックのフォト・フレイム(フレイム杢をプリントしたフィニッシュ)が部分的に剥がれていたため、すべて剥がしてラッカーで再フィニッシュをして使用。トーンがリアにも効く配線になっており使い勝手がよく、“鳴らした時の音の分厚さが段違い”とお気に入り。『JUNK HOPE』のレコーディングでは「笑ってくれよ」を始め、メインとして多くの曲で活躍したそうだ。

1966 Fender
Telecaster

1966 Fender Telecaster(Front)
1966 Fender Telecaster(Back)

大柴を代表するエレキ、魔改造テレキャスター

2009年に入手した1966年製テレキャスター。フロント・ピックアップのビンテージ・ナンバードPAFへの交換とコイル・タップ機能の追加、シャーラー・ペグやMastery製ブリッジ、ビグスビーB5ユニットの搭載など様々な改造が施されている。調整などはYOUSAYSOUNDSの主宰、宇佐美裕聖氏が行なっているそうだ。大柴はフロントのハムバッカーをコイル・タップした状態でセンター・ポジションを選ぶことが多く、“低音寄りで鳴るので、ちょうどいい”と語る。

1962 Gibson
ES-330TC

1962 Gibson ES-330TC(Front)
1962 Gibson ES-330TC(Back)

極上の生鳴りに惚れた、1ピックアップの330

1959〜1962年のみ生産された、1ピックアップ仕様のES-330TC。フル・ホロウ構造で生鳴りが良く“こんなにアコギみたいに使えるエレキがあるんだっていうことが、自分の中で衝撃だった”と語る。「世の中さん」や「笑ってくれよ」ではアンプでは鳴らさず、本器をライン録りした音を採用。ボリューム用ポットの可変カーブが使いやすいそうで、“基本は8程度で使って、10にすると歪むので、目立たせたい時にちょうどいい。リードとバッキングの棲み分けがしやすいんです”とのこと。

1962 Fender
Jazzmaster

1962 Fender Jazzmaster(Front)
1962 Fender Jazzmaster(Back)

ゴージャズなルックスを持つ、ビンテージ・ジャズマスター

ゴールド・パーツなどはオリジナルだというゴージャスな雰囲気の1962年製ジャズマスター。YOUSAYSOUNDS宇佐美氏が調整を手がけており、プリセット・コントロール周りの回路はバイパスしているほか、ブリッジもMastery製に交換されている。“ジャガーは世界観を狭めるために使うものだけど、ジャズマスターは広げてくれる感覚があるんです”とのことで、「笑ってくれよ」でのストラトキャスターの音色を“立たせる”コード弾きなど、サポート的な立ち位置で使用。

Fender
Jazzmaster Mod.

Fender Jazzmaster Mod.(Front)
Fender Jazzmaster Mod.(Back)

モディファイの鬼才が手がけた、コンバージョン

個人で楽器製作を行なっている中島唯氏が手がけた、ネック・コンバージョンのジャズマスター。90年代初頭の日本製ストラトキャスターのネックを装備している。さらに、リアにはジャズマスター用ピックアップ・カバーにケーシングされたEMGピックアップが搭載されており、フロントは鳴らない1ピックアップ仕様。当然、プリセット回路もバイパスされている。また、ブリッジ・サドルはムスタング・タイプに変更。最新作では「世の中さん」のリード・パートで使用された。

Gretsch
Jet Fire Bird

Gretsch Jet Fire Bird(Front)
Gretsch Jet Fire Bird(Back)

デモ制作で活躍した真っ赤なグレッチ

グレッチのG6131 Jet Fire Birdは、2018年製のリミテッド・モデル。搭載されているTV JonesのT-Armondピックアップについて大柴は、“ふくよかで使いやすい印象”と語り、軽く歪ませたバッキングなどで起用するという。本器に合わせるストラップもこだわりということで、ビートルズのロゴと『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』のアートワークがあしらわれたダダリオの革製をマッチングさせている。

ストラップ
ダダリオの25LB05 Beatles Guitar Strap Sgt. Pepper’s。

Fender
Ultimate Chorus

Fender Ultimate Chorus

父がペイントを施した、フェンダーのトランジスタ・アンプ

“癖がなく、楽器の特性がちゃんと出てくる”と語る、レコーディングでメインで使用しているフェンダーのトランジスタ・アンプ、Ultimate Chorus。ド派手なトーレックスへのペイントは、70歳を過ぎて油絵を始めたという大柴の父によるもの。ペイントの仕上げは大柴がギターを弾く傍らで行なわれたという。『JUNK HOPE』のエレキ・サウンドは基本的に本機をAKGのマイク、C3000やC214で集音したものだ。

コントロール
基本的にはクリーンで使用し、EQは12時を基本に微調整をしている。
ギター・マガジン2026年6月号

ギター・マガジン2026年6月号

ギター・マガジン2026年6月号では大柴広己が『JUNK HOPE』のギターについて語ったインタビューを掲載しています。愛するビンテージ・ギターとともに写った撮り下ろし写真は必見!!

作品データ

⼤柴広⼰『JUNK HOPE』

『JUNK HOPE』
⼤柴広⼰

ZOOLOCATION
ZLCT-1008
2026年4月28日リリース

―Track List―

  1. ええぇぇぇぇああぁい
  2. 希望の鐘
  3. UN HAPPY WORST DAY
  4. 僕とギターと星空と
  5. 世の中さん
  6. よくばり
  7. キクチくん
  8. YOMOSUE feat.憂現歌
  9. 笑ってくれよ
  10. JUNK HOPE

―Guitarists―

大柴広己