アメリカのシューゲイザー・バンド、ナッシングが待望の新作『a short history of decay』を携え、2026年2月8日(日)と9日(月)に来日公演を行なった。本記事では、カム・スミス(g)が本公演で使用したペダルボードをご紹介。
取材・文=森部真衣 通訳=トミー・モリー 機材撮影=星野俊
Cam Smith’s Pedalboard

HX Stompを駆使し
ユニークなサウンドを創出
【PEDAL LIST】
①BOSS / TU-3W(チューナー)
②iSP Technologies / DECI-MATE MICRO DECIMATOR PEDAL(ノイズ・リダクション)
③Jim Dunlop / DVP4 Volume (X) Mini Pedal(ボリューム・ペダル)
④JHS Pedals / Morning Glory V3(オーバードライブ)
⑤Walrus Audio / Iron Horse LM308 Distortion V3(ディストーション)
⑥Way Huge / Russian Pickle Fuzz(ファズ)
⑦strymon / TIMELINE(ディレイ)
⑧DigiTech / HardWire RV-7(リバーブ)
⑨BOSS / RV-5(リバーブ)
⑩TC Electronic / Trinity(リバーブ)
⑪Line 6 / HX Stomp(マルチ・エフェクター)
⑫Live Wire Solutions / ABY1 Guitar Footswitch(ABボックス)
⑬Voodoo Lab / Pedal Power 2 Plus(パワー・サプライ)
⑭Electro-Harmonix / Pitch Fork(ピッチ・シフター)※未接続
ナッシングの最年少ギタリスト、カム・スミスのペダルボード。ギターからの接続順は①〜⑫のとおり。
⑫ABY1は2つの信号をインプットしており、A chには⑪HX Stompからの信号、B chには⑩Trinityのモノラル・アウトからの信号を入力。そしてIN/OUT端子からアンプへ接続されている。つまり⑪HX Stompを含んだ信号と、バイパスした信号を切り替えるセレクターとして使用。
⑭Pitch Forkは現在使っていないそうだが、以前は「Say Less」などでかけっぱなしにし、上下のオクターブ音を生成していた。特に完全5度の設定である“P5”モードを気に入っているという。
②DECI-MATE MICRO DECIMATOR PEDALは、押弦した際のノイズが目立たない程度に軽くかけているとのこと。

④Morning GloryのDRIVEノブは8時過ぎの位置に設定されており、控えめの歪みにセッティング。ストラトキャスターを使用しているため、音の細さを補う目的で常時オンにしている。
ディストーション・ペダルは以前までProCo RATを愛用していたが、テキサス州で行なわれたライブでドミニク(vo,g)がRATの上に飛び乗って壊してしまったため、現在は⑤Iron Horse LM308 Distortionを使用している。
⑥Russian Pickle Fuzzは単独で使用することもあるが、⑤Iron Horse LM308 Distortionと同時にオンにすることが多いという。併用することで“巨大なサウンドになる”そうだ。

⑦TIMELINEは“dTAPE”モードを選択している。接続されているパッチ・ケーブルには、この日の対バン相手であるワー(Whirr)のレコード・レーベル“Free Whirl Records”のチャームが付けられていた。

⑧HardWire RV-7はReverseモードで使用。カムは、“リバース・リバーブを使うならコレ!”とコメントしていた。
⑨RV-5は約15年間にわたって愛用しており、MODULATEモードをコーラスの代用としている。
⑩Trinityはモジュレーション・モードである“MO”に設定されていた。

⑪HX Stompは、⑩Trinityのステレオ・アウトからインプットされている。カムはドミニクと作り込んだエフェクトを使用しており、「Toothless Coal」でのイントロで聴けるノイジィなサウンドや、「Cannibal World」では全編で本機を活用していた。『a short history of decay』(2026年)で聴ける打ち込みのようなサウンドは、すべて本機でギターの出音をエフェクト処理することで作り上げているという。
作品データ

『A Short History of Decay』
ナッシング
Run For Cover Records
RFC295JCD
2026年2月27日リリース
―Track List―
01. never come never morning
02. cannibal world
03. a short history of decay
04. the rain don’t care
05. purple strings
06. toothless coal
07. ballet of the traitor
08. nerve scales
09. essential tremors
―Guitarist―
ドミニク・パレルモ、ドイル・マーティン、カム・スミス
関連記事(有料会員限定)
ナッシングのカム・スミスが来日公演で使用した2本のギター
関連記事(有料会員限定)
ナッシングのドイル・マーティンが来日公演で使用したペダルボード
関連記事(有料会員限定)
ナッシングのドイル・マーティンが来日公演で使用した2本のジャズマスター
関連記事(有料会員限定)
ナッシングのドミニク・パレルモが来日公演で使用したペダルボード
関連記事(有料会員限定)





