マンフレッド・マンの純粋なブルース愛を感じよう! マンフレッド・マンの純粋なブルース愛を感じよう!

マンフレッド・マンの純粋なブルース愛を感じよう!

“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えた──“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。ジャック・ブルースが一時在籍したことでも知られる英国ビート・バンド=マンフレッド・マンのカバーをお届け! 当時のギタリストはマイク・ヴィッカーズ。ストレートなアプローチで、ブルース初心者にもコピーしやすいフレーズがたくさんありますよ!

文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈

まっすぐなブルース愛に満ちたアレンジ!

マンフレッド・マンといえば、その後も音楽性を変えていってバンドだが、全米も制した65年の「Do Wah Diddy Diddy」や「5-4-3-2-1」といったポップなビート・ナンバーで一世風靡したもの。さらにもとを辿れば、キーボードのマンフレッド・マン(ややこしいが個人名)と、ドラムのマイク・ハグの“マン=ハグ・ブルース・ブラザーズ”が母体。60年代の多くの英国バンド同様、ブルースの影響を大きく受けていた。

初期メンバーで特にブルース好きだったと思われるのが、ポール・ジョーンズ(66年まで在籍、のちに“ザ・ブルース・バンド”結成)。ブライアン・ジョーンズと共にアレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッドでも演奏していた筋金入り。

「ストーミー・マンデイ」は、65年のマンフレッド・マンのイギリスでの2作目『Mann Made』に収録。作者がビリー・エクスタインらになっているので、ボビー・ブランドのデューク盤を参考にしたと思われるが、ベース・ラインがセブンスを使わない(ニューオーリンズ的な)明るいパターンになっているのが独特だ。ジョーンズのハーモニカもフィーチャーし、奇をてらわない、真っ当なブルース愛を感じさせる、現在となってはある種の微笑ましさすら感じさせてくれるカバーと言える。