混迷の時代に“遊び場”を築く決意の証
昨年の『VISION』以来、約1年ぶりのCDリリースとなる今作の新曲4曲は、コロナ禍の外出自粛期間にメンバー4人が個々に環境を整えてリモート制作&レコーディングされたもの。
レトロフューチャーなポップ感を極限進化させたような①「Wake Me Up」、サビのメロディをシンセの音色に委ねるEDM的なアレンジが印象的な②「されどBGM」、ツー・ステップのビート感とファンキーなギターさばきが光る③「正偽」、打ち込みリズムのファンタジックな音像/エモーショナルなバンドサウンドのコントラスト越しに“熱狂の消えた夏”の切なさを描く④「SENTIMENTAL SUMMER」……どこを切ってもフレデリック新機軸と呼ぶべき4つの楽曲に、赤頭隆児(g)のシュアなプレイが鋭利なドライブ感を与えている。
アコースティック・オンライン・ライブ“FREDERHYTHM ONLINE「FABO!!~Frederic Acoustic Band Online~」”のテイクも含め、混迷の時代にも最高の“遊び場”を築こうとする音楽家としての決意が結実した意欲作。