ドク・パウエル参加の“エディ・テイラー”版ストマン! ドク・パウエル参加の“エディ・テイラー”版ストマン!

ドク・パウエル参加の“エディ・テイラー”版ストマン!

“月曜の朝にさ、皆の気分が晴れるような音楽を毎週届けたいのよ。何かアイディアない?” そんな編集長の問いに、WEB担当Fはこう答えた──“月曜は「ストマン」一択ですよ”。そうして立ち上がった企画が、この“月曜朝のストーミー・マンデー”です。今回はエディ・テイラー、と言ってもギタリストではなくサックス奏者のほう。ギターで参加しているのは、ソロでデビューする前の初々しいドク・パウエルという貴重なテイクです! が、残念ながらサブスクには登録されていないため、YouTubeで検索などしてみて下さい(記事末におまけとして、別テイクを掲載しておきます)。

文=小出斉 デザイン=猪野麻梨奈


ドック・パウエルの献身的なバッキングはストマン進行のお手本に!

お、エディ・テイラーの「ストマン」? ちょっと気になるね、という人、多いでしょう。と、その名前に釣られて聞いたら、間違いなく、“あれれ?”となるはず。なぜならば、ジミー・リードの盟友にして、シカゴの激渋シンガー/ギタリスト、名セッションマンのエディ・テイラーとは同名異人のサックス奏者だから。

この別人テイラーの73年の同曲収録アルバム『Stormy Monday』を出しているブルース・ビーコンは、もとはヨーロッパにツアーにやってきたブルースマンを現地で録音するために作られたドイツのレーベル。ロバート・ピート・ウィリアムス、リトル・ブラザー・モンゴメリーなどがアルバムを出している。本作もミュンヘン録音。

このテイラーは、正直正体不明だが、ベイ・エリア出身とのこと。80年代にもミュンヘン録音のアルバムを作り、その後はパリで活動したとも言われる。

ここでは、オルガンを含むバンドをバックに、“ストマン進行”でオーソドックスにカバー。歌はやや一本調子になりがちだが、グロウルで音を濁らせたサックス・ソロはなかなかの雰囲気もん。ギターはソウル系のセッション仕事でも知られるジャズ・ギタリスト、ドク・パウエルが参加。

【おまけ】
↓サックス奏者エディ・テイラーの別テイク(ギター・レス)