ディスク・レビュー『Into The Time Hole』GLIM SPANKY ディスク・レビュー『Into The Time Hole』GLIM SPANKY

ディスク・レビュー『Into The Time Hole』GLIM SPANKY

『Into The Time Hole』
GLIM SPANKY

ユニバーサル  TYCT-60198 ¥2,970 発売中 全11曲

【参加クレジット】
松尾レミ(vo, g)、亀本寛貴(g)

【曲目】
①Intro: Into The Time Hole
②レイトショーへと
③シグナルはいらない
④HEY MY GIRL FRIEND!!
⑤It’s A Sunny Day
⑥風は呼んでいる
⑦ドレスを切り裂いて
⑧未完成なドラマ
⑨形ないもの
⑩Sugar/Plum/Fairy
⑪ウイスキーが、お好きでしょ

まさにロックの強さと豊かさそのもの 揺るぎない進化が生んだ6thアルバム

 約2年ぶり、6作目となる新作アルバム。ファンタジックな物語性からアグレッシブな反骨感まで幅広く表現するGLIM SPANKYの音楽世界が、打ち込みなど多彩なサウンド・アプローチを通してより一層の解像度と迫力をもって伝わってくる。そして何より、当初から松尾レミ&亀本寛貴が標榜してきたロックへの想いが、格段に豊潤かつ強靭な音像として結実した進化作。

 晴れやかなユートピア感に満ちた「形ないもの」は、GLIM SPANKYの“今”の包容力を物語る名曲だ。小気味良いリフ・ワークからサイケデリックな浮遊感まで1曲の中で描く「レイトショーへと」、ワイルドな歪みと共に鋭利なギターのドライブ感を体現する「シグナルはいらない」を始め、亀本寛貴のプレイの訴求力が存分に発揮されているのも嬉しい。

 DISH//への提供曲のセルフ・カバー「未完成なドラマ」、CM曲としてもお馴染みの「ウイスキーが、お好きでしょ」のカバーも収録。

(高橋智樹)

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