ディスク・レビュー『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』レッド・ホット・チリ・ペッパーズ ディスク・レビュー『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

ディスク・レビュー『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

『リターン・オブ・ザ・ドリーム・カンティーン』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

ワーナー WPCR-18552 ¥2,860 発売中 全18曲

2022年2枚目のリリースとなるジョン・フルシアンテ復帰第2弾

 2022年4月にジョン・フルシアンテの復帰作『Unlimited Love』がリリースされたことは記憶に新しいが、今作は前作と同時期にレコーディングされた楽曲を収録。なんと48曲も録音していたそうだ。

 ハードコアやパンクの影響が色濃く少々アッパーだった前作と比べると、今作はメロウなファンクが中心。

 「ティッパ・マイ・タング」は、まさにレッチリ節が炸裂した1曲で、音数を絞ったシンプルなバッキングからブルージィなソロへ。

 エディ・ヴァン・ヘイレンへ捧げた「エディ」ではタッピングとフェイザーをかけたソロ、そしてエモーショナルなハウリングから、ジョンのエディへの愛を感じる。

 「ザ・ドラマー」は80’sニューウェイブ・ポップ風の楽曲で、ボーカルと重なるようにキャッチーなメロディを紡いでいく。

 サウンドは全体的にリバーブを効かせ、浮遊感のある柔らかい音像に仕上がっているが、これが今作の楽曲、そして現代のシーンとマッチしているのだ。

(小林弘昂)

【曲目】
①ティッパ・マイ・タング
②ピース・アンド・ラヴ
③リーチ・アウト
④エディ
⑤フェイク・アズ・ファック
⑥ベラ
⑦ルーレット
⑧マイ・シガレット
⑨アフターライフ
⑩シュート・ミー・ア・スマイル
⑪ハンドフル
⑫ザ・ドラマー
⑬バッグ・オブ・グリンズ
⑭ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ・ラ
⑮カッパーべリー
⑯キャリー・ミー・ホーム
⑰イン・ザ・スノウ
⑱ザ・シェイプ・アイム・ テイキン*

*=ボーナス・トラック

【参加クレジット】
ジョン・フルシアンテ(g)、アンソニー・キーディス(vo)、フリー(b)、チャド・スミス(d)

ギター・マガジン2022年12月号
『浅井健一(SHERBETS)』
2022年11月11日(金)発売

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GM Disc Review
Red Hot Chili Peppers