小さなテンポ、大きなテンポ | ギター上達100の裏ワザ:051 小さなテンポ、大きなテンポ | ギター上達100の裏ワザ:051

小さなテンポ、大きなテンポ | ギター上達100の裏ワザ:051

「こんな練習方法や考え方があったのか!」……読むだけで上達する魔法のギター講座

文:いちむらまさき イラスト:花くまゆうさく
*この記事は書籍『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』(リットーミュージック刊)の内容を転載したものです。

テンポ・キープを習得するには ➡ 数えながら歩いてみよう

 大抵の人は、テンポ(BPM)80〜100のスピードで歩きます。その際、左右の足を出すくり返しで“1〜2〜3〜4〜”と数えてみましょう(4分音符)。

 この間、足が宙に浮いている瞬間に、裏拍が存在します。今度は、そこを“と”で数え、“1と2と3と4と”と数えます(8分音符)。それに慣れてきたら、足を1回出すごとに“タカツク”と数えます(16分音符)。つまり“タカツクタカツクタカツクタカツク”で4歩を歩くことになります。

 この4歩ごとに1回呼吸をします。息を吸いながら4歩、息を吐きながら4歩……のくり返しです。“タカツク”を小さなテンポと考え、呼吸を大きなテンポととらえて下さい。これがリズムの在り方です。

歩くという行為に、リズムの在り方が隠されている
歩くという行為に、リズムの在り方が隠されている

 これを行なうと、歩くテンポが一定化していきます。これがテンポ・キープの訓練になるのです。これまで退屈でもあった歩く時間を有効活用でき、目的地まで早く到着する気もするという、一石二鳥の練習法です。

 上の図の歩き方を実行してみると、最初のうちは、呼吸が難しいでしょう。頭でリズムを考えているので、ズレて呼吸してしまうことがあります。大抵の場合、“息を吸う、吐く”のチェンジを早くやってしまう傾向があるのです。その原因は、“1と2と3と4と”の“4”の次の“と”を見失うということ。これに関しては、また詳しく解説します。

“4”の次の“と”を見失ってしまう
“4”の次の“と”を見失ってしまう

 靴の動きにも注目してみましょう。靴は“かかと→つま先”の順番で地面に接触しますね。この“かかと→つま先”は、およそですが、表拍の16分音符に相当します。つまり“タカツク”の“タカ”です。

靴の動きは16分音符の前半
靴の動きは16分音符の前半

『ギター上達100の裏ワザ 知ってトクする効果的な練習法&ヒント集』

著者いちむらまさき
品種電子書籍
発売日2006.05.17
ISBN9784845613168

いちむらまさき プロフィール

岐阜出身のギタリスト&ウクレリスト&ライター。音楽制作、ソロ・ギター・スタイル、インストラクターなどで活動。

様々な雑誌に記事を書きつつ、『ギター・コードを覚える方法とほんの少しの理論』、『楽譜を見えるのがうれしくなる方法とプレイに直結させるコツ』、『音楽理論がおもしろくなる方法と音勘を増やすコツ』、『コード進行を覚える方法と耳コピ&作曲のコツ』、『ピアノでコードを覚える方法とほんの少しの理論』、『ギターを弾いているだけで音感がアップする方法』、『ブルース・ギターをはじめる方法とプレイ幅を広げるコツ』、『ギター・スケールを覚えないでアドリブをはじめる方法』、『ウクレレのお手入れ&お手軽カスタマイズを楽しむ本』、『ジャズコで聴き比べる歪みエフェクター97』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本』、『100個のフレーズを弾くだけで飛躍的にギターが上達する本 リズム強化編』、『ギター上達100の裏ワザ』、『ギター作曲100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDエレクトリック・ギター』、『アコギ上達100の裏ワザ』、『耳コピ上達100の裏ワザ』、『ライブ上達100の裏ワザ』、『ウクレレ上達100の裏ワザ』、『目で見て確認DVDウクレレ』、『気づいた人から上手くなる! ギタリストのハテナに答えます!』、『ギターで作曲する方法とほんの少しのコード理論』(すべてリットーミュージック刊)などを執筆。

東京でギター/ウクレレ楽器教室も。

◎公式サイト→https://blog.goo.ne.jp/ichimuramasaki