実は“F”よりも難しい!?Bコードの押さえ方 実は“F”よりも難しい!?Bコードの押さえ方

実は“F”よりも難しい!?
Bコードの押さえ方

“Fが押さえられなくて挫折・・・・・”、初心者がギターをやめてしまう理由の筆頭がこれだ。が、実はそのFより難しいと思われる定番のメジャー・コードがある。それが“Bコード”。Fよりも指のストレッチが必要で、かつ指が寝てしまって1弦の音がミュートされがちなのが難しいポイントだろう。これをしっかり鳴らせることができれば、ほかの一般的なコード・フォームは制覇できるはず。初心者にとってのラスボスを一緒に攻略していこう。

写真/文=編集部 図版作成=石沢功治

押さえ方は2種類、
自分に合った押弦を選ぼう。

Bコードの押さえ方にはふたつのパターンがあります。2弦から4弦の4フレットを薬指でセーハしてしまうパターンA(下図①)と、中指、薬指、小指の3本をそれぞれ4弦、3弦、2弦の各4フレットに割り当てるパターンB(下図②)。曲中の流れによって使い分けができると便利なので、両方に対応できるのがベストですが、まずは自分のやりやすいほうを完璧にマスターしましょう。

Bコードの押さえ方A
図①:パターンA
Bコードの押さえ方B
図②:パターンB

【全体のポイント】 人差指の「側面」で押さえ、かつ6弦もミュート!

人差指の先で6弦に触れることでミュート
人差指の先で6弦に触れることでミュート。

人差指で2フレットをセーハする際、指の「腹」ではなく「側面」で押さえることがポイントなのは、Fコードを押さえる時と同様。そのポイントについては、[諦める前に読んでほしい、Fコードの押さえ方]という記事で解説しているので、そちらも合わせてチェックしてみて下さい。

Bコードにおける人差指セーハのポイントは、指先で6弦をミュートしなければならないということ。“6弦をミュートせねば!”と思っていると意外と位置どりが難しく思えるかもしれないが、5弦を押さえる場所を人差指の先ではなく、第一関節の半分あたりの部分を目安にしてみると、自然とミュートされるはずです。

【パターンAのポイント】 “小指は添えるだけ”

薬指で2〜4弦をまとめて押さえるパターンAの方法は、手の小さな人にとっては自然な指の開き方で押さえられるのがメリットでしょう。

でも、なかなか力を入れづらい薬指で、かつ1弦のミュートを回避するために反らなくてはならないという縛りのため、きれいに音が鳴りづらい人も多いと思います。

指を反る時のポイントとしては、薬指全体で押弦するイメージではなく、第一関節あたりに力を集中させて2弦あたりはその余力で押さえられているような形を意識すると良いでしょう。

また、ここでオススメなのは、薬指の押弦を小指でサポートする方法。写真のように薬指のうえに小指を添えて、2弦付近を押弦する力をプラスしてあげて下さい。

薬指に小指を添える
薬指に小指を添えて押弦サポート!

【パターンBのポイント】 全指稼働で1弦のミュートを回避!

全部の指を稼働させて、2〜4弦を小指〜中指で押さえるパターンB。この押さえ方のメリットは、人差指以外の押弦が独立しているため、指を立たせることが比較的容易な点ですね。

それによって、パターンAでありがちな「1弦がミュートされてしまう」ことを回避することができるんです。ただ、人差指と中指の間がかなりストレッチするため、手の小さい方やロング・スケールのギターを弾いている人にとっては少し厳しいかも?

4フレットを3本の指で

【裏ワザ】 元も子もないけど、1弦鳴ってなくてもよくない?

さて、ここまでは1弦のミュートを回避することが至上命題でした。ただ、コードの構成音を見てみると、5弦からB、F♯、B、D♯、F♯。つまり、“1弦が鳴っていなくても4弦で同じF♯が鳴っているから、別にミュートしちゃっても良いじゃん”という考えも、簡単な弾き語り程度であればOKだと思います。

ただ、トップ・ノート(最高音)として何が鳴っているかは非常に重要なので、しっかりと押さえること“も”できることが理想ですよね。

ただ、“1弦もしっかり鳴らしたいけど、難しくてできない”という人のために、とっておきの裏技を教えましょう。ズバリ、3弦ルートの省略Bコード(下図参照)!

3弦ルートのBコード
これも立派なBコード!

もっと知りたい人は

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