エレキ弾きにオススメしたい20万円以下のアコギを聴き比べ! エレキ弾きにオススメしたい20万円以下のアコギを聴き比べ!

エレキ弾きにオススメしたい
20万円以下のアコギを聴き比べ!

ステイ・ホームにぴったりな楽器=アコースティック・ギター。今回ギター・マガジン2021年1月号では、“1本目~2本目にアコギを買うエレキ・ギタリスト”をターゲットにオススメのモデルをチョイス、プロ・ギタリスト野村大輔に試奏音源を収録してもらいました。本記事では20万円以内のモデル4本を紹介!  10万円以下のモデルを紹介した記事はページ下部からチェックして下さい!

デモ音源制作&試奏:野村大輔 解説:熊谷和樹 撮影:星野俊(ギター)、ほりたよしか(集合写真) 


まずは全部聴き比べてみよう!

1. ASTURIAS
SOLO STANDARD S

Specifications ●ボディ:シトカ・スプルース単板(トップ)、インディアン・ローズウッド(サイド&バック)●ネック:マホガニー●指板:ローズウッド●フレット:20●スケール:645.2mm●ピックアップ:なし●ブリッジ:ローズウッド●ペグ:ゴトー
価格 : 180,000円
問:ロッコーマン(☎︎03-3980-1001)

SOUND SAMPLE by Daisuke Nomura(※PU非搭載のためライン音源なし)

ソロ・ギター演奏にも適した
抜群のトーン・バランス

アストリアスは福岡県に工房を構える老舗メーカー。クラシック・ギターの製作で有名だが、スティール弦においても多くの名器を生み出しており、ソロ・ギタリストを中心に高い支持を集めている。本器は同社がソロ・ギターでの使用を想定して開発した“ソロ・シリーズ”からの1本。インストの演奏に耐える優れたトーン・バランスと、スキャロップド・ブレイシング採用による軽快なレスポンス、ハイポジションも弾きやすいカッタウェイ付きボディの採用などが特徴。ネック・グリップはやや薄めで、弦高も低く設定されており、エレキ弾きにも親しみやすい演奏性になっているのもポイントだ。

Pickup Detail

ボディ・バックにはジグザグ模様があしらわれている。さりげない中に気品の漂うデザインが見事だ。

2. Martin
GPC-11E

Specifications ●ボディ:シトカ・スプルース(トップ)、サペリ(サイド&バック)●ネック:セレクト・ハードウッド●指板:リッチライト●フレット:20●スケール:645mm●ピックアップ:フィッシュマンMX-T●ブリッジ:リッチライト(モダン・ベリー)●ペグ:クローム・エンクローズド・ギア●付属品:ソフトシェル・ケース
価格 : 190,000円
問:黒澤楽器店(☎︎03-5911-0611)

マーティンらしい濃厚な生鳴りと
ライブでの実用性を兼ね備えた1本

アコースティック・ギターの草分けにして、今なおトップ・ランナーとして君臨するマーティン。GP(グランド・パフォーマンス)は、000とドレッドノートの中間程度のサイズで、さまざまなライブ・シーンを想定した万能的なコンセプトを持つボディ・シェイプだ。ボディ材にはスプルースとサペリが使用されている。生音はマーティンらしい濃厚な響きで、GPボディ用に開発されたネック・グリップも非常に弾きやすい。フィッシュマンと共同開発したPUシステムも優秀で、アンプリファイ時にも生音の質感を残したナチュラルなサウンドを出してくれる。

Pickup Detail

サウンドホールを覗くと、バックライト付きのチューナーが。1弦側に目を落とすだけでチューンングができる。実に便利!

3. TAKAMINE
TSP178AC SBB

Specifications ●ボディ:メイプル●ネック:メイプル●指板:エボニー●フレット:21●スケール:630mm●ピックアップ・システム:CT-IIIN(TSP)●ブリッジ:ローズウッド●ペグ:301-05C●カラー:SBB●付属品:セミ・ハードケース(SH-100T)
価格 : 200,000円
問:高峰楽器製作所(☎︎0573-75-4188)

シンライン・ボディの弾き心地と
オール・メイプルの明るい音を味わえ!

本器は、コンパクトで取り回しの良い100シリーズをベースに、ボディを薄く仕上げることで、よりエレキ・ギターに近い弾き心地を実現したモデル。その分生鳴りの音量は抑えめになるが、フィードバック耐性は高められており、ライブ・ギターとして高い性能を誇る。サウンドはオール・メイプル・ボディの明るくクリスピーな質感が特徴的で、大編成のバンドの中でも埋もれない抜けの良さを持っている。ボディ・サイドに取り付けられたCT-IIINプリアンプは、コンパクトながら3バンドEQとチューナー、ノッチを搭載した高機能なもので、特に5段階で細かく帯域を指定できるノッチの搭載は心強い。

こちらのモデルにはCT-IIINプリアンプを装備。0〜5Kで帯域を設定できるノッチを搭載し、シビアな音作りが可能だ!

4. Taylor
210ce Rosewood Plus

Specifications ●ボディ:シトカ・スプルース(トップ)、レイヤード・ローズウッド(サイド&バック)●ネック:トロピカル・マホガニー●指板:エボニー●フレット:20●スケール:647.7mm●ピックアップ:エクスプレッション・システム2(ES2)●ブリッジ:エボニー●ペグ:テイラー・ニッケル●付属品:エアロケース
価格 : 200,000円
問:山野楽器海外営業部(☎︎03-3862-8151)

生音/ライン双方で高い実用性を誇る
パワフルなドレッドノート

テイラーの200シリーズはシトカ・スプルース単板トップとローズウッド合板でボディを構成したラインナップ。本器はそのカッタウェイ付きドレッドノート・モデルだ。パワフルな中低域を持つドレッドノートらしい響きだが、その中にもテイラー独自のバランスの良さがあり、プレイ・スタイルを選ばない懐の深さを持つ。ナロー・ネック仕様でプレイアビリティが高いのもポイントだ。ピックアップは定評あるオリジナル・システム、ES2を搭載。シンプルな操作で素晴らしいアンプ・サウンドを得ることができる。グロス仕上げのボディや新型エアロケースを付属しているのが“Plus”の特徴。

Pickup Detail

2014年に開発されたテイラーの新機軸PUシステム“ES2”のコントロール部。奥からベース、トレブル、ボリューム。

デモ音源を弾いたのはこの人!

野村大輔

のむら・だいすけ○エレキ・ギター、アコースティック・ギターの両刀使いで、歌の良さを引き出し曲に溶け込むようなギターアレンジを得意としている。また、幅広いジャンルをカバーしつつもブルースをベースにしたプレイ・スタイルを持ち味としたギタリスト。様々なバンド活動をしながら10代でギター講師の仕事を開始し、現在ではレコーディングサポート、ライブサポート、作曲、編曲、プロダクトスペシャリスト、執筆活動など幅広く活動を続けている。

『ギター・マガジン2021年2月号』
特集:ジミー・ペイジ、かく語りき

1月13日発売のギター・マガジン2021年2月号では、本記事で紹介しているモデルをNAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)とReiが試奏レビュー! ぜひ合わせてチェックしてみて下さい!

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