BOSS SD-1活用術野村義男 BOSS SD-1活用術野村義男

BOSS SD-1活用術
野村義男

取材・文=井戸沼尚也 機材写真=星野俊 デザイン・図版=猪野麻梨奈

BOSS SD-1の魅力を6人のギタリストが語る本企画の第2弾は野村義男だ。SD-1の発売年は1981年で、野村がTHE GOOD-BYEでデビューしたのは1983年。彼のアイドルからミュージシャンへの移行期を裏で支えていたのはSD-1だった?

YOSHIO’S SETTING

【セッティング解説】TONEは11時程度まで下げる場合もあるが、基本的にはこのセッティングで歪みを作り、ソロではイコライザーをブースターとして加える方法で使っていたそうだ。

ピッキングを鍛えられました

 僕はもともとBOSSが大好きだから、昔はOD-1を2台同時に使っていたこともあるんですよ。バッキング用とソロ用に1台ずつ用意して、ソロでは両方踏むような使い方をしていましたね。そのうちにSD-1が登場して、当時すぐに飛びついたのを覚えています。やっぱりTONEが付いたのが魅力的で、音が抜けるし、歪みも少し増したように感じました。当時はディストーションじゃない“オーバードライブ”って、新しい歪みだったんですよ。キレイに歪むし、暴れん坊じゃないから使いやすい。メタルの人も含めてみんな使っていました。

 その頃の僕は、SD-1で基本の歪みを作って、ソロはEQでブーストするっていう使い方ですね。THE GOOD-BYEの3枚目~5枚目くらいのアルバムの歪みはSD-1の音だと思う。その頃は移動も多かったし、コンパクトなエフェクター・ボードを持ってさっと移動できたのはありがたかったですよ。その後はどんどんシステムも大きくなって、デジタルのラックとかを使うようになって、歪みも変わっていったんだけど……とにかく、あの頃にSD-1を使ったことでピッキングが鍛えられましたね。それほど歪みが深くはないので、もっと歪ませたい時には右手ががんばらないといけない(笑)。ギタリストとして成長期だった僕を、鍛えてくれた1台なんです。

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PROFILE

のむら・よしお●1983年にTHE GOOD-BYEでデビュー。その後、自身が中心となり三喜屋野村モーター’S BAND、RIDER CHIPSなどを結成。膨大な機材を所有する屈指のギター・コレクターとしても知られる。

LAST RELEASE

『440Hz with 〈LIFE OF JOY〉』野村義男

エムアイティギャザリング/PEG-44019

 本記事は『ギター・マガジン2020年9月号』にも掲載されています。表紙巻頭特集は「シティ・ポップと夏。〜とろける極上ギター・ソロ篇」。ぜひチェックしてみて下さい!