ナイア・イズミの愛用機材ギター変遷、使用アンプやオーディオI/Oまで ナイア・イズミの愛用機材ギター変遷、使用アンプやオーディオI/Oまで

ナイア・イズミの愛用機材
ギター変遷、使用アンプやオーディオI/Oまで

トレードマークであるジャズマスターだけでも何本も所有しているナイア・イズミ。本人の撮影協力のもと、彼の使用ギターやアンプ、エフェクター、そして普段のトラックメイキングで使用しているDTM機材周りについても紹介しよう。

文=福崎敬太 写真=本人提供

Guitars

①Fender Jazzmaster 1966 Reissue

上画像に写っているジャズマスターはどれも同じくらいの頻度で使われている印象だが、最新作のレコーディングでメインとして活躍したのが本器。1966年製リイシュー・モデルで、ネックのバインディング、指板のドット・インレイが特徴だ。ブリッジとトレモロ・ユニットはマスタリー製に交換している。

②Fender American Ultra Jazzmaster

ナイアのInstagramなどでもよく見るプラズマ・レッド・バーストのアメリカン・ウルトラ・ジャズマスター。コンパウンド・ラジアス指板やムスタング・タイプのブリッジといった実践的な仕様のモデルだが、ナイアはマスタリー製ブリッジ&トレモロに交換して使用している。

③Fender American Professional Jazzmaster

2019年の限定モデルである、ソリッド・ローズウッド・ネック仕様のアメリカン・プロフェッショナル・ジャズマスター。ムスタング・タイプのブリッジやプリセット・コントロールがない点が特徴のアメプロ1stシリーズで、スカイ・バースト・メタリックというボディ・フィニッシュも印象的。ナイアは2020年9月頃に入手した。

④2018 Fender Jazzmaster

様々な改造を経て現在に至っているメイン級の古株。現在はサテン・ウォルナット・フィニッシュだが、元はホワイトの“Tiny Desk Concert(下動画)”で手にしていた2018年製の1本だ。本器はブリッジ&トレモロをオリジナルのまま使っている。

⑤Fender American Acoustasonic Jazzmaster

フェンダーからのサポートを受けるナイアは、もちろん最新機種のアコースタソニック・ジャズマスターも入手している。ストラトキャスター・モデルのリリース時には、アンバサダーとしてデモ演奏なども行なっていたが、ナイアといえばジャズマスター。まだ活躍の場は少ないものの、普段から弾いているとのこと。

さて、こちらはナイアを有名にした“Tiny Desk Concert”の動画だが、前述したとおり彼が手にするジャズマスターは、上記④の現在ウォルナット・フィニッシュの1本だ。

そのリフィニッシュの過程は彼のInstagramで見ることができるので、気になる方はぜひ投稿を遡ってほしい。

動画を観ると、センター・ピックアップが増設され、上記インスタの投稿でもザグりが確認できる。このピックアップはア・リトル・サンダーというメーカーの製品で、5、6弦がベースをエミュレートしたサウンドに変換され、TRS端子の出力によって個別のアンプを鳴らすことができるというもの。“1人でプレイする際にバンドっぽいサウンドが作れるのだけど、 最近はやっぱりベーシストがいたほうが良いなと思ってあまり使っていないんだ”という理由から、はずしてしまったそうだ。

Moollon T classic

5〜6年前に入手したという、韓国のブランド=ムーロン(Moollon)のT classic。フェンダー・ロゴのビグスビーB5を搭載したカスタムTLタイプで、最新作『A Residency In The Los Angeles Area』でも少し使用しているとのこと。

Effects

【Pedal List】
①Keeley Electronics/Neutrino(エンベロープ・フィルター)
②Line 6/HX Effects(マルチ・エフェクター)
③Walrus Audio/R1 High Fidelity Stereo Reverb(リバーブ)
④Chase Bliss Audio/Blooper(ルーパー)
⑤BOSS/SY-1(ギター・シンセサイザー)
⑥MXR/iso-brick(パワーサプライ)

ナイア・イズミのライブ用ボードは頻繁に変化するが、現時点(2021年9月)はこれ。ギターからエンベロープ・フィルター①に入り、②〜④を通過してアンプへと出力されている。ギター・シンセ⑤は基本サウンドを担うマルチ②のセンド/リターンに接続され、飛び道具的に使用する。

マルチ②でロードしているプリセット・モデルは、歪みとしてティミー系の“Teemah!”とケンタウルス系の“Minotaur”、モジュレーションとしてテープ・マシン・シミュレーターの“Retro Reel”とリング・モジュレーター“AM Ring Mod”、ディレイ“Transistor Tape”、リバーブ“Search Light”。そして、追加のリバーブとして⑥が用意されており、ナイアは“HALL”モードで使っているようだ。

ライブ時はルーパー⑥を用いてアンサンブルを組み上げていき、1人バンド・スタイルで演奏している。

Amplifier

Fender ’65 Deluxe Reverb

ナイア・イズミのメイン・アンプはフェンダーのデラックス・リバーブ。2台あるのは単にバックアップである。最新作も所々でビンテージのVOX AC15やカラマズー製のミニ・アンプなどを使っているようだが、ほとんどはこのアンプで録音されている。

Desktop

ライブ映像やInstagramへの投稿動画を観たことがある人ならばご存知かと思うが、センスの高いトラック・メイキング術も彼の魅力の1つ。ナイアがトラック制作やギターの録音を行なうデスクトップ環境が上の写真だ。

オーディオ・インターフェースはフォーカスライトの18i8(第2世代/写真右下)、DAWソフトはAbleton Liveを愛用している。録音したギター・サウンドのパラ・データやビートを、AKAIのMPC LIVE II(写真中央下)に読み込んでトラック・メイキングに使ったりもしているそうだ。

卓上のセッティングは、MPC LIVE IIとボーカル用マイク(写真左)、ギター・アンプ用マイクを18i8上のミキサー(ヤマハMG06X)に入力し、バランス・アウトでオーディオ・インターフェースを経由しPCへと入力する。

DAW上でのギターの音作りはAbleton Liveに内蔵されているプラグインが基本だが、ほかにもLine 6のプラグインも気に入って使っている。写真上では、内蔵のリバーブ、フェイザー、フリークエンシー・シフターといったエフェクトのほか、出力を分けてビンテージ・テープ・シミュレーター=“RC-20 Retro Color”を使っているのがわかる。

アルバムでは実際の音をスタジオで録っているが、ライブ同期用のトラック・メイクやデモ音源はこういった環境で生み出されているようだ。

作品データ

『A Residency in the Los Angeles Area』
Naia Izumi

輸入盤/2021年7月30日リリース

―Track List―

01. Honesty
02. Natural Disaster
03. Six Inch Stilettos
04. Voodoo
05. Water
06. What Happened To Love?
07. Good At Being Lonely
08. Sad Song
09. As It Comes
10. Be Still
11. Personal Heaven
12. Hand In Hand
13. Soft Spoken (Sound City Version)

―Guitarist―

ナイア・イズミ