いまみちともたかの18年ぶりのソロ作『Uta-MONO Tomotaka IMASA Imamichi』のレコーディングで、メインで使用したギター4本をご紹介！ また、ライブ用ペダルボードに加え、レコーディングで使ったペダルも持ってきてくれたので、合わせて見ていこう。
文＝福崎敬太 撮影＝西槇太一
Fender Custom Shop／Stratocaster（K&T Mod.）
トレードマークのストラトキャスター、通称“改造デカヘッド”。K&Tピックアップを展開する高野順氏がリッチー・ブラックモアを目指して製作したピックアップを搭載。“トーン・ノブをプッシュするとコイル数がダブル（倍）になる”という仕様で、ハイ・パワーなサウンドが手に入るうえ、センター・ピックアップを排することによって、ミドル・ポジションはビンテージ・テレキャスターのような太いサウンドに。また、ピッキングをするとフロントPUのボビンに1弦が引っかかってしまうことがあったため、それを防止するスペーサーを追加している。
Fender／Parallel Universe Vol II Jazz Strat
近年メイン級の活躍をしている、フェンダーのジャズ・ストラト。2018年に発表されたパラレル・ユニバースVol.2シリーズのモデルで、その名のとおりストラトキャスターのボディにジャズマスターのネックやピックアップ、トレモロ・システムを搭載した1本だ。マスター・ボリューム的なボリューム・コントロールだったところを、一般的なビンテージ・スタイルのポットに変更。また、リア・ピックアップをK&Tによるカスタム・モデルに交換している。これはモズライトのハイ・パワー・ピックアップの中身をジャズマスター・ピックアップのケースに巻いたものだそう。
ThreeDots Guitars／T Model Prototype
スリードッツ・ギターズ（ThreeDots Guitars）のTモデルだが、こちらはEMG製ピックアップを搭載したプロト器。いまみちにとって人生初のアクティブ・ピックアップだそうで、“今まで苦手だったんだけど、すごく良い”とかなりお気に入り。“ビンテージ好きにもハマるアクティブPUサウンド”を目指したという本器は、トーン・コントロールでクランチ加減が調整できるようで、トーンを絞っていくとまろやかなクリーンまで出せるという。ただ、電池はコントロール・プレートをはずして交換する必要があるのが、プロトタイプゆえの難点。アルバム制作の終盤に入手し、そのままレコーディングでも使ったそうだ。
Gibson／J-185 with ToneWoodAmp
アコギのメインで使用したギブソンのJ-185。ボディ内にマグネットを設置して、ボディ・バックにToneWoodAmpが付けられるようになっている。このToneWoodAmpは、マイクからの入力にエフェクトをかけ、そのサウンドが実際に鳴るようにボディを振動させることで、生鳴りでもディレイやリバーブを再現するという優れもの。レコーディングではプレーンなサウンドで録音したが、スタジオライブ企画『カメを止めるな！』では、エフェクト音をエアー・マイクで録音しているとのことだ。
Pedalboard
【Pedal List】
①BOSS／VB-2（ビブラート）
②idea sound product／IDEA-TBX ver.1（ブースター）
③Custom Audio Japan／Loop and Link II（スイッチャー）
④Durham Electronics／Sex Drive（ブースター）
⑤BOSS／VO-1（ボコーダー）
⑥J. Rockett Audio Designs／The Dude（オーバードライブ）
⑦One Control／Red Strawberry Over Drive（オーバードライブ）
⑧One Control／Sea Turquoise Delay（ディレイ）
⑨One Control／Sonic Blue Twanger（プリアンプ）
⑩Radial／Relay Xo（スイッチャー）
ライブ用のペダルボード。スイッチャー内の入れ替わりは激しく、“おそらく4月には変わっている”そうだが、現時点のラインナップを紹介しておこう。
接続順は①〜④で、スイッチャー③のループ1〜4に⑤〜⑧、インサート・ループに⑨がつながれている。ループ5はスイッチ機能にしており、ボーカル・マイクの出力をボコーダー⑤に切り替えるために、マイク用のスイッチャー⑩の外部スイッチとして使用。
『Uta-MONO Tomotaka IMASA Imamichi』では、本ボードのペダルも多く使用した。
作品データ
『Uta-MONO Tomotaka IMASA Imamichi』
いまみちともたか
D.SKH-E／DSKH-2106／2022年2月16日リリース
―Track List―
01. ブリキのギターに愛を込めて-Tin man’s Ax-
02. SPICY-月下絶頂美人-
03. The 80’s-エイティーズ-
04. -AREEGATO- あり~がとう
05. J@B T@LK
06. パレードは中止 -lockdown parade-
07. 夢遊 -dream play-
08. カリスマ-Charisma-
09. 嘘のようなマジな話 -Truth lies here-
10. ぼくらのバックナンバー -centerfold mystery-
11. All Okay
12. 「うまくやれ」-Reboot-
13. How Do You Do?
―Guitarist―
いまみちともたか
