オススメのギター用クリップ・チューナー13選【2022年版】 オススメのギター用クリップ・チューナー13選【2022年版】

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オススメのギター用クリップ・チューナー13選【2022年版】

ライブ中やスタジオ練習……どんなシーンでも気持ち良い音でギターを演奏するにあたって、必要不可欠な存在であるクリップ・チューナー。最近は数多くのブランドから個性豊かなものが発売されており、実に選択肢が多い。それゆえに、どれが一番使いやすく自分に最適なものなのか、迷ってしまう人も多いのではないだろうか。

そこで今回は、近年登場した最新モデルから定番モノまで、ギタリストなら1つは絶対に持っておきたいクリップ・チューナー13機種を一挙紹介! 機能性や精度、取り回しの良さという点から、西田修大に徹底検証してもらった。

取材・文:西本勲 撮影:小原啓樹(部分写真) デザイン:久米康大
※本記事はギター・マガジン2022年3月号の特集『2022年版 1つは必ず持っておきたい! 定番クリップ・チューナー13選』を再編集したものです。

試奏するのは……西田修大

にしだ・しゅうた
●1988年生まれ、広島県出身。中村佳穂BANDや君島大空合奏形態、Songbook Trio、Ortanceなど、数多くのアーティストのギタリストとして活躍中。愛器はフェンダーカスタムショップ製ジャズマスター。約20台ほどのペダルを駆使したエフェクティブなプレイに定評がある。ギター・マガジンの「NEW PRODUCTS REVIEW」のレビュアーを務めるほか、『エフェクター・ブック』(シンコーミュージック刊)にもたびたび登場するなど、機材好きとしても知られる。

Twitter:https://twitter.com/nsd_st
Instagram:https://www.instagram.com/shuta_nishida

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BOSS/TU-10

同社ペダル型で馴染み深い多彩な画面表示

クリップ・チューナーの中でもロングセラーの製品で、クリップと本体が一体化したデザインが特徴。メーターが左右に流れてピッチの高低を示すストリーム・モードや、ピッチが合うとメーターが左右から中央に流れてチューニング完了を知らせるアキュピッチ・サインなど、同社のペダル型チューナーを踏襲したディスプレイ表示機能も搭載。本体色はブラック(写真)のほか、ブラウン、ブルー、レッド、シルバーをラインナップ。

左ボタンで基準ピッチやフラット・チューニングなどの機能を選択し、右ボタンを押すことでそれらを調整。電源ボタンは本体上面に設けられている。

「ファンが多く長年信頼されている1台。」

西田 今回試した中では一世代前の製品ですが、今でもファンが多く長年信頼されている1台ですよね。メーターの動きや操作性がBOSSのTU-2やTU-3にかなり似ているので、あれを使っていた人にはとてもしっくりくる製品だと思います。装着時に角度を変えられるタイプではないですが、耐久性に優れたしっかりした作りは安心感がありますね。

BOSS/TU-10

ボス/ティーユー10

【スペック】
測定範囲:C0(16.35Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=436~445Hz
測定精度:±1セント
モード:クロマチック
表示モード:セント表示/ストリーム表示
トランスポーズ:レギュラー~5半音下げ
ディスプレイ:バックライト付きカラー液晶
電源:CR2032型リチウム電池×1
電池寿命:約12時間(カラー)/約24時間(白黒)
外形寸法:73(W)×33(D)×62(H)mm
重量:45g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
3,300円(税込)

【問い合わせ】
ローランドお客様相談センター TEL:050-3101-2555 https://www.boss.info/jp/

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BOSS/TU-03

高性能チューナーとメトロノームを一体化

 高性能チューナーとメトロノームを一体化した製品。チューナーとしてはギター/ベースなど5つのモードを備えるほか、半音下げ/1音下げチューニングにも対応。メトロノームは多彩なパターン/ビートを内蔵スピーカーで鳴らすだけでなく、音を出さないディスプレイ表示だけのモードもあり、ライブやリハーサルでのテンポ確認でも活用できる。チューナーの基準ピッチをスピーカーから出して、複数のメンバーで同時にチューニングすることも可能。

中央ボタンの長押しでチューナー/メトロノームが切り替わる。写真左のボタンを押して、基準ピッチ音の出力、メトロノームのON/OFFが可能だ。写真右ボタンは半音下げ/リズム・パターンの調整ができる。

「練習時に欲しい2つの機能を1つに!」

西田 ギターを練習する時にあると嬉しい、チューナーとメトロノームの両ツールをこの1台でカバーしているのが大きな魅力ですね。どちらも必要な機能をしっかり備えていて、それぞれが単体でも十分使えるほど。ディスプレイは単色表示ですが、チューニングが合うと画面全体がオレンジから緑に変わるという、見やすさを考えた工夫はとても良いと思います。

BOSS/TU-03

ボス/ティーユー03

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=430~450Hz
測定精度:±1セント
モード:クロマチック/ギター/ベース/ヴァイオリン/ウクレレ(C)
フラット・チューニング:レギュラー~2半音下げ
メトロノーム:テンポ=30~250、リズム=8種類、ビート=0~9
ディスプレイ:バックライト付き液晶
電源:CR2032型リチウム電池×1
電池寿命:約8時間(使用状態によって異なる)
外形寸法:66(W)×42(D)×35(H)mm
重量:40g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
2,200円

【問い合わせ】
ローランドお客様相談センター TEL:050-3101-2555 https://www.boss.info/jp/

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BOSS/TU-05

コンパクトで視認性の高い充電式タイプ

 コンパクトな機能性を備えたシンプルなデザインの本体に、視認性の高い大型ディスプレイを搭載したクリップ・チューナー。幅広い弦楽器に対応した4つのチューニング・モードのほか、基準ピッチの変更ができるキャリブレーション、3半音までのフラット・チューニングなどの機能も備える。内蔵の充電式バッテリーで最大10時間の連続使用が可能で、本体のマイクロUSB端子を介してコンセントやモバイル・バッテリーなどから充電することができる。

右ボタンの長押しで電源ON/OFFができ、普通に押すと基準ピッチ変更とフラット・チューニング機能が切り替わる。左ボタンでそれらを調整でき、モード切り替えも可能。

「現代のチューナーにふさわしいスペック!」

西田 チューナーとしての基本性能はBOSSならではのしっかりしたもので、現代のチューナーにふさわしいスペックを備えています。特に素晴らしいのは充電式だというところ。ランニング・コストがかからないし、電池の残量も表示されるので、いつまでもつかわからないという不安がありません。今後はこういうタイプが増えていく可能性を感じます。

BOSS/TU-05

ボス/ティーユー05

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=431~449Hz
測定精度:±1セント
モード:クロマチック/ギター/ベース/ウクレレ
トランスポーズ:レギュラー~3半音下げ
ディスプレイ:バックライト付きカラー液晶
電源:リチウム・ポリマー電池
電池寿命:約10時間(使用状態によって異なる)
外形寸法:42(W)×48(D)×58(H)mm
重量:35g
付属品:充電用USBケーブル

【価格】
2,750円(税込)

【問い合わせ】
ローランドお客様相談センター TEL:050-3101-2555 https://www.boss.info/jp/

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Fender/Bullet Tuner

“弾丸”型のデザインが特徴的な世界最小クラス

フェンダーからは現在3機種のクリップ・チューナーが発売されているが、これはBullet=弾丸という名のとおり円筒型のデザインが特徴的な、世界最小クラスの製品。基本的なチューニングのみに機能を絞り込み、ノイズの影響を受けづらいバイブレーション・センサーを搭載してエレキ/アコギ/ベースの正確かつスムーズなチューニングを可能にしている。本体のカラーはブラック(写真)/シルバーの2種類をラインナップ。

ディスプレイの反対側に電源スイッチ1つだけというシンプルな操作部。“カチッと手応えのあるスイッチで快適に押せます”と西田。

「質実剛健で必要最小限のシンプルさが◎。」

西田 こんなに小さいと見づらいかもなと思ったのですが、ディスプレイのフチをうまく使ったLEDメーターがけっこう見やすく、反応も速くて、チューニング時の不安は感じませんでした。スイッチも1つで440Hz固定なので誤操作の心配もなく、ライブで素早くチューニングしたい時にピッタリ。まさに質実剛健、必要最小限のシンプルさが好印象!

Fender/Bullet Tuner

フェンダー/バレット・チューナー

【スペック】
測定範囲:A(27.5Hz)~C(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=440Hz
測定精度:±1セント
モード:クロマチック
ディスプレイ:高輝度LED
電源:LR44型アルカリ電池×2
外形寸法:14(W)×36.6(D)×38.8(H)mm
重量:13.5g
付属品:動作確認用電池

【価格】
2,420円(税込)

【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://fender.co.jp

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Flanger/FT-12C

カラー・ディスプレイ搭載で操作性も良好

 コンパクトな本体でありながら、カラー液晶ディスプレイと豊富な機能を備えたクリップ・チューナー。基準ピッチを変更できるキャリブレーションのほか、ウクレレ、バイオリンを含む5種類のチューニング・モードと、管楽器向けの移調機能を用意。操作ボタンは2つだけのシンプルな作りで、チューニング・モードやピッチの設定は電源を切っても保存される。待機時間5分で動作するオート・パワー・オフ機能もしっかり搭載。

上のボタンは基準ピッチ変更。下のボタンはモードの切り替えができ、長押しで電源ON/OFFを行なう。

「自宅に1個、ギター・ケースに1個。」

西田 まず、実売価格が1,000円以下というのが凄い。自宅用に1個、常にギター・ケースに入れっぱなしにしておく用に1個という感じで、複数買っても経済的負担が少ないのは嬉しいです。斜めからだとディスプレイが少し見づらかったり、反応があまり速くないのは価格相応ですが、チューナーに求められる機能がほぼ全部あるのは魅力ですね。

Flanger/FT-12C

フランジャー/エフティー・12シー

【スペック】
測定範囲:A0(27.5Hz)~C8(4186Hz)
基準ピッチ:A4=430~450Hz(1Hz単位)
測定精度:±1セント以内
モード:クロマチック/ギター/ベース/バイオリン/ウクレレ
移調範囲:C/F/B♭/E♭
ディスプレイ:カラー液晶
電源:CR2032型リチウム電池×1
外形寸法:55(W)×35(D)×30(H)mm
重量:23g(電池含まず)
付属品:動作確認用リチウム・ボタン電池(CR2032)

【価格】
880円(税込)

【問い合わせ】
有限会社プラグイン info@chuya-online.com

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peterson/StroboClip HD

小型ながら繊細かつ正確なチューニングが可能

ストロボ・チューナーの老舗として知られるピーターソンのクリップ・チューナー。ストロボ表示が前モデルであるStroboClipよりも細かくなり(128分割→192分割)、小型ながら繊細かつ正確なチューニング性能がより向上したモデル。50種類の豊富なチューニング・モードを選択できるのも大きな特徴で、12弦ギターや7弦ギター、バンジョー、ラップ・スティール、クラシックで使われる様々な音律など50種類が用意されている。

中央ボタンで電源ON。長押しでプリセット選択状態になり、左右のボタンで50種類のチューニング・モードの切り替えが行なえる。

「さすが本家本元だと思いました。」

西田 やはり精度の高さは圧倒的です。ストロボ・チューナーは慣れていないと使いづらい印象がありますが、これはとても見やすい。さすが本家本元だと思いました。幅広い楽器と音律をカバーしているところにも本気を感じます。カポを装着した時に移調表示してくれたり、ドロップ・チューニングにも対応していたりと、この価格も納得の製品です。

peterson/StroboClip HD

ピーターソン/ストロボクリップ・エイチディー

【スペック】
測定範囲:C0(16.35Hz)~B6(1975.53Hz)
基準ピッチ:A4=390~490Hz
測定精度:±0.1セント
モード:50種類
移調範囲:-4~+7&C/F/B♭/E♭
ディスプレイ:液晶
電源:CR2032型リチウム電池×1
外形寸法:61(W)×45(D)×30(H)mm
重量:37.5g
付属品:動作確認用電池

【価格】
12,100円(税込)

【問い合わせ】
日本エレクトロ・ハーモニックス TEL:03-3232-7601 www.electroharmonix.co.jp

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KORG/AW-OTG

有機ELディスプレイの高精度なモデル

スマートフォンやテレビなどでお馴染みの有機ELをディスプレイに採用し、見る角度や周囲の明るさの影響を受けにくい視認性の高さを実現したクリップ・チューナー。標準的な針式の表示に加えて、音のズレを直感的に認識できるアニメーションなど11種類の表示モードが用意されている。弾いたコードの名前をディスプレイに表示してくれる和音検出機能や、±0.1セントの高精度なチューニングが行なえるストロボ・モードも搭載。

高精細なディスプレイを活かしたアニメーション表示。西田曰く“意外とわかりやすくて、ゲーム感覚でチューニングできそう”とのこと。

「反応が抜群に速く、コード検出機能も便利。」

西田 最初に感じたのは、反応がとても速いこと。試しに♩=120で8分音符を弾いても1音ずつ表示されるくらい速く、ディスプレイの見やすさもあって気持ち良くチューニングできます。角度調節の自由度も高いです。コード検出機能は、パッと弾いた和音をバンド・メンバーに伝えたいけどコード名がわからない時などに重宝すると思います。

KORG/AW-OTG

コルグ/エーダブリュー・オーティージー

【スペック】
測定範囲:A0(27.5Hz)~C8(4186Hz)
基準ピッチ:A4=436~445Hz(1Hz単位)
測定精度:±0.1セント以内(ストロボ・モード時)
モード:クロマチック
ディスプレイ:有機EL
電源:単4型電池×1
電池寿命:約18時間(A4連続入力、アルカリ乾電池使用時)
外形寸法:51(W)×64(D)×71(H)mm
重量:35g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:5,940円前後)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

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KORG/GripTune

ワンタッチ装着できる極小&超軽量クランプ式

わずか13gという、同社のチューナーでは最小/最軽量のモデルで、取り付け部分はクリップではなくクランプ方式を採用。厚さ14~22mmのヘッドにワンタッチで装着でき、エレキ・ギターからクラシック・ギターまで幅広く対応する。ディスプレイは音名表示を大きく確保し視認性も十分なうえ、見やすい向きに角度調節も可能だ。メーター表示を上下逆転できるリバース機能も備えられており、ヘッドの表裏を問わず取り付け位置の自由度が高いのも特徴。

今回試した中では唯一、クランプ方式を採用。西田は“スタイリッシュで新しい感じがするし、装着/取り外しもしやすそう”とのこと。

「とても小さくてさりげなく装着できる!」

西田 海外メーカーの同じようなサイズのチューナーを使ったことがあったのですが、それはあまり精度が良くなかったんです。でもこれはけっこう精度が高くて反応も速い。本体がとても小さくてさりげなく装着できるわりに、表示は大きいので見やすいです。値段も手頃で、多くを求めずシンプルでしっかりしたチューナーが欲しいという人には良いと思います。

KORG/GripTune

コルグ/グリップチューン

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=440Hz
測定精度:±1セント以内
モード:クロマチック
ディスプレイ:LED
電源:CR2032型リチウム電池×1
電池寿命:約17時間(A4連続入力時)
外形寸法:43(W)×29(D)×24(H)mm
重量:13g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:1,925円前後)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

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KORG/Sledgehammer Custom 100

3Dビジュアル・メーター搭載で超高精度

同社のラック・マウント/ペダル・チューナー、Pitchblackシリーズに用いられている3Dビジュアル・メーターをクリップ・チューナーに搭載したモデル。レギュラー・モード以外に、ストロボ・モードとハーフ・ストロボ・モードを備え、細かい誤差まで追い込む超高精度のチューニングを行なえる。筒型の本体を活かして、コイン型電池より容量の大きい単4形電池を使用し、アルカリ電池で約100時間という長寿命を実現している。

本体左右にはペグを回すような感覚で操作可能なシャトル・スイッチが装備され、右側(写真)でピッチ変更、左側で電源ON/OFFを行なうことができる。

「視認性も良く、電池面では最強に近い!」

西田 ディスプレイは一般的な表示と少し違いますが、決して難しくなく、視認性がとても良くてチューニングしやすいです。あと、クリップ・チューナーっていつの間にか電池が消耗してしまっているイメージがあるので、100時間もつというのがとにかく素晴らしい。しかも手に入れやすい単4形が使えるので、電池の面では最強に近いと思います。

KORG/Sledgehammer Custom 100

コルグ/スレッジハンマー・カスタム100

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=436~445Hz(1Hz単位)
測定精度:±0.1セント(ストロボ・モード)
モード:クロマチック
ディスプレイ:LED
電源:単4形乾電池×1
電池寿命:約100時間(A4連続入力、アルカリ乾電池使用時)
外形寸法:64(W)×49(D)×66(H)mm
重量:37g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:4,125円前後)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

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KORG/PitchClip 2+

基本性能が格段にアップした最新型

コルグ・チューナーのベストセラー、Pitchclipシリーズの最新モデル。メーター表示のLED数がPitchclip 2の7個から17個に増え、ピッチのズレをより詳細に確認できるほか、4弦=Dと2弦=Bも大文字で表示するなど、視認性が向上。さらにキャリブレーションへの対応、ストロボ/ハーフ・ストロボ・モードの装備といった機能強化が図られている。クリップの装着位置を変えずに画面の向きを調整可能になったのも大きな変更点だ。

左ボタンは電源ON/OFF。右のボタンは通常表示/ストロボ/ハーフ/ストロボが切り替わるほか、長押しで基準ピッチの変更が可能となっている。

「手頃で質も良く、新たな定番になりそう!」

西田 Pitchclip 2にあったらいいなと思っていたところが網羅されていて、とても印象が良かったです。反応速度は上位機種ほどではありませんが、メーター表示のLEDが17個というのもちょうど良い。滑らかに動くので安定したチューニングができます。手頃な価格のままで全体の質が良くなり、新たな定番になりそうな製品だと思いました。

KORG/PitchClip 2+

コルグ/ピッチクリップ2+

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=436~445Hz(1Hz単位)
測定精度:±0.1セント
モード:クロマチック
ディスプレイ:LED
電源:CR2032型リチウム電池×1
電池寿命:約18時間(A4連続入力時)
外形寸法:51(W)×24(D)×38(H)mm
重量:19g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:2,750円前後)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

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KORG/PitchCrow-G

最もコンパクトで高スペックな一品

超高精度ファイン・チューニング機能を備え、約24時間もの長時間動作が可能なクリップ・チューナー。高スペックなモデルとしては最もコンパクトな製品だ。音名の横に弦番号が表示されるギター/ベース専用モードのほか、フラット設定(1~5半音)、カポタスト設定(1~7半音/ギター・モードのみ)も可能。さらに、ビギナーにも嬉しい“1弦巻きすぎ警告機能”も備えている。本体カラーはブラック(写真)とホワイトの2色をラインナップ。

右上は電源ボタン、その下のMボタンはチューニング・モードを切り替える。左上のCALボタンで基準ピッチ変更、その下のFCNボタンでフラット設定/カポ設定を行なう。

「ギタリストに寄り添ったやさしいチューナー」

西田 コンパクトなのに多機能で、ディスプレイはしっかり見やすいし、電池寿命が長いのもありがたい。使っている人が多いのもうなずけます。1弦巻きすぎ警告というのは面白い機能ですが、ギタリストなら1弦をどこまで巻いていいかわからないまま切ってしまったことが一度はあるはず。全体的に、ギタリストに寄り添ったやさしい製品だと思います。

KORG/PitchCrow-G

コルグ/ピッチクロウ・ジー

【スペック】
測定範囲:クロマチック=A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)/ギター=B1 flat5(46.25Hz)~E4 capo7(493.88Hz)/ベース=B0 flat5(23.12Hz)~C3(130.81Hz)
基準ピッチ:A4=436~445Hz(1Hz単位)
測定精度:±0.1セント以内(ファイン・チューニング)
モード:クロマチック/ギター/ベース
ディスプレイ:フルカラー液晶
電源:CR2032型リチウム電池×1
電池寿命:約24時間(A4連続入力時)
外形寸法:63(W)×56(D)×25(H)mm
重量:21g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:2,200円前後)

【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口 TEL:0570-666-569

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SNARK/ST-2

あらゆる楽器に対応した多機能型

 クリップから楽器の振動を拾うVIBモードと、マイクで音を拾うMICモードを搭載したクリップ・チューナー。ディスプレイはバックライト付きLCDで広い視野を確保しており、2ヵ所のジョイント部はどちらもボール式で自由な角度変更が可能。グリップは装着時の安定性を考慮した構造だ。ディスプレイ左上のボタンをタップしてテンポ確認ができるうえ、あらゆる楽器の音程に合わせられるトランスポーズなど多彩な機能を備えている。

背面の3つのボタンでピッチ変更などを行なう。サイドの赤いボタンはメトロノーム/タップ・テンポ用、スライド・スイッチでVIB/MICモードを切り替える。

「ライブ中のテンポ確認にも重宝します!」

西田 見た目が派手で好みは分かれるかもしれませんが、メーター表示が細かくて見やすいし、反応も速い。アイコンの点滅でテンポを教えてくれるサイレント・メトロノームも良い機能で、ライブ中にチューニングする流れで次の曲のテンポを確認できるので重宝すると思います。電源スイッチが表側にあるのも、とても使いやすいです。

SNARK/ST-2

スナーク/エスティー2

【スペック】
基準ピッチ:A4=415~466Hz
モード:クロマチック
タップ・テンポ:サイレント・メトロノーム
トランスポーズ:♭~♭♭♭♭
ディスプレイ:LCD
電源:CR2032型リチウム電池×1
外形寸法:60(W)×40(D)×80(H)mm
重量:38g(電池含む)
付属品:動作確認用電池、不織布製収納カバー

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:2,640円前後)

【問い合わせ】
キクタニミュージック https://www.kikutani.co.jp

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tc electronic/UNITUNE CLIP NOIR

クロマチック/ストロボ 両機能を備えたシンプル型

全弦同時チューニングが可能なPOLYTUNEのクリップ版と同じデザインで、本機は1本ずつチューニングを行なうシンプルなタイプ。先行発売された白いボディのUNITUNE CLIPに対し、こちらはブラック仕上げ+赤いボタンが印象的なルックス。チューナーとしての機能は基準ピッチのキャリブレーションに絞り、ディスプレイもLEDドットの組み合わせでシンプル極まりないが、ストロボ・モードも備えた意欲的な仕様となっている。

写真右側が電源ボタンで、手前の2つが基準ピッチ変更/表示モード切り替えボタン。文字表記のないシンプルなデザインだ。

「値段と性能を考えてもかなりの名作。」

西田 反応がもの凄く速くて、今回試した中ではトップクラス。LED表示がシンプルで、クールで高級感のあるデザインも個人的に好みです。本体の角度調整が一方向だけなので、装着する位置を決めづらいかもしれませんが、向きによって表示の方向が自動的に変わるのは便利です。値段と性能のバランスを考えても、かなりの名作だと思います。

tc electronic/UNITUNE CLIP NOIR

ティーシー・エレクトロニック/ユニチューン・クリップ・ノアール

【スペック】
測定範囲:A0(27.50Hz)~C8(4186.0Hz)
基準ピッチ:A4=435~445Hz
測定精度:±0.5セント(クロマチック)、±0.02セント(ストロボ)
モード:クロマチック/ストロボ
ディスプレイ:LED
電源:CR2032型リチウム電池×1
外形寸法:25(W)×60(D)×28(H)mm
重量:32g(電池含む)
付属品:動作確認用電池

【価格】
オープン・プライス(市場実勢税込価格:3,850円前後)

【問い合わせ】
エレクトリ https://www.electori.co.jp

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総評

目覚しい進化を遂げているクリップ・チューナー。
今や必須のアイテムと言っていい。

──西田

手軽に使えるだけでなくメインとして活用できる

 これまでも何度かギター・マガジンで試奏をさせてもらっていますが、正直今回の依頼をいただいた時は、さすがにそれぞれの違いを見出すのは難しいんじゃないかと思いました。バイパス式のチューナーのように、バッファーが違うから音も違うみたいなことはないし、厳密に言うと重さで鳴りが変わることもあるとは思いますが、それはちょっとマニアックすぎる。結局、機能とか操作性の話だけで違いをちゃんと見出せるのかな……と。でも実際に試してみると、どの製品も特徴が明解で、得意不得意がはっきり見えたので、めちゃくちゃ楽しかったです。大変でしたけど(笑)。

 クリップ・チューナーの一番の魅力は、やっぱり手軽さだと思いますね。手軽と言えば、最近はスマホのチューナー・アプリも普及していますが、マイクで音を拾うので周りがうるさい環境やライブでは使いづらい。その点では、手軽かつフレキシビリティのあるクリップ・チューナーに軍配が上がるでしょう。

 それと、最近のクリップ・チューナーは、性能もずいぶん良くなっている印象を抱きました。以前は反応が遅かったり精度が低かったり、周りの音が干渉して使えないことがあったり、明るい場所では表示が見えにくなかったりする製品も多く、実際に使うのは難しいなと感じていて。それが目覚しい勢いで改善されて、今やライブでもレコーディングでもメインで使えるアイテムになってきています。それこそメインのチューナーとして使うなら、ライブで足元のペダルを減らせるという利点もあるので、クリップ・チューナーは音質改善にも役立つと言っていいと思います。

 ここまで性能が良くなってくると、今後の課題は“見た目”かなという気がしますね。自分が旧世代の感性を持っているからなのかもしれませんが、ライブでギタリストがクリップ・チューナーをつけて演奏していると、変に目立つ気がして少し気になってしまうんです。今回試した中でも、小さくてスタイリッシュなモデルが増えている印象があるので、今後はさらに目立たなくて性能の良いクリップ・チューナーが出てくるんだろうなと思います。ただ、今の若い子たちはクリップ・チューナーを見慣れていて、“別に普通でしょ”という見方が多数派になっているかもしれませんね。

用途に合わせて複数持っておくのもいい

 最初に言ったように、それぞれの製品で得意不得意、向き不向きがあると感じました。クリップ・チューナーに限った話ではありませんが、使用するシチュエーションを大まかに分けると、ライブ、レコーディング、自宅になると思います。ライブでは素早くチューニングする必要があるので、シンプルで誤操作の可能性が低いもの。レコーディングに持って行くなら、A4=440Hz以外でも使えないと困る場合があります。

 反応速度はチューニングの快適さを左右するので、速いほど良いのは間違いありません。しかし精度に関しては必ずしも高ければ良い、低ければ良くないというわけではないと思います。あまりにも精度が高いと、チューニングが完了するのに時間がかかりすぎることになりかねないからです。例えばギタリストが2人いて、1人が精度が凄く高いチューナーを、もう1人が精度の低いチューナーを使ったとしたら、それぞれがチューニングを合わせて一緒に音を出しても、気持ち良い響きにはなりづらい。バンドでも、メンバー間のチューナーの精度の格差はなくしたほうがいいでしょう。

 自宅で1人でギターを弾いている分には、こうした向き不向きをあまり考える必要はありません。極論すると、6本の弦のバランスさえとれていれば、チューニングしなくてもいいんじゃないかとさえ思います。なぜならチューニングは、基本的にほかの楽器とピッチを合わせるためのものだから……。ずっと集中してチューニングばかりしていたので、そんなことまで考えてしまいました(笑)。

 クリップ・チューナーに話を戻すと、当たり前の話ですが自分のニーズに合ったものを選ぶのが大切だなと改めて思いました。小型軽量という利点を活かして、用途別に2、3個持っておくというのもいいかもしれません。ギター関連の機材の中でも特に進化が目覚しい分野なので、これからもどんな製品が出てくるのか、とても楽しみです。

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*この記事はギター・マガジン2022年3月号から転載したものです。

ギター・マガジン2022年3月号
特集:ギタリスト 布袋寅泰のすべて

5万字で語る46年のギター人生
超ロング・インタビュー「15の挑戦」

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西田修大