ブレない“9mmサウンド”を生み出す滝 善充の使用機材 ブレない“9mmサウンド”を生み出す滝 善充の使用機材

ブレない“9mmサウンド”を生み出す
滝 善充の使用機材

ギター・マガジン本誌の連載“9mm滝のまたやっちゃいました~世界の滝工房から”でも進捗を報告してくれていたペダルボードがついに完成! 気になるその内容も含め、最新作『TIGHTROPE』で活躍した滝 善充の最新使用機材を紹介しよう。

文=編集部 撮影=西槇太一

Guitars

ESP/Suffer

ESP/Suffer:前面
ESP/Suffer:背面

レコーディングでも活躍した不動のメイン器

中古で購入し、ピックアップをセイモア・ダンカンSH-6に交換して使用しているという、滝のシグネチャー・モデルとしてもおなじみのSuffer。『TIGHTROPE』ではほとんどの楽曲で本器を使用した。1ピックアップ、1ボリュームという潔い作りで、ラインナップが豊富なSufferシリーズの中でも“ハイミッドに寄ったかなり激しいサウンド”だと滝は語る。


ESP/Max Cavalera Signature AX

ESP/Max Cavalera Signature AX:前面
ESP/Max Cavalera Signature AX:背面

『TIGHTROPE』のカラーを決めた1本

菅原が“今作で一番活躍したのはこのマックス・カヴァレラモデルですかね”と語る、インパクト大なシェイプの1本。本器は2009年頃から、ライブとレコーディングの両方で長きにわたり活躍している。滝の所有器ではあるが、今作『TIGHTROPE』では菅原が本器を手にすることが多かったようだ。ピックアップにはセイモア・ダンカン製SH-6を搭載。また、低音弦でのミュート・プレイ時に共振を防ぐために、テイルピース側にスポンジを挟んでいる。


Godin/ACS Slim

Godin/ACS Slim:前面

Godin/ACS Slim:背面

楽曲を彩るオールマイティなエレガット

ソリッド・ボディを採用し、アコースティック系ギターの弱点であるハウリングを徹底的に抑えられたGodinのエレガット。『DEEP BLUE』(2019年)収録の「夏が続くから」でギター・ソロを録るために購入し、歪ませて使用。現在はエレガットとしても、飛び道具的な使い方としても、様々な場面で活躍してくれているとのこと。


YAMAHA/The FG

YAMAHA/The FG:前面
YAMAHA/The FG:背面

念願の“The” FG

数年前に実家近くのハード・オフで“ついに見つけた”というヤマハのThe FG。滝はFGシリーズのファンで、ビンテージのFGシリーズも所有。しかしフラッグシップ・モデルであるThe FGは持っておらず、ずっと探していたそうだ。念願叶って入手した本器は、ほかの個体と比べて、“シャラシャラと明るい音色が特徴”と本人談。

Pedalboard

Pedalboard

【Pedal List】
①MesaBoogie/High Wire(ブースター/ジャンクションボックス)
②滝工房製ライン・セレクター
③Maxon/CP9Pro+(コンプレッサー)
④Guyatone/SWR2(オート・ワウ)
⑤BOSS/SY-1(ギター・シンセサイザー)
⑥滝工房製ループ・ボックス
⑦YAMAHA/R100(リバーブ)※ボード下部に配置
⑧Providence/RX-L1(ライン・セレクター)
⑨YAMAHA/OC-01(オクターバー)
⑩BOSS/MO-2(オクターバー)
⑪Guyatone/MD3(デジタル・ディレイ)
⑫Guyatone/MD3(デジタル・ディレイ)
⑬BOSS/DD-6(デジタル・ディレイ)
⑭滝工房製ループ・ボックス
⑮EarthQuaker Devices/Dispatch Master(ディレイ/リバーブ)
⑯EarthQuaker Devices/Afterneath(ディレイ/リバーブ)
⑰BOSS/LS-2(ライン・セレクター)
⑱ARION/Stereo Chorus(コーラス)
⑲BEHRINGER/Ultra Vibrato(ビブラート)
⑳ZOOM/MS-50G(マルチ・エフェクター)
㉑STOMPROX/BLACK LABEL(オーバードライブ)
㉒BOSS/RC-3(ルーパー)
㉓滝工房製モーメンタリー・フット・スイッチ
㉔滝工房製ライン・セレクター
㉕滝工房製ファズ
㉖MesaBoogie/GridSlammer(オーバードライブ)
㉗KORG/Pitchblack Custom(チューナー)
㉘MesaBoogie/Big Foot(チャンネル・セレクター)

こちらは洗練された見た目にリニューアルされた滝の要塞エフェクター・ボード。本人も非常に複雑と語っている、このボードのルーティングを解説していこう。

まず信号の大きな道のりとしては、ギターから①→②→⑧→㉔→㉖の順でアンプに向かう。ループを持つ①②⑧㉔でコントロールしているペダルは、それぞれ以下の構成となっている。

  • ①MesaBoogie/High Wire
     ㉗のチューナーとアウト・プットの2つに分岐。センド/リターンは使用していない。
  • ②滝工房製ライン・セレクター
     ③→④→⑤→⑥(⑥のループ内は⑦)
  • ⑧Providence/RX-L1
     L1:⑨→⑩
     L2:⑪→⑫→⑬→⑭(⑭のループ内は⑮→⑯)
     L3:⑰(⑰のループ内は⑱→⑲)→⑳→㉑→㉒
  • ㉔滝工房製ライン・セレクター
     ループ内は㉕

基本的には、⑧を軸に空間系エフェクトをコントロールするシステムであり、状況に応じて、各ループ内のライン・セレクターを切り替えることで、多彩なレイヤーから生み出されるサウンド・エフェクトを実現している。

そして、歪み系で並んでいるのは空間系の後段に位置する㉑、㉕、㉖の3つだけ。滝の歪みサウンドは、㉘で操作するアンプのチャンネル切り替えと組み合わせて作られている。

エフェクターの接続順のセオリーでは歪み→空間系となるが、このボードでは空間系→歪みの順になっている。これは滝のこだわりによるものだ。

また、唯一信号の通らない㉓のフット・スイッチは、ルーパー㉒のSTOP/MEMORY SHIFT端子に接続されており、㉒のループ内のサウンドをコントロールする役割を担っている。

ギター・マガジン2022年10月号
レス・ポールの70年

ギター・マガジン2022年10月号では、誕生から70年が経ったギブソンのレス・ポールを徹底深堀り! また、9mm Parabellum Bullet『TIGHTROPE』の制作やフレーズ・メイクについて、滝&菅原が語ったインタビューも掲載! 本記事とあわせてチェック!

LIVE INFORMATION

9mm Parabellum Bullet presents
「Walk a Tightrope Tour 2022」

9月23日(金・祝)/仙台 GIGS
10月2日(日)/Zepp Haneda
10月9日(日)/Zepp Sapporo

※チケット等詳細は公式HPをチェック!
9mm Parabellum Bullet公式HP:https://9mm.jp/

作品データ

『TIGHTROPE』
9mm Parabellum Bullet

コロムビア/COCP-41808/2022年8月24日リリース

―Track List―

01. Hourglass
02. One More Time
03. All We Need Is Summer Day
04. 白夜の日々
05. 淡雪
06. Tear
07. タイトロープ
08. Spirit Explosion
09. 泡沫
10. 煙の街

―Guitarists―

滝 善充、菅原卓郎