現行ギター・ストラップ・ガイド【2023年版】
ギター・マガジンが選んだ16本！

AQUBE MUSIC PRODUCTS
Standard（Ice Lavender × Brown）

アクビ・ミュージック・プロダクツ／スタンダード（アイス・ラベンダー×ブラウン）

AssHと開発した浅草製ストラップ

2003年に浅草で産声を上げた革製品メーカーが、音楽関連の商品を扱うブランドをスタート。それが“音楽を楽しむ人々のいつもそばにあるプロダクト”をコンセプトにしたAQUBE（アクビ）だ。

この“Standard”は、ギタリストAssHと共に試行錯誤を重ねて製作したストラップ。長さと幅、カラーや素材（表と裏の両方を選択可能）から好みのものを選んでカスタマイズが可能となる。

上の写真のモデルは、表地に天然皮革をシックな雰囲気で染めたアイス・ラベンダー、裏地に牛革（ブラウン）を選択したものだ。裏地のレザーは適度なすべり加減で、スムーズで快適な演奏性を実現している。

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AQUBE MUSIC PRODUCTS
Standard（Python × Brown）

アクビ・ミュージック・プロダクツ／スタンダード（パイソン×ブラウン）

豊富なバリエーションと光る職人技

ファッションを楽しむように組み合わせが可能な“Standard”は、表面15種類、裏面4種類から選択できる（今後は40種類以上のバリエーションが用意される予定）。

こちらは表地にヘビ柄（パイソン）、裏地にレザー（オーク）をチョイスしたストラップだ。一見インパクトあるデザインだが、色味やパターンの配置が絶妙で落ち着きのある佇まい。目立ちすぎることなく、幅広いギターにフィットするだろう。

サイズは幅が3種類、長さがS／M／L／LLの4種類より選ぶことができ、体やギターの大きさに合わせてオーダーメイドできるシステムとなっている。発注後は約1ヵ月で完成。

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BOSS
BSM-20-BW

ボス／BSM-20-BW

堂々たるBOSSのビッグ・ロゴ！

エフェクター／アンプ・ブランドとして名高いBOSSのギター／ベース用ストラップ、BSM-20。大きくあしらわれたブランド・ロゴが目を惹くデザインだ。

ストラップの素材はポリエステルとなっており、プレイヤーの服の素材を問わずスムーズに動いてくれるだろう。コンパクトに折り畳んで持ち運べるので、ギター・ケースのポケットなどにも容易に収納可能だ。

楽器のエンド・ピンに取り付ける部分はベースボール・グローブ・レザーと呼ばれる革。レザー2枚を重ねた構造で耐久性に優れ、長く使える仕様となっている。

リーズナブルな価格かつ、メイド・イン・USAなのもポイントだ。

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Bottega Glicine
ギター・ストラップ 本革 イタリアン・レザー（ナチュラル）

ボッテガ・グリーチネ

本場イタリアのレザーを味わうなら

イタリア出身の革職人、ランドリシナ・ダニエレが山梨・笛吹で営む工房＝ボッテガ・グリーチネ。ブランド名はイタリア語で“藤の花工房”という意味だ。カバンや財布、ベルトなどの革製品をハンドメイドで丹念に作り上げている。

ギター・ストラップは、オイルをたっぷりと含ませてなめしたイタリアン・レザーの高級でしなやかな質感が魅力だ。使い込むほどに手に馴染み、経年変化に伴う色味も期待大。かぐわしい革の香りもあり、気品漂う逸品となっている。

パッドには少し分厚めの低反発スポンジを入れており、重いギターでもストレスなく持ち続けることができるだろう。

ブラック（①）、ダーク・ブラウン（②）のカラーもあり。バックル、ブランド・ロゴが入ったプレートは真鍮製で、レザーと同じく色合いの変化を楽しめる。

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Dru Whitefeather
DD Vintage Style

ドゥルー・ホワイトフェザー／DDビンテージ・スタイル

漂うネイティブ・アメリカンの伝統

ネイティブ・アメリカンであるDru（ドゥルー）氏が、部族の手工芸を継承して製作するギター・ストラップ。牛革に取り付けられた計11個のコンチョとバックルの宝飾品が威厳を醸し出しており、部族の深いルーツと長い歴史が伝わってくるようである。

体に馴染みやすく実用性の高いアイテムで、レース状に手作業で編み込まれたサイドのレザーも美しいラインだ。また、コンチョは生産終了品を使っており、ネイティブ・アメリカンの市場に残る数少ないものから選りすぐっている、という貴重さも特筆したい。

なお製品は、コンチョ、バックル、革の組み合わせにより、1点モノの場合もある。

日本では高崎晃も使用するドゥルー・ホワイトフェザーはバリエーションも豊富。写真はヘビ革をシルバー色に仕立てた“Q Silver”（①）と、縁にスタッズを打った“Y”（②）。

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Get’m Get’m Strap
Rock’N’Roll Black / Gold Brocade

ゲットム・ゲットム・ストラップ／ロックンロール・ブラック・ゴールド・ブロケード

ロック・スターも愛したL.A.ブランド

ハリウッド・スターにも人気のロサンゼルス発のアパレル・メーカーが、ハンドメイドにこだわって手掛けるストラップ・ブランド。過去にはプリンスなども愛用した。

スタッズを打ち込んだかのような高いデザイン性を持つ本アイテムは、“ロックンロール・ブラック”という名のとおり、まさにロック・スターの雰囲気を醸し出す1本。ストラップを彩るゴールドの刺繍部分にはラメが入っており、光が当たるたびにキラキラと輝くのだ。ステージ上で目立つにも持ってこいだが、ブラックが基調のため派手すぎない見た目にまとまっている。

素材は表が布地で、裏地がナイロン。

ワニ柄のオージー・ゲーター・バブル・ピンク（①）と、ホログラムが妖しさを放つビニール素材のクローム・アース（②）。ユニークなデザインを数多く取り揃える。

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Grande uomo
G-Premium Jacaranda Black

グランデ・ウオモ／Gプレミアム・ハカランダ・ブラック

革の名産地・姫路の職人によるなめし

国産の最高級レザーを使い、1人の職人が染色〜縫製まで手作業で仕上げるギター・ストラップ専門店、グランデ・ウオモ。このGプレミアム・ハカランダ・ブラックはブランドの中でも人気No.1のアイテムだ。

最大の魅力はやはりレザーにある。国内屈指である革の生産地、姫路のなめし職人と共に開発しており、見た目からは想像がつかないほどの柔らかさを実現しているのだ。

染めのカラーは指板に使われる高級木材、ハカランダの色を表現。エンブレムの素材にはシルバー925（銀の含有率＝92.5%）を採用し、細部までこだわり抜かれた特別な1本となっている。

墨汁を使って描いた唯一無二のGプレミアム・インク（①）、ペイズリー柄をダーク・ブラウンの革にあしらったGプレミアム・ペイズリー（②）も渾身の作品だ。

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Tender Strap
TS2-Black

テンダー・ストラップ／TS2ブラック

ヌメ革×ナイロンという稀有さ

グランデ・ウオモはテンダー・ストラップという別ラインのシリーズも手がけている。

レザーには国産のヌメ革を使用しており、“テンダー”という名に違わず優しい感触の柔らかさが魅力。いつまでも触っていたくなるような質感である。折り畳みも容易で、収納に場所をとらないのも嬉しい。

裏地には、レザーを表地に採用したものとしては珍しくナイロン素材を採用。革の感触と取り回しの良さが両立する稀有なストラップとなっている。

また、購入時にはストラップ・ホールのサイズを選ぶことができ、通常の8mmと、ロック・ピンの使用を想定した10mmから選択が可能だ。

カラーはブラックのほか、美しく染められたブルー（①）と惚れ惚れするような白さのホワイト（②）を用意している。

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Moody Straps
2.5″ Leather Backed Guitar Strap

ムーディー・ストラップ／2.5インチ・レザー・バックド・ギター・ストラップ

柔らかいレザーが生む抜群のフィット感

革製品のデザイナーとして長いキャリアを持つアリソン・スーター。ムーディー・ストラップは彼女が1本1本を手作業で仕上げている。アメリカ製だが、本革はヨーロッパで厳選したものを使用。ジョン・メイヤー、リー・リトナーらも愛用するという。

本アイテムは、ほどよい柔らかさを持つ良質なレザーを表裏の両面に採用。ゴールドの文字で刻まれたブランド名もワン・ポイントとなって、上品なオーラをまとっている。

縁はダブル・ステッチのため、タフな使用にも耐えうる頑丈さも魅力の1つだ。肩にかけてみた時のフィット感も素晴らしく、高い評価を得ているのも納得のひと言。

①②：スターを模した柄、ルビー・レッドやキャメルの色など、豊かなバリエーションがあるのも嬉しい。全長はロング（長さ：107〜137cm）も選べ、幅10.3cmのモデルも。

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NAZCA STRAP
Black Western

ナスカ・ストラップ／ブラック・ウェスタン

安定のナスカが作る粋なストラップ

ギグ・バッグなどで市場では高い評価を得ている国産ブランド、ナスカのストラップ・ラインからブラック・ウェスタンを紹介しよう。ストラップもメイド・イン・ジャパンにこだわるナスカ。こちらはカントリー・ウェスタン柄が黒に映えるスマートでクールな1本だ。

エンボス加工が施された表面は、光が当たるごとにデザインが浮き出て見え、なんとも粋である。先端のレザー部分には厚みのあるヌメ革を採用。十分な強度を持ちながら、“ヘビーレタンなめし”により適度なしなやかさも実現している。

裏地にはスウェード生地を使用しており、ホールド感も申し分ナシだ。

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Right On! STRAPS
J-PAISLEY Velvet Blue

ライト・オン！・ストラップ／Jペイズリー・ヴェルヴェット・ブルー

スペイン製の絢爛なペイズリー

ライト・オン！・ストラップはスペインのアパレル・メーカー、Gilcar社が2012年に立ち上げたブランドだ。このJペイズリー含め、すべてがメイド・イン・スペインのストラップ。

ペイズリー柄の本製品は、イタリア製ベルベット生地を使用し、光の加減による色の変化が楽しめる。先端部の革も艶が出ており美しい。

裏地にはマイクロファイバー生地を使用。湿気を逃すことができ、蒸れ対策も万全だ。

また、クッションには厚さ5mmの高密度ラテックス（ゴムの一種）と、2枚のライクラ（優れた伸縮性を持つ合成繊維）が入っており、長時間の演奏でも疲れにくいだろう。

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Right On! STRAPS
LEGEND BM BOHEMIAN

ライト・オン！・ストラップ／レジェンド・BM・ボヘミアン

本人も唸ったあのアイテムが再び！

勘の良い読者ならモデル名からお気付きかもしれないが、こちらはブライアン・メイが愛器レッド・スペシャルに装着していたストラップを復刻したもの。彼が使っている姿はクイーンのライブ・エイドでのコンサート映像で確認できる。

再現のために暗中模索をくり返したのち、通常のズボン・ベルトをストラップにしたものだと推測して完成させたそうだ。

製品化にあたっては、ユーザーが使いやすいようベルト幅を長くしたり、本来は黒いガムテープのスライド・バー・ホルダーを、着脱できる布テープにするなどして改良。

製品はメイ本人の目にも触れており、“久しぶりに見たぞ”と言ったようである。

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Richter Straps
Luxury Special Leopard

リヒター・ストラップ／ラグジュアリー・スペシャル・レオパード

テーマ性が高いドイツ発のブランド

ヨーロッパを中心に人気を集めるドイツ発のブランド、リヒター・ストラップ。モデルごとにテーマが設定されており、その都度レザーのなめし方を変えたり、オイル・フィニッシュやワックスなどを使い分けるという。

ラグジュアリー・スペシャル・レオパードと名付けられたこのストラップは、表面にプレミア・バッファロー・レザーを使用し、本物の牛の毛を加工してヒョウ柄に仕立て上げたモデル。柄とレザーの面積のバランスがちょうど良く、ヒョウ柄と言えどいやらしさを感じない品のあるストラップに仕上がった。

裏地はマイクロファイバーで、がっしりと肩に止まってくれる。

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Souldier Vintage Replica
Stained Glass Blue

ソルジャー・ビンテージ・レプリカ／ステンド・グラス・ブルー

ジミヘンも愛した柄の緻密なレプリカ

老舗ストラップ・ブランドのボビー・リーを扱い、古き良き時代のストラップのレプリカなども製作しているシカゴのメーカー、ソルジャー。“ビンテージ・レプリカ”と名がつくシリーズの本アイテムは、ジミ・ヘンドリックスやジミー・ペイジ、デュアン・オールマンなど、幾多のレジェンドも愛したステンド・グラス柄が鮮やかに映える1本だ。

表面の生地は70年代のビンテージを使用し、裏地にも当時と同素材のビニール・レザーを合わせるという、ほかの復刻ブランドにはない徹底ぶり。

ここは王道のギターに取り付け、ロック黄金時代に想いを馳せてみてはいかがだろうか？

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SpiceNote
Printing Fablic “Paisley”

スパイスノート／プリンティング・ファブリック・“ペイズリー”

ニュアンスにこだわった褪色の技

大阪に本拠地を持つスパイスノートは、2016年に旗揚げしたストラップの専門メーカー。ラインナップはすべて国産ながらリーズナブルな価格帯が魅力で、信条は“ミュージック・ライフ・サポート・カンパニー”。

このストラップは楽器や音符など、音楽的な模様を織り交ぜたペイズリー柄の1本だ。生地はポリプロピレン製で、すべり具合も上々。重量も非常に軽く、演奏時に邪魔になるようなことはないだろう。

特に色味をこだわっており、ビンテージから新品まで様々なギターに合うよう、少し褪色した色味に調整されている。この絶妙なニュアンスはぜひ現物を手に取ってみてほしい。

カラーはレッドのほか、ブルー（①）とブラック（②）もあり、それぞれに独特の色の風味が出ている。気分や服装に合わせて色違いを付けるのも楽しいだろう。

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Wizard Leather
本革製ストラップ（ハウライト・ターコイズ／カービング）

ウィザード・レザー

一針入魂、所沢の本格派レザー工房

埼玉・所沢に工房を構えるウィザード・レザーは、本革製ピックガード、財布やベルトなどを“一針一針”手縫いで丹精を込め、完全ハンドメイドで製作。ストラップは主力製品で、プロの使用者も多い。

数あるモデルの中で紹介するのは、ターコイズが際立つ牛革製のストラップだ。繊細なカービングにより描かれた表面のデザインも堂々たるものだが、縁に全長14メートルの革を編み込んでおり、各穴に均等に入り組ませるその見事な技術に驚かされる。経年変化により色が濃くなった際の雰囲気も非常に楽しみな1本だ。

裏地には豚革のスエード生地を採用し、肌触りも心地良いものとなっている。

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＊この記事はギター・マガジン2023年1月号から転載したものです。

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