緑黄色社会が新作『pink blue』のリリース・ツアーを2023年5月より開催中。今回はそのリハーサル現場に潜入し、ギタリストの小林壱誓が使用する最新機材を激写! シングルコイル搭載のギターを軸に、楽曲に合わせた幅広いサウンドを生み出す小林。そのこだわりの機材ラインナップをご紹介しよう。
取材/文=伊藤雅景 写真=星野俊
小林壱誓の使用ギター
Fender/American Professional Telecaster
小林のリード・トーンを支えるオールマイティな1本
小林のメイン・ギターはフェンダーの赤いAmerican Professional Telecaster。ライブとレコーディングのどちらでも使用しており、本人曰く“めちゃくちゃ汎用性が高いギター”とのこと。ピックアップ・ポジションはセンターを多用しているが、乾いた音色が欲しい時にはリアを選択している。なお、ノブ類は常にマックスの状態。使用弦はエリクサーの.010-.046で、レギュラー・チューニングにセットアップしている。新作『pink blue』ではおもに「うそつき」、「湿気っている」、「White Rabbit」で登場。
Gibson/2018 Les Paul Classic
コシのあるサウンドでアンサンブルに厚みを加えるレス・ポール
鮮やかなペルハム・ブルーが印象的な小林のLes Paul Classic。ピックアップにはP-90を2機搭載しており、コシのあるサウンドを生み出す。“王道なレス・ポールの音が鳴ってくれて、歌への馴染みもいい”と小林は語っており、今作のレコーディングでも活躍した。ライブではおもに「Starry Drama」、「Slow dance」などで本器が登場する。ピックアップは基本的にセンター・ポジションを使用。なお、使用弦やチューニングのセットアップは前述のテレキャスターと同様だ。
小林壱誓のペダルボード
【Pedal List】
①Shin’s Music/Baby Perfect Volume Standard(ボリューム・ペダル)
②XOTIC/XW-1(ワウ)
③DigiTech/Whammy Ricochet(ピッチ・シフター)
④FREE THE TONE/ARC-4(プログラマブル・スイッチャー)
⑤Greer Amps/Southland Harmonic Overdrive(オーバードライブ)
⑥Vemuram/Jan Ray(オーバードライブ)
⑦J. Rockett Audio Designs/The Jeff Archer(オーバードライブ)
⑧320design/Brown Feather(ディストーション)
⑨Suhr/Eclipse(ディストーション)
⑩Gamechanger Audio/PLASMA PEDAL(ファズ)
⑪Line 6/HX Effects(マルチ・エフェクター)
⑫peterson/STROBOSTOMP HD(チューナー)
⑬K.E.S/KIP-001(パワー・サプライ)
⑭FREE THE TONE/PT-5D(パワー・サプライ)
プログラマブル・スイッチャー④を中心に組み込まれた、小林のペダルボード。
信号は、ギターからボリューム・ペダル①に送られ、そこからワウ②→ピッチ・シフター③→プログラマブル・スイッチャー④、アンプの順番で進む。⑤〜⑪は④で管理され、チューナー⑫はボリューム・ペダル①のチューナー・アウトに接続されている。
歪みエフェクターは⑤〜⑩の6台が組み込まれており、使用ギターや楽曲ごとに細かく使い分けている。基本的に⑤、⑥、⑦、⑨はオーバードライブ〜ディストーション、⑧はギター・ソロ用、⑩がファズ。
アンプのチャンネルにはクリーン/クランチ/オーバードライブの3種類をセッティングしており、ボード内のペダルでゲインをプッシュするといった使い方だ。なお、アンプのチャンネル切り替えも④でコントロール。
空間系のエフェクトはすべてマルチ・エフェクター⑪が担っており、プログラマブル・スイッチャー④からMIDI信号を送りプログラム内容を制御している。
小林壱誓の使用アンプ
FRIEDMAN/BE-50 DELUXE HEAD×2 & Bogner/2×12 Cabinet
ライブ&レコーディングで活躍する、小林の絶対的メイン・アンプ
小林のリード・サウンドはフリードマンのBE-50 DELUXEと、ボグナーの2発キャビネットの組み合わせが奏でる。中段のシルバーのBE-50 DELUXEがメインのヘッドで、ゴールドはサブだ。“マーシャル系のリッチで洗練された音が気に入っている”と小林は語る。今作『pink blue』のレコーディングはほぼ全曲でこのアンプ&キャビネットが使用された。
Setting
Others
小林のギター・サウンドを収音するマイクは左からSE ELECTRONICS/VR1 VE(リボン・マイク)とSENNHEISER/MD521(ダイナミック・マイク)の組み合わせ。VR1 VEが音像の暖かさやファット感を、MD521が輪郭やシャープさを担っている。
TOUR INFORMATION
pink blue tour 2023
日程
- 2023年6月21日(水)京都・ロームシアター京都
- 2023年6月24日(土)新潟県民会館 大ホール
- 2023年6月25日(日)石川・本多の森ホール
- 2023年6月29日(木)東京エレクトロンホール宮城 大ホール
- 2023年6月30日(金)岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール
- 2023年7月4日(火)三重・四日市市文化会館
- 2023年7月7日(金)静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
- 2023年7月9日(日)東京・J:COMホール八王子
- 2023年7月14日(金)広島・上野学園ホール
- 2023年7月16日(日)香川・レクザムホール 大ホール
チケット
料金:6,600円(税込)全席指定
※情報は記事公開時のものです。最新のチケット情報や公演詳細は緑黄色社会公式サイトをチェック!
緑黄色社会公式サイト
https://www.ryokushaka.com/
作品データ
『pink blue』
緑黄色社会
ソニー/ESCL-5826/2023年05月17日リリース
―Track List―
- ピンクブルー
- Starry Drama
- ジブンセイフク
- あうん
- ミチヲユケ
- うそつき
- 陽はまた昇るから
- 湿気っている
- Don!!
- White Rabbit
- さもなくば誰がやる
- Slow dance
―Guitarists―
小林壱誓、長屋晴子